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総合内科専門医試験対策 コラム(試験当日の心構え、メンタルで勝つ)

2023年の総合内科専門医試験。
いよいよです。

これまでのハードな毎日、本当にお疲れさまでした。あと少しです。これが終われば全てから解放されます。もうひと踏ん張りです。

試験目前となりましたが、今の段階になっても合格できる自信が持てなかったり、不安だらけの先生も多いと思います。この試験は、試験前に「もう大丈夫だろう」という域に達することは不可能です。ほとんどの先生が、ヤバい、落ちる、と焦った状態のまま試験日を迎えます。みんなが同じ心境なので、安心してください。

今回は試験当日のメンタル維持の大切さについてお伝えさせてください。

その前に、試験前日についてです。
先ほども書きましたが、総合内科専門医試験はとんでもない試験ですから、前日になっても、もう大丈夫と試験勉強が完了することはありません。前日になってもやり残したことがたくさんある、復習も終わらない、これが普通です。受験生全員がそうなので大丈夫です。
それでも、前日の夜は、いいところで勉強を切り上げて、十分な睡眠時間がとれるように意識してください。試験は長丁場で、集中力を持続させなければなりません。最後は睡眠と体調を優先して、寝不足で試験を迎えないようにした方が点数も上がると思います。そうは言っても、前日はあれこれ気になってしまったり、気持ちが高ぶっていてなかなか寝付けないものです。それでも勉強は早めに終わりにして横になって目を閉じて休む方がいいと思います。

そして、試験当日の心構えについてです。

試験中はメンタルコントロールがとても大事です。
どう考えてもこんなの知らんだろ問題、疾患の本質とはかけ離れたどうでもいい悪問、解釈不能なクソ問、1問目を間違えたら芋づる式にやられそうな連問、内科学会は何度もこちらの心をへし折ろうとしてきます。さらには、やったはずなのにド忘れしてしまったり、2択までは絞れてもそこから選べない問題が続いたり、自分の実力が足りないのではないかという微妙なラインをついてくる問題も並びます。
ただ、解けない問題が続いたとしてもそんなことはどうでもいいです。どうせ結局は合格しています。そんなものなのです。ここで焦ってペースが乱れたり、冷静さや集中力が途切れてしまうことの方が弊害になります。適度の緊張感は持ちつつも、焦らずに冷静を保ち、淡々と新しい気持ちで1問1問を解き進めていくことが大事です。

そして、このメンタル維持をするためには、
①試験中は何度も心が折れそうになる。それが普通だと事前に知っておくこと。
②キツい時には200問のうち80問間違えても合格できると思い出すこと。

この2点を忘れないように試験直前に自分に言い聞かせてもらえばと思います。

①試験中は何度も心が折れそうになる。それが普通だと事前に知っておくこと。

どれだけ勉強していてもサクサクと気持ちよく正解を重ねていけるような試験ではありません。自信がない問題、わからない問題、なんじゃこれ問題に何度もぶち当たるのが普通です。それでも、焦らず、ペースを乱さず、ひたすら耐えて耐えて、冷静に淡々と進めていく。試験中はある意味で知識だけでなくメンタルの強さを問われる部分も大きいです。

ご存じの先生も多いと思いますが、総合内科専門医試験は欠席者が多いです。大きな会場に受験番号順に席が準備されていますが、試験開始の時点でぱらぱらと空席があります。つまり、試験の申し込みはしたもののすでにあきらめて受験会場に来ない先生がいます。さらには、2限目、3限目と進むに連れて、さっきまでいた先生がいなくなっていくという現象があちこちで起こります。これは、試験中に心が折れてしまい、合格は無理だろうとあきらめて、途中で帰ってしまうということです。

まずは「これくらいハードな試験」と事前によく知っておくことが重要です。過去の合格者の先生もボロボロになりながら結局は合格しています。手応えがなくて、落ちたと思っても、結局は合格していた、こんな感じの試験だと思ってください。ですので、途中で、もうダメかも、と思っても、あきらめたり投げやりになってはいけません。試験中に心が絶対に折れないように、とにかく最後まで踏ん張るんだというイメージをしっかり持って試験に臨んでください。絶対にメンタルで負けてはいけません。

②200問のうち80問間違えても合格できると思い出すこと。

80問も間違えても合格です。試験中にきつくなった時は、この言葉を必ず思い出してください。
適当に選んでも正解することはあります。2択まで絞れて正解がわからなくても、結局正解していることは多々あります。80問間違えるという状況は、試験中の感触的には半分は間違えているという感覚です。これは試験中に、イケる、受かった、という手応えはなく、むしろ、落ちた、という感覚に近いです。メンタル的にかなりしんどい状況です。帰りたくもなります。ただ、実際にはそれでも合格しているのです。いくらしんどくても最終的には大丈夫なので、堂々と構えて、わからない問題があってもそれを引きづらずに、また新しい気持ちで次の問題に進んでください。

1限目の第1問目。サクッと解ければ少し気が楽になりますが、1問目にたまたまわからない問題に遭遇するかもしれません。内科学会が意図的に1問目にヘンな問題をぶつけてくるかもしれません。そこまで想定しておいた方がいいです。間違えてもたった1問です。いきなり焦ってしまいそうですが、冷静さを維持してください。

自分の2022年を振り返ると、第1問目の記憶はもうないのですが、1限目の数問目、循環器としては初めての問題でいきなり心電図が読めませんでした。正直焦りましたが、そこはイメトレ済みであり、さあ次だ次、という感じで進めました。さらに、そのすぐあとには、めまいの5連問が出てきて、これもプチパニックになりそうでした。めまいの勉強なんて総合内科専門医試験の対策としてはやっていませんでした。焦るどころか、問題作成者に怒りすら感じました。5連問すべて間違えたかもという感じでしたが、とにかく冷静に次の問題に進みました。結局は合格していましたし、こんなものなのです。

特に、総合内科の分野では意味不明の問題が連問で出たりします。連問を落としそうになると、結構メンタル的にやられます。でも、それはみんな同じです。自分がわからない問題はみんなわからない、というくらい、たとえ根拠がなくても自信満々でいる方が試験中は有利になります。ペースを乱されている先生を横目に、新しい気持ちで次に進んでください。これがとても大事です。


私のnoteもおかげさまで多くの先生に読んでいただきました。
本当にありがとうございます。

私のnoteにたどり着いておられる先生は合格できると思っています。アンテナを張って積極的に情報を集めにいく、情報戦を勝ちに行く、という思考をお持ちだからです。私のnoteに限らず、そもそもnoteの存在を知らない先生も多いです。先生は情報戦で優位に立っていますし、そもそも、その意識や姿勢を持っておられること自体が合格できる先生にしかないものです。実際には、本当に最低限の勉強もできていない先生、なんの情報もないまま受験する先生もとても多いのです。

自信を持ってください。
あとはご自身がこれまで勉強されてきたことをぶつけてきてください。

最後にもう一度言います。
試験中も非常にハードです。解けない問題に何度もぶち当たります。ただ、それくらいキツい状況が普通であり、それでも結局は合格はできる、と知っておくことが大事です。動揺してペースが乱れるのを回避できます。そして、80問も間違えていいわけです。試験中に手応えがなくても、80問も間違えていないので大丈夫です。冷静さと適度の緊張感を維持して、最後まで走り切ってください。

これが終われば全てから解放されます。もうひと踏ん張りです。
先生の合格を心より願っております。
吉報をお待ちしております!!

ヒント@総合内科専門医試験

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