母のそばで♡もう怖くないかも!篇
母は私のそばですっかり安心して暮らしている。
そろそろこの生活も5か月。
毎日花と海を見ている。
一見とても平和な生活だけど…。
腫瘍マーカーの増加が止まった!?
母が私の家に来たのが2月。
苦しくて動けなくて、訪問診療にお世話になることに。
3月に血液検査をして、腫瘍マーカーの数字にゾッとした。
4月、2.07倍に増えた数字にさらにゾッとした。
しかし、数字と反対に見かけは元気になっていった。
薬で痛みをコントロールする。
真夜中に傷んだら薬を飲む。
落ち着くまでケアをする。
5月。おやっ?
腫瘍マーカーは増えているけど、1.11倍だ。
本人は見た目元気で、自分の家に帰ることもある。
私が付き添うと安心して行ける。
6月。おやっ?
腫瘍マーカーは1.07倍の増え方だ。
つまり横ばい状態。
お気楽な私は、次を期待する。
ひょっとして今度は減っていたりして…。
不謹慎な言い方かもしれないけど、次の検査が楽しみになってきた。
痛みは来る!
食欲もあって、顔色も良くて。
でも痛みは、来る。
しかも「ときどき」から「しばしば」になってきた。
痛みが来るのは真夜中、とほぼ決まっている。
薬を飲ませて、血圧や血中酸素濃度を計って。
深呼吸を促して、呼吸に集中して。
落ち着いてきたら、声を掛けながらマッサージして。
この流れに私も慣れてきた。
怖くなくなってきた。
しかし、事態は進む。
毎日のように痛むので、薬が新しく加わった。
「いつも痛い」を和らげてくれる薬。
1日2回服用。
薬の効果で「いつも痛い」が見事に和らいだ。
いいぞ、好調だ。
しかし!!
10日も経つと、この薬だけでは無理になってきた。
先生と確認した通り、これまで痛いときに飲んだ薬を併用する。
2種類の痛み止めに頼る。
これでもきつくなったら、また少し強い薬になる。
どうか、薬が効き続けますように!!!
神様、お願い!!
母は今までまじめに生きてきました。
人のために、家族のために一生懸命働きました。
たくさんの試練を乗り越えてきました。
こんな高齢になってまだ試練が必要ですか?
どうか、神様、母に痛みを与えないでください!
お願いです!
信心深くない私だけど、ついお願いをした。
痛みに耐える体力と気力があるとも思えない。
しかし母は健気に頑張っている。
泣き言も言わず。
私にできることは薬が効くまで支えることだ。
将来の自分も
3人に1人はガンを患うと聞いている。
健康診断でも「家族でガンになった人」を聞かれる。
どうやら私もガンになる確率が高そうだ。
母を見ていると、「将来の自分だ」と思える。
覚悟を決めて心の準備をしよう。
母のケアをしながら、将来の自分をケアしている、と思うことにする。
すると、さらに怖さはなくなる。
私も緩和ケアにお世話になることだろう、きっと。
そして母が経験したことを私も追体験するのだ。
私はどこで過ごすのだろう?
ホスピスかな?
そうならお金の準備も要る。
ガン保険は入っているけど、中身を確認しよう。
あれこれ想像していると、ますます怖さは無くなっていく。
望むこと
今のところ、ホスピスは少ない。
入りたくても入れるとは限らない。
老人ホームで、ホスピス並みのケアを期待できるところがある。別料金だが、お看取りもお願いできるらしい。
しかし、高額過ぎて入れない。私には論外だ。
私の望みはホスピスがたくさんできること。
最期まで人間らしく生きれること。
私でも払えるくらいの金額で利用できること。
そんな都合の良い施設ができることを夢見ている。
さらに、痛みで苦しむことなく旅立てたら最高かな!
最後まで読んでくださったあなたはどう思いますか♪