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楽器のポテンシャル

チェロの発表会の曲は結構攻めた感じで、大音量でガンガンいく所や、優しく歌い上げる所や、はっちゃけた場面などあります。
恥ずかしがったら負けなのです。
大げさにやってちょうどいいそうです。

日常では人前で感情を表に出すことはないのですが、音楽は感情を伝えるものなので、思い切って弾ききった方がよいのです。(と言われます)

しかし、現実は気持ちはあっても技術が満たなくて上手くいかなくて棒弾きになってしまいます。
今、右手を最初から見直している時期で、弓の持ち方、駒寄、指板寄、配分、圧のかけ方、角度、気にしてみると、今まで自分がいかに適当にやっていたか、なぜ音がよくないかわかった気がしました。

弓を人差し指と親指だけで持って弾く練習、やりにくいので家でやったことがなかったのですが、やってみるとそれだけでその後の音質が違って聴こえました。
中国製の安いチェロですが、まだポテンシャルを引き出すことはできるかもしれません。
チェロが悪いと思っていましたが、実はそうでないのです。
たしかにパッと見は安いチェロです。
ベニヤに色を塗ったようなチェロです。
裏板なんかフローリングの床です。
弦楽器工房の方に言わせると、値段のわりにきちんと作られているし、調整をまったくしていないのにおかしい所もないので直すところもない、丈夫だし初心者には扱いやすい楽器だそうです。

10年にしてチェロの音が時々出るようになるって遅すぎますが、おそらく新しく楽器を買っても自分の技術がなければ宝の持ち腐れになるでしょう。
しっかり今の楽器をコントロールできるようになって、次の楽器を考えようと思います。

ピアノに関しては言い訳が立たず、上手く弾けないのは完全に自分のせい。
こんな素晴らしいピアノを弾くことができるだけで私は幸せ者なので、少しでも美しく弾きたいものです。
習い始めの頃、弾いていたら先生が「おうちは電子ピアノですか?」と言われたのが地味にショックでした。
指のタッチや腕の使い方がまるでなってなかったのですね。
ただ指を動かして音符を追ってるだけなんですね。
かわいそうなピアノ、こんな私に弾かれて申し訳ない、頑張るね。
それに比べてチェロの扱い、お前が悪いんだよ、とずっと思われて気の毒でした。

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