浅く広くも悪くない
よく聞く「狭く深い知識」と「広く浅い知識」僕は広く浅くなのですが、あまり良くないと言われがちです。
確かになにかに深い興味を持ちそれだけに向かう人はみんな魅力的に見えますよね。
僕の大学の先輩にもクマの生態に詳しい人やきのこに詳しい人料理に使うソースに詳しい人など狭く深い知識を持つ人達がたくさんいて、すごいなー羨ましいなーと思っていました。
しかし広く浅い知識にもちゃんとメリットが有り決して悪いことではありません。
今回はこれについて書いてみようと思います。広く浅くでだめだと思っている方はぜひ読んでみてください。
深く掘るためにはまず広げるほうがやりやすい
知識の深さとはある分野をどのくらい細かく捉え網羅的に情報を理解し利用できるかです。
例えばカブトムシについて生態、遺伝子的特徴、分類学的特徴、文化的な知識など分かってる人はカブトムシについて深い知識を持っていますよね、範囲もカブトムシのみなら狭い知識になります。
これに対して昆虫にが好きで見た目からその虫の名前がわかる状態が広く浅い知識になります。
ここで考えてみてください特にカブトムシに興味津々ではないあなたが「カブトムシについて深い知識を持ってください」と言われたとき、昆虫図鑑のカブトムシのページだけ見るより、カブトムシと似ているカナブンやクワガタのページを見たり、樹液を取り合うススメバチなどのページもみたほうがより詳細な知識を得やすいと思いませんか?
これと同じで知識を深めるとき、ある程度広い知識がある方が深く掘りやすくなります。
広い範囲の知識があるということは深堀りしたいときにそれだけ深く掘り下げるための面積があるということになりなにかに興味を持ったりなにかの深い知識が必要になったとき掘り下げやすいという長所になるのです。
違う穴の知識をつなげる力
広く浅い知識には、狭く深い知識をつなげる力があります。
例えばあなたが生物が好きで、動物や植物、幅広く知識があるとします。これが広い知識です。
あなたが動物について知る中で鳥についてめちゃくちゃ詳しい羽鳥さんという人と知り合っていて、植物について知る中で木の実についてめちゃくちゃ詳しい木場さんという人と仲良くなっていたとします。
木場さんにこの見たことない木のみを見つけて何故か鳥だけ食べないんですよね。と言われたとき羽鳥さんを紹介したら二人で面白い発見ができそうですよね。これができるのは知識を広げたひてであるからです。
こんなふうに広く浅い知識だからこそ普通だと一緒にならない人たちをつなげたり、離れた場所の知識を合わせて考えたりできるようになるわけです。
行動経済学が話題になった時期もありましたがこの学問も心理学と経済学を合わせて考えることによって「人間は必ず合理的な動きをする」という前提の古典的な経済学では説明ができないことも心理学に基づいて「こういうとき人間はこういう心理になりやすい」という心理学の統計と経済の動きをつなげて考えることで今まで説明がつかなかったことが説明できるようになったのです。
このように、あなたが広く狭い知識を持っていると思うなら、ぜひ知識の広さを利用してつなげたら新しい見方ができるところがないか考えたり、知識を広げる中で得た深い知識や深い知識を持つ人がいるなら紹介してあげるとその特性を活かすことができるのでやってみてください。
浅く広くのデメリット
ここで浅く広くのデメリットについても考えておきましょう
1単体だと深い人に負ける
浅く広い知識は簡易セットみたいなものです。本格的なことをしようと思ったら、何も考えないで使うだけではその分野で深い人の下位互換でしかありません。相手が持っている道具はプロ用のオーダメイドで彼らが長年使い手に馴染んだ道具です。
なのでその分野のプロとは違う戦い方をしないと普通に負けます。
2浅さによっては使えない
知識を使うためにはある程度の深さは必要です。
パソコンを見たことあるだけでは使いこなせないですよね?
それと同じで知識はある程度の深さがないと使えません。
浅いのは悪くないですただし浅さを理解できてないと痛い人になるのでご注意ください。
僕は中学生くらい浅さを理解できていなかったせいでやってしまった恥ずかしいことが山のようにあります。本当に気をつけてください。
浅く広くも悪くない
最後にまとめておきます。
浅く広い知識には、知識を深めやすくなる、深く浅い知識をつなげる力があるという利点があると説明しました。
反対に狭く深い知識の方と同じ分野では単体では勝ち目がない、浅すぎると知識が使えないという短所があります。
ここで誤解がないように書いておきます。
知識が広く浅くでも狭く深くでもどちらが良い、どちらが悪いではないと僕は思っています。
ですが、広くて浅い知識には広くて浅い知識の長所があり、狭くて深い知識には狭くて深い知識の長所があります。それを理解できていればお互いに協力してより良いものを作ったりできます。
この記事を見た方がどちらの知識の方でも自分の強みを使ったり協力して弱みを補い合ったりしてより良いものがこの世に生み出されるきっかけになれば嬉しいです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
浅く広い知識でちょっと肩身が狭かったり自身がなかったりする人が少しでも自身を持てるきっかけになってることを願い締めさせていただきます。