あこがれは昔から
「どこかに不時着しなければ。このままでは船が爆発するぞ」
「どこかって目の前の星しかないでしょう」
「すでに生物が住んでいるけど、緊急避難だ」
「わたし達かれらの生活に影響あたえないかしら」
「宇宙航行法三百七十一条、先住民の日常を守るために接触禁止か」
「食料や水の補給が無事できるのか心配だわ」
「修理も長い時間かかるだろうな」
「船も大きいし見つからないで立ち去れるとは思えない」
「これは、太古の地層なのに未来の科学技術としか考えられない」
「恒星間宇宙船のようだわ。よく今まで見つからなかったわね」
「苦労したのだろうな、我われのご先祖さまだろうか」
「星空の彼方に憧れをもつのは、あのどこかに故郷があるからかしら」