遠い景色、近くの現実

「整然と並んでいる建物、碁盤目のような道路、高度な文明があるわ」
「やっと見つけたぞ、この星の住民はどのような生活をしているんだろう」
「見習えるような豊かな日常を送っているわよ、だって整然としているもの」
「だといいけどあまりにも画一化してやしないか」

「この都市の住民ってなんなの、ふた種類に規格されているのかしら」
「二種類のロボットのようだな、同じ姿形をしてる」
「この建物群のようにみごとに統一されて、なんか不気味だわ」
「行動も統率されている、これで生きているといえるのだろうか」
   平行世界
「だれも住んでいないのかしら、道路がすごく埃だらけだわ」
「遠くで見たときは整然として美しく見えたんだが、なんという都市だ」
「廃墟というのがふさわしそうね、幻滅するくらい汚いところ」
「こんなことなら調査に来なければよかったな」

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