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ドSからド甘になった上司と大人しくて可愛い同僚がやり合ってます。

こちらの話を呼んでいただいてからお楽しみください!


遠藤「頭いたぁい、、、」



今朝に飲んだ頭痛薬はまだ効き目を発揮していないようだ。


頭を軽くコンコンと叩いて気持ちを入れ替える。



遠藤「よしっ!今日も頑張るぞっ!」

みなさんこんにちは!遠藤さくらです!



今日はちょっと二日酔いで頭がズキズキしちゃってて、、、



私の大好きな〇〇と一緒に飲みに行くって時は毎回こうなっちゃうんだよなぁ。



実は私って〇〇と2人きりだとすぐに顔が赤くなっちゃっうんです。



だからお酒をたくさん飲んで誤魔化そうとしてるんです、、、///



遠藤「〇〇はまだ来てないか、、、」

〇〇はいつも、私より早く来ているけれど今日は違うみたい。


きっと私みたいに二日酔いになっちゃったのかな?



〇〇「マジでこのまま入んの、、、///」

梅澤「いいから!」



あっ!入口の方から〇〇の声がしてきました!


でも梅澤さんの声もするから一緒に来たのかな?


私は振り返って梅澤さんと〇〇に挨拶をしようとした、、、けど。


2人のやっている事を見ると、私は何も言葉が出てこなくなってしまった。



〇〇「めっちゃ恥ずい、、、///」

梅澤「この入社の仕方って憧れだったんだ〜♪」ギュッ

、、、、、、、、、ええっ?!


待って待って、何であの2人が腕組んでるの?!


梅澤さんって〇〇のこと嫌いじゃなかったの?!


私はこの現状に理解が追いつかず、どうしたら良いかすらも分からなかった。


1人でジタバタしていると梅澤さんを連れた〇〇がデスクにやってきた。



〇〇「おはよ、、、///」

梅澤「遠藤さんおはよ〜♪」


遠藤「おっ、、、おはようございます、、、」

2人の顔を見れず、思いっきり下を向いてしまった、、、


上司の方に対して失礼なことしちゃった!


、、、っていやいや!


そんなこと言ってる前にまずこの状況について聞かないと!!



遠藤「あっ、、、あのっ!!」



〇〇、梅澤「「ん?」」



遠藤「その、、、ふっ、、、、、2人は何で腕を、、、?」



つっかえながらも何とか言葉を繋げることができた。


この回答次第で今日の私のコンディションが決まります、、、!



梅澤「あぁ、私たち付き合ってるから!」

〇〇「まぁ、、、そういうこと。」



心のどこかではすでに分かりきっていた答えが返ってきた。


私は何とか愛想笑いを浮かべながらその場を凌いだ。


うまく笑えていたか分からないけど、とにかくその瞬間をやり切ることしか考えていなかった。


梅澤さんが〇〇に絡めた腕をほどき、自分の机へと向かっていった。


そしてまたいつも通り、、、、、ではない1日が始まった。


遠藤「はぁ、、、」

さっきからパソコンのキーボードを叩く指が全く動かない。


理由は明確なんだけどね。


隣にいる私の大好きな人はいつも通りに、それな何だかいつもより集中してる気がする。


私ばっかりだ、こんなに心が乱れてるのは。


パソコンの液晶画面に反射している冴えない顔が私を馬鹿にしているようだ。



〇〇「さく?」


遠藤「、、、、、、」


〇〇「さーくー?」


遠藤「、、、えっ?」


〇〇「大丈夫?なんか疲れてるっぽいけど。」


遠藤「うっ、、、ううん!全然大丈夫!!」


〇〇「、、、無理すんなよ?」



もぉ、、、なんでかな。


〇〇ってこんな時にも優しい言葉を私にかけてくれるんだろう。


ほんとに天性の女たらしだね、、、笑


乾いた笑いが心に浮かび上がってくるが、おそらく笑われているのは私自身。


何でもっと早く〇〇と出会わなかったんだろう。


私が梅澤さんの立場だったら付き合えたのかな。


「もしも」の話が何度も頭の中に行き交ってしまい、その日は仕事が手につかなかった。


終業後。


梅澤「〇〇〜♪」

奥から普段から浮かべている冷徹な表情とは全く違う梅澤さんがやってきた。



〇〇「あっ、美波。」

遠藤「美波?!」



えっ?!

〇〇って梅澤さんのこと「美波」って呼んでるの?!



梅澤「一緒に帰ろ!
   〇〇の好きな和食作ってあげる!」


〇〇「マジで!めっちゃ嬉しい、、、!」


あっ。


〇〇が今、私が見たことのない表情を浮かべた。


照れたのかな、嬉しさが溢れたのかな、、、


これまでの〇〇と一緒にいた長い時間で、私は一度もあの表情を見たことがなかった。


それだけで私は負けた気持ちになり、2人に挨拶あもせずに急足でその場を去ってしまった。


それからと言うもの、〇〇と梅澤さんの2人を見ていることが辛くなってしまった。


仲がとても良さそうでお互いをちゃんと思い合ってる。


それに2人とも笑顔が絶えなくて本当に幸せそうだ。


その証拠に先日まで梅澤さんについていた『ドS上司』は誰も使わなくなってたし。


もう私だけではどうすれば良いか分からず、仲良くしていただいてるもう1人の上司に相談をすることにしました。

遠藤「はぁ、、、もうどうすれば良いか、、、、、」


飛鳥「えんちゃんも乙女だね〜。
   よっぽど〇〇くんって子が好きなんだ。」


遠藤「はい、、、///」

彼女は先輩の齋藤飛鳥さん。


梅澤さんとは同期でご飯をよく食べに行ったり、仲も良いらしい。


日頃から個人的によくお世話になってる人で、相談事をする時はいつも飛鳥さんにしています。


飛鳥「えんちゃんは〇〇くんを梅に持ってかれて
   悔しいわけだ。」



私が相談する時はいつも会社から少し離れたカフェに行きます。


飛鳥さんがお気に入りのコーヒーをマドラーでグルグルかき混ぜている。


その姿だけで綺麗と思えるし、とても絵になる。


私も飛鳥さんみたいになれてたら〇〇もなぁ、、、


どうしようもない考えが頭をよぎるが私は話を続けた。



遠藤「はい、、、でも〇〇も幸せそうだから、、、、、」


飛鳥「偉いね、えんちゃんは。」


遠藤「え?」



かき混ぜたコーヒーを一口飲み、そのまま続ける。



飛鳥「相手の事をちゃんと思えてる。
   1人で突っ走らないのが偉いよ。」ナデナデ

そう言ったあと、私の頭を撫でてくれる飛鳥さん。


私は涙が出そうになりながら言う。



遠藤「ありがとうございます、、、」グスッ


飛鳥「あー泣いちゃってんじゃん。
   えんちゃんの可愛い顔が台無しだぞー。」



カバンからハンカチを出して私の涙を拭ってくれる。


本当にお母さんみたいな暖かさがある人だ。



遠藤「でもこれからどうすれば良いですかね、、、」


飛鳥「んー、、、、
   まずは〇〇君に自分の気持ち伝えたら?」


遠藤「好きってことを、、、?」


飛鳥「このまま自分の中で気持ちを燻らせてても
   えんちゃんが辛いだけだよ。」



確かにここ最近は〇〇と目を見て話せないし、梅澤さんと2人でいる姿を見ると胸が張り裂けそうなほど痛い。


確かに、自分の気持ちだけでも伝えなきゃいけないのかな、、、


私がそんな事を考えてたら飛鳥さんが何かを思いついたようだ。


飛鳥「そうだ、今度飲みに行こう。」


遠藤「飛鳥さんとですか?」


飛鳥「あと2人ね、〇〇くんと梅。」


遠藤「えっ?!」


翌週の金曜日。



梅澤「なんか珍しい面子ですね。笑」

〇〇「確かに、、、っていうかこのメンバーの中に
   何で俺が?」

飛鳥「まぁ細かい事は気にしないでよ。
   ね、えんちゃん?」

遠藤「はっ、、、はい!」



ここは以前、梅澤と与田祐希が一緒にお酒を嗜んでいた居酒屋だ。


そこに今度は梅澤、飛鳥、〇〇、遠藤の4人でやってきたのであった。


飛鳥「ほれカンパーイ。」


4人分のビールジョッキが机に届くと、飛鳥さんが雑に乾杯の音頭をとる。


それからは仕事や上司への愚痴だったり、最近の趣味だったりと話が盛り上がりました。


私も何度か緊張しつつも〇〇や梅澤さんと話すことができました。


その代わりにお酒をいつもよりたくさん飲んでしまい、、、



遠藤「えへへ〜♪」

飛鳥「えんちゃん飲みしゅぎだぞ〜♪」

梅澤「そういう飛鳥しゃんもですよ〜♪」

〇〇「いやあんたら全員やばいっすよ?」



気づいたら既に、〇〇以外はグデグデの泥酔状態に、、、


セーブしながら飲んでいた〇〇は流石です。


そんな酔っ払いたちの意識は段々と朦朧としてきまして。



飛鳥「ふわぁ、、、
   あすかしゃんはおねんねするね、、、」

そう言って机にうつ伏せになり眠ってしまった飛鳥さん。



〇〇「なんか子どもみたいな人だな、、、笑」



そして〇〇が飛鳥さんの食べた小鉢なんかをまとめたり、飛鳥さんが動いて机のものが落ちないようにしてる。


こういう気が使えるところがかっこいいんだよな、、、


それに誰に対しても優しい、、、



遠藤「、、、、、好き。」


梅澤「え?」

〇〇「なにが?」


遠藤「、、、、、、〇〇のことが。」

〇〇「え?」

遠藤「、、、あっ!!」



やばい、言っちゃった、、、///


しかも梅澤さんが同じ席にいるって言うのに!!


お酒のおかげで顔の赤みはカモフラージュされているけど、心の動揺が止まらない。


次の言葉が喉の奥に引っかかって出てこない、、、



〇〇「えっと、、、その、、、、、///」



ほら!〇〇だって困っちゃってるし、、、


梅澤さんにもどう言う顔していればいいか分からないよ、、、


私は持ちうるすべての勇気をふるって彼女の顔をチラリと見た。



梅澤「よく分かってるね〜♪」

〇〇、遠藤「「え?」」


梅澤「私だって〇〇のことが大大大好きだもん!
   〇〇ってほんとにカッコいいしさ〜♪」



私はてっきり激怒されるものと思っていたからかなり驚いた。


何も気に留めていない様子でお酒を飲んでいる梅澤さん。


そしてそのまま続ける。



梅澤「さくちゃんは〇〇のどこが好き?」


遠藤「えっ、、、///」


梅澤「怒んないから言ってみ?」


遠藤「えっと、、、その、、、、、優しいところです。」


梅澤「あー分かる!〇〇って仕事で疲れた時とか
   絶対に何か差し入れしてくれんだよね!」



梅澤さんはどこか嬉しそうに〇〇のいいところを私に言う。



梅澤「その差し入れも私の好きなやつなんだよね!
   昔に言ったの事をよく覚えてんのよ!」


遠藤「そうなんです!
   そんなところにキュンキュンして、、、」



〇〇「ちょっ、、、えっ、、、///」



梅澤「あっ、必ず乾杯するとこも好き!
   コーヒーくれる時とかさ!」


遠藤「はい!ちゃんと目を見てちっちゃく
  『乾杯っ』っていうのが大好きなんですよ〜!」



あれ?


私ってさっきまで何の心配をしてたんだっけ?


気づけば梅澤さんと『〇〇のいいところディベート対決』をしてる。


梅澤さんは彼氏としてのいいところ、私は同僚としてのいいところ、、、


〇〇は途中から爆発するんじゃないかってくらい顔を真っ赤にしてたけど。


私たちはそれすらも「可愛い!」って言って。



飛鳥「んっ、、、ふわぁ、、、、、よく寝た。」

梅澤「〇〇って寝る前に必ず『今日もありがとう』
   って私に言ってから寝るの!」


遠藤「ええっ!めっちゃ良いですね〜!!」


〇〇「もうやめてくんない、、、///」


飛鳥「、、、、、、どんな状況?」


そのあとも2人で〇〇について語り合い続けると、もうそろそろ帰る時間に。


飛鳥さんが店の前にタクシーを呼んでくれてそこでお別れをする。



飛鳥「じゃあ先に帰るね〜。」



最初に飛鳥さんが1台のタクシーに乗って帰宅。

その次に照れて赤くなった〇〇と梅澤さんが2人で乗る。



〇〇「、、、、、、///」


梅澤「さくちゃ〜ん。」


遠藤「はい!」


梅澤「今日は楽しかったけど、私の〇〇は
   ぜーったいに渡さないからね!」


遠藤「、、、気を抜いてたら〇〇が私のこと好きに
   なっちゃいますよ?」


梅澤「そんな事はさせないから〜♪」



その会話をして、2人はタクシーでお家に帰っていった。


私も最後にタクシーに乗り込んでお家に帰った。


翌日。


〇〇「さっ、、、さく、、、?」


遠藤「ん〜?」


〇〇「あの、、、何やってんの、、、、、///」


遠藤「〇〇の顔を見つめてるの!」

実は昨日、私は梅澤さんから『〇〇を取れるものなら取ってみろ宣言』を受けたんです。


ってことで今日から私は〇〇にアピールを始めたんです!


今までは臆病な性格が邪魔をしてこんなアピールなんて出来なかったし慣れてないし、、、


でもやれる事から始めないと!



梅澤「おっ、やってるね〜。笑」



私が〇〇の顔を見つめてると、後から梅澤さんがやってきたみたいです。



梅澤「〇〇と私のラブラブ度合いに入る隙は
   見つかんないよ〜?」


遠藤「やってみないと分かんないです!
   ね!〇〇っ!」


〇〇「俺に言わないでよ、、、///」


遠藤「大好きだよっ!」

梅澤「私の方が大好きだから!」

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