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僕の職業がアイドルのマネージャーになりました。EP11(日向坂46 編)

前回のお話はこちら!!

こちらの話を読んでからの方がいいかな、、、?


丹生「そう言えば〇〇さんが日向坂と知り合った
   のも2020年の今頃ですよね?」

岩本「あー〇〇が駆り出されたやつね〜。」

丹生「あの時はそれほど緊張してるようには
   見えなかったですけど、、、」

〇〇「裏じゃ震えてた。」

岩本「情けないね、、、」

〇〇「うっさい。
   コミュ障は簡単に治らんのじゃ。」


先日の握手会後のある日。

僕はとあるメンバーからパワハラを受けていました。

飛鳥「、、、、、、」ゲシゲシ

生田「、、、、、、」ボコボコ

与田「、、、、、、」ポカポカ

〇〇「いやあの、、、」

飛鳥さんからはゲシゲシと蹴られ、生田さんからはボコボコと殴られ、与田さんは精一杯の背伸びをしながら胸のあたりをポカポカ叩いている。

与田さんに関しては心臓のあたりを叩いているのでまぁまぁ痛い、、、っていうか心臓に響く。

遠藤「皆さんそろそろ勘弁してあげください、、、」

あぁ、、、
今日も遠藤さんが天使のように見える、、、

飛鳥「何言ってるのえんちゃん!!」

生田「〇〇は私たちを放ってあやめんを
   助けたんだよ!いや良いことだけど!!」

与田「だけど何か気に食わないよね〜。」

先日の握手会、この4人とあやめはSNS上で集まった迷惑集団に危害を加えられそうになったのだ。

〇〇「いてて、、、でもあの時はあやめを助けるのが
   最善策だったんですよ!1番近かったし!」

飛鳥「何だ言い訳か?」
生田「そうかそうか、、、与田ちゃん?」

与田「はい?」

飛鳥「思いっきり行け。」

与田「は〜い♪」

そう言って少し離れた位置に移動する与田さん。

〇〇「え?何ですか怖い怖い、、、」

与田「行きまーす!」

ドドドドドドッ、、、!!

向こう側から小さな巨体が全速力でやってくる。

遠藤「え?!与田さん!?」

飛鳥「行け与田ー!」
生田「思いっきりねー!」

〇〇「ちょっと!誰かっ、、、!!」

あと少しで与田さんの体当たりが僕にぶつかる!!
、、、、、、って時。

梅澤「はいはい。今日はもうそこまでね。」

〇〇「うっ、、、梅澤さん、、、!!」

与田「ふにゅう、、、、、、」

梅澤さんが与田さんを脇腹に抱えている。
あの一瞬でそこまで、、、??

梅澤「ったく!
   飛鳥さんも生田さんも何やってるんですか!」

飛鳥「だって〇〇が、、、」
生田「私たちをねぇ、、、」

梅澤「でもじゃありません!!
   このままじゃ〇〇くん死んでましたよ!」

飛鳥、生田「「ごめんなさい、、、」」

ふぅ、、、梅澤さんのおかげで何とか無事だ。

っていうか与田さんがあのまま突撃してきたら僕は死んでたの??

与田さんの恐怖に人知れず震えていると、、、

コンコンッ。


今野「失礼するよー。〇〇くんはいるかな?」

〇〇「あっ、今野さん!」

梅澤「どうかなさいましたか?」

今野「ちょっと〇〇くんに追加の仕事をおねがい
   したくてね。」

〇〇「追加の仕事?」


今野「来週から3日間だけ日向坂46の
   マネージャーとして働いて欲しいんだ!」


そして1週間後。

〇〇「あぁ、、、また自己紹介しなきゃか、、、」


僕はとある事務所の廊下で大きなため息をつく。
この感じは初めて乃木坂メンバーの皆さんに会う時以来の緊張感だ。

でも、あの時よりかは人見知りも改善してるから大丈夫か、、、?


今野「おっ!〇〇くんは来るのが早いね〜。」

〇〇「お疲れ様です、、、」

今野「それじゃあすぐそこの会議室に日向坂の
   メンバーを集めてるから!」

〇〇「はっ、、、はい!」


乃木坂の時はあやめがいたから少し安心してたけど日向坂さんに知り合いは誰もいないし、、、

まじでどうしよう、、、


今野「それじゃあ〇〇くん、行こうか!」

〇〇「承知いたしました、、、」


コンコンッ


今野「入るよー。」
〇〇「しっ、、、失礼します!」


部屋に入っていくと20数人の綺麗な女の人たち。

あーめちゃくちゃ緊張してきた、、、


今野「はい!今日から3日間、この白石〇〇くんが
   皆のマネージャーになるからよろしく!
   それじゃあ軽く自己紹介を。」

〇〇「本日から少しの間、皆様とお仕事を
   させていただく白石〇〇です。」ペコッ

ここで一礼、そしてまた続ける。

〇〇「まだ16歳なので色々と至らない点がある
   と思いますが、よろしくお願いします!」


「「「、、、、、、、、、」」」


僕が自己紹介を終えたあと、10秒くらいの沈黙が部屋を包みました。そういや乃木坂の皆さんに挨拶した時もこんなんだったなぁ。

なんでだよ、、、


今野「ん?どうしたみんな?」

加藤「かっ、、、かっ、、、///」

〇〇、今野「「か?」」

加藤「カッコいいーー!!」


加藤さんの声を皮切りに他のメンバーからも感嘆の声が上がってきた。


高本「すごいね芽衣!
   モデルさんみたいだよ!!」
東村「まともに顔見れへん、、、///」

松田「すごい人が来たもんやなぁ!」
渡邊「ね!アイドルやっててもおかしくない!」
富田「あの人がマネージャー、、、!」

愛萌「、、、、、、可愛い💕」
河田「え?」
愛萌「、、、、、、食べちゃいたい💕」
河田「愛萌、人は食べられないよ??」
愛萌「陽菜はピュアだね〜♪」
河田「??」

ありがたいことに、僕みたいな人間に賞賛の声(一部、少し怖い声が聞こえたような、、、)が多く上がっている。

メンバーの皆さんの方がすごいっていうのに、、、


今野「はいはい!それじゃあ今日から3日間だけ
   〇〇くんがついてくれるから!」

〇〇「何卒よろしくお願いいたします!」


「「「「よろしくお願いしますっ!!」」」」


そうして日向坂46マネージャーとしての3日間が始まりました。

初めは馴染めるかどうか不安だったんだけど、メンバーの皆さんが優しくて、、、!!

それに業務内容も乃木坂のやつとあまり変わらなくて助かってます。


、、、、、、ですが。

一つだけ大きな懸念点があります。

それは"あるメンバー"との距離が全然縮まってないことです。


大体のメンバーの方とは仲良くさせてもらってるんです!

加藤さんが一緒にハリーポッターを見る約束をしたり。

金村さん&丹生さんと回転寿司に行きましょーって約束をしたり。

このように皆さんとは仲良くさせていただいてるんです。


、、、、、、1人のメンバーを除いて。

そして今、そのメンバーと車に乗って一緒に移動しています。


〇〇「、、、、、、、、、」
小坂「、、、、、、、、、」

小坂菜緒さん。

日向坂46のエース的存在として活躍している方だ。

今までも遠藤さんや飛鳥さんは打ち解けるのに少し時間がかかった、、、

だけど小坂さんに関しては絶対に僕のことが嫌いだ。


何でそんなことが分かるのかって?

じゃあ今から起こることをちゃんと見といてください。


〇〇「小坂さん!
   何かお好きなものとかありますか?」

小坂「いえ、、、」

〇〇「そうですか、、、」

小坂「、、、、、、、、、」


ね?

なんか変なことしたのかな、、、

っていうかまともに話すのも今が初めてだったのに。

僕と小坂さんは死ぬほど気まずい空気の中、撮影場所へと向かいました。


撮影スタジオ。

「小坂さん入られまーす!」

小坂「よろしくお願いします。」


スタジオに入るとスタッフの方が小坂さんが到着したことを大声で伝える。

彼女もお辞儀をして丁寧に応える。


カメラマン「おー菜緒ちゃん!」

小坂「、、、、、、よろしくお願いします。」


ん?

なんか小坂さんの顔が一瞬だけ苦い表情になったような、、、


カメラマン「それじゃあ衣装に着替えたら
      撮影始めちゃおっかー!」

小坂「、、、はい。」


なんだろう、小坂さんの顔がいつもより暗い。

っていうか僕に見せる顔で明るかったことがないんだけど。

加藤さんからは『こしゃは笑顔が可愛いんだよ〜!どんな人でも笑顔な良い子!!』って言われてたから少し気になる。

ちょっと他のスタッフさんに聞いてみよう。

僕は小坂さんが衣装に着替えてる間、小坂さんについて聞き込みをした。


〇〇「すみません。
   小坂さんっていつもあんな感じですか?」

「いや?他の現場で会った時はもっと明るかったと思うけど。」

〇〇「なぜか分かりませんかね、、、」

「うーん、、、、、、あ!」

〇〇「なんですか?!」

「あの"カメラマン"かな?」

〇〇「カメラマンさんが?」

「あいつね、モデルへのボディータッチが多いで有名なんだよ。それにこの前『また小坂菜緒に触りてぇなぁ笑。』みたいなこと言ってたんだよ。」

〇〇「ほんとですか?!」

「おー。あのとき一緒にいた、、、おーい!」


僕が話を聞いていたスタッフさんは遠くにいる照明さんに声をかけた。

そして僕に話した内容をそのまま伝えると、、、


「あー言ってた!気持ち悪りぃよな〜、、、」

「ってことだ。」

〇〇「なるほど、、、ありがとうございました!」


はぁ、、、
今日のカメラマンさんってあの人なんか、、、

前の撮影であの人に撮ってもらったとき、めちゃくちゃ身体触られて、、、

すごい怖かったけど誰も助けてはくれなかった。

あの人ってこの業界では、かなりの力を持っているらしい。

そのせいか誰もあの人に逆らう事ができない、独裁状態が続いているのだ。

小坂「はぁ、、、」


カメラマン「それじゃあ撮影始めるよー!」

小坂「よろしくお願いします、、、」


カシャッ、、、カシャカシャッ、、、、、、


次から次へとシャッターが切られていく。

私はうまく笑えているだろうか。

そんなことは分からない。

あの時のトラウマが私を縛り付けているんだ。


カメラマン「、、、、、もうちょっとこっち向いて!」

小坂「はい。」

カメラマン「あーちがうよ!こっちこっち、、、」


ガシッ


うぅ、、、

カメラマンさんが私の肩をガッチリと掴んで向きを指定する。

しかも撫でるように。

まるで私の全身をくまなく検査されてしまうかのような不快さが襲ってくる。

だけど他のスタッフさんは見て見ぬ振り。

あのマネージャーさんだって、、、


〇〇「すみません。あまり小坂に触れずに指示を
   出してもらって良いですか?」

カメラマン「あ?なんだお前。」

〇〇「小坂のマネージャーです。
   とにかくお願いします。」

カメラマン「直接の方が分かりやすいんだよ。
      マネージャーがしゃしゃるな。」

〇〇「いえ、言葉でも十分わかります。」

カメラマン「うるせぇな!タレントのベストショ
      ットを撮るためには必要なんだよ!」


〇〇「そのタレントが不快な顔してんだろうが!
   んなことも分かんねぇのか!!」


小坂「っ!!」

驚いた。

私のためにここまで怒ってくれる人は今までいなかった。

年齢も私と少ししか違わないのに彼はとても大きく見えた。


カメラマン「なっ、、、なんだお前は!
      マネージャーの分際で!!」

〇〇「タレント守らないマネージャーが
   どこにいるんだよ!!」

小坂「まっ、、、〇〇さん!もういいですよ!」

〇〇「小坂さん、、、」

カメラマン「ふんっ。気分悪りぃ、、、
      今日はもうやめだ!やめやめ!」


そう言ってカメラマンの方は偉そうにスタジオを去っていった。


〇〇「、、、、、、みなさん。ご迷惑をおかけして
   申し訳ありませんでした。」

小坂「〇〇さん、、、」

〇〇「僕は先に車にいるので、着替え終わったら
   来てください。」


そう言って彼はゆっくりとスタジオを去っていった。


車。

着替え終わった私は急いで車へと向かっていた。

小坂「はぁ、、、はぁ、、、」


車には〇〇さんが窓の外を見つめながら座っている。


小坂「はぁ、、、〇〇さん!!」

〇〇「あっ、お疲れ様でした。
   本日は申し訳ありませんでした、、、」


そう言って深々と頭を下げる〇〇さん。


小坂「そんな謝らんといてください!あの時に
    私を助けてくれたのは〇〇さんだけです!」

〇〇「いえ、僕は当然の事をしただけです、、、」

小坂「違います!
   その行動にどれだけ救われたか、、、!!」

〇〇「小坂さん、、、」

小坂「〇〇さんがマネージャーでいてくれて
   本当に良かったです!」

〇〇「まぁ僕は今日でクビでしょうけど笑。」

小坂「え、、、?」

〇〇「あのカメラマンさんに楯突いた人は
   専らクビだそうです。」

小坂「そんな、、、」

〇〇「そんな悲しむ事ないですよ笑。」


翌日、事務所にて。

〇〇、小坂「「、、、、、、」」

今野「2人とも。
   昨日のことは全部本当かな?」

〇〇「はい。僕がカメラマンの方に向かって
   声を荒らげました。」

小坂「だっ、だからそれは!」

今野「すまない小坂。少し静かに。」

小坂「、、、はい。」

今野「先ほど上の方で〇〇君の処分が決まった。
   聞くかい?」

〇〇「どのような処分でも受け入れます。」

小坂「〇〇さん、、、」

今野「〇〇くん続投で。」

〇〇「はい、今までお世話に、、、、、、え?」

今野「だから続投ね。これからもよろしく。」

〇〇「いやでも、、、」

今野「〇〇君の勇姿に影響されてたくさんの人が
   あのカメラマンがしたセクハラやモラハラ
   の証拠をかき集めたらしい。」

小坂「そうなんや、、、」

今野「それで、今まで隠してきた問題が
   今となって全部明るみに出たんだ。」

〇〇「つまり、、、」

今野「今回の件に関しては向こう側に過失がある
   という結果になった。〇〇君は何も悪い事
   をしていない。」


小坂「〇〇さんっ、、、!!」

隣にいた小坂さんが自分の胸に飛び込んできた。


〇〇「おっとと、、、危ないですよ笑。」

小坂「でも嬉しくて、、、!私のせいで〇〇さんが
   いなくなっちゃったりしたら、、、!!」

〇〇「小坂さんが気にする必要なんて1つも
   ないですから!」

小坂「うぅ、、、ひぐっ、、、」


僕はその後の勤務もなんとかやり遂げることができた。

そして日向坂46のマネージャーとしての仕事を終える時が来た。


〇〇「短い間でしたがお世話になりました。」

久美「またいつでも遊びにきてね!」
美玲「待ってるよ〜♪」

〇〇「ありがとうございます!
   またご一緒になった時は絶対来ます!」


僕はみなさんの拍手を背に受けてその場を後にした。


そしてエレベーターホールへ向かう廊下の途中、、、


〇〇「みなさんいい人だったなぁ、、、!」

小坂「、、、〇〇さん!!」

〇〇「小坂さん!」

小坂「、、、本当にありがとうございました!!」

〇〇「いえいえ!
   これからも一緒に頑張りましょう!」


チーンッ


おっ。エレベーターが来たみたいだ。


〇〇「それではまたお会いする機会が」


ドンッ


僕は小坂さんに胸を押されてエレベーターに押し込まれる。

そして小坂さんも急いで同じエレベーターに乗り込んできた。


〇〇「いててっ、、、どうしたんです」


チュッ


僕の言葉は小坂さんの唇に塞がれてしまった。


一瞬なにが起こっているか分からなかった程に突然な口付けだった。


そして約10秒間、僕たちは唇を重ねていた。


小坂「、、、んっ、、、すみません、、、///」


そう言って小坂さんの唇は離れた。

それと同時にエレベーターも目的の階に到着したようだ。

扉が開く直前、小坂さんは僕の耳元で

『将来は菜緒の専属マネージャーになってください。』

そう囁かれ、また僕の胸の辺りを押してエレベーターから下ろした。


小坂「お世話になりました!」


エレベーターの扉はゆっくりと閉まり、小坂さんはまた上の階に戻っていった。

僕はこの数十秒間に起こったことを理解するまでにかなりの時間を要した。


〇〇家。


〇〇「、、、ただいま。」

あやめ、和「「おかえりー!」」

家に帰ると幼馴染の2人が僕を迎え入れた。


あやめ「おつかれさま!どうだった??」
和「日向坂さんも可愛いよね!」

〇〇「おぉ、、、」


2人は日向坂46での仕事についての話を聞きたがっていた。

だけども僕はそれどころの状況ではなかった。


和「ねぇねぇ!小坂菜緒ちゃん可愛かった?!」

〇〇「えぇっ!!」

あやめ「うわぁ、、、びっくりした、、、」
和「そんな大声出さなくてもいいじゃん、、、」

〇〇「ごっ、ごめん!ちょっと疲れたみたい、、、」


そう言って僕は強引に話を終わらせて自室へ急いだ。


和「、、、、、、なんか怪しい。」
あやめ「、、、、、、絶対に何かあったよね。」


続編の投稿が遅れて申し訳ありませんでした!!

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