![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/97895422/rectangle_large_type_2_641cc992f65a694192f239de848448bc.png?width=1200)
I to U (中編)
2023.06.21
この日は天が僕の家に泊まりにきた。
天「じゃーん!〇〇さん見てください!」
そう言って天は僕の大好物ばかりを乗せた机に向けて手を広げた。
天「すごくないですか?!頑張ったんですよ!」
〇〇「すご、、、天ってなんでも出来るね。」
天「えへへ//もっと言ってください//」
〇〇「はいはい。天ちゃん偉いね〜。」
天「むふふ//頭も撫でてください//」
天の顔はいつにも増して誇らしげ。
その可愛らしさに思わず笑ってしまった。___________________________________________
2023.06.15
大学から僕の家への帰り道。
毎日いっしょに居るのに会話の種がなくならい。
天「〇〇さんスパイダーマン見た事ないんですか?!」
〇〇「え?そんな驚く?」
天「信じられない、、、」
天は頭で僕の背中をドンっと押す。
まあまあの力で。結構痛いし、、、
天「ちょっと!今日は私の家に変更です!」
〇〇「、、、、一応聞くけど何すんの?」
天「スパイダーマン全部見るに決まってるじゃないですか!バカ!」
〇〇「バカ言うな。バカ。」
天「な!私のことはバカって言ってもいいですけどスパイダーマンのことはバカにしないで下さい!」
〇〇「いや言ってないわ。」
天「私への侮辱はスパイダーマンへの侮辱でもあるんですよ!!」
なんかよく分かんなくなってきた、、、、
〇〇「天にはバカって言っていいんじゃ?」
天「細かいことはいいんですよ!細かいことを
気にする男性はモテませんよ!」
そんな男と付き合ってるやつは誰だと聞きたくなる。
〇〇「はいはい。ほら、早く行くよ?」
天「あ!待ってくださいー!」
こんな感じのくだらなくも楽しい話を永遠としている。
___________________________________________
2023.06.30
この日はお泊まりの日ではない。時刻は23:00。
自分の部屋でゆっくりと映画を見ていると、、、
ブルルル、、、ブルルル、、、
〇〇「もしもし?天?」
天「あ!〇〇さんですか?」
〇〇「はい〇〇さんですよ。なんかあった?」
天「それが大変なんですよ!」
〇〇「どしたの?」
天「眠れないんですよ!!」
ガチャッ
プルルル、、、プルルル、、、
〇〇「もしもーし。」
天「もしもーし。じゃないですよ!
なんで切るんですか!」
〇〇「いやそっちの問題でしょ。
眠れないくらいで電話かけてくんな。」
天「いやー。今日はお昼からお休みだったので
ゆっくり寝ちゃったんですよねー。」
〇〇「それで?何すればいいの?」
天「話し相手になってください!
それだけです!」
〇〇「はいはい、、、」
それから僕と天はいろいろな話をした。
2人がお気に入りの曲の話。
僕の見てる映画の話。
あと少しで付き合って1ヶ月と言う話。
天がいまペアリングが欲しいと言う話。
そう言うアクセサリーを扱うお店が近くにあると言うこと。
天はサプライズでそう言うのを渡してくれる人が好きということ、、、、、ん??
〇〇「買えってことか。
そのために電話かけてきたな。」
天「え?なんのことですか??」
白々しすぎる演技。天らしいな。
〇〇「まぁいいよ。
じゃあこれからお互いの誕生日とかには
欲しいもの言うようにしよ。」
天「うん!その方が演技しなくて楽ですし!」
〇〇「はっきり言うな。」
___________________________________________
2023.07.01
僕と天が付き合ってから1ヶ月。の1日前。
以前に話したペアリングを僕は買いに来ていた。
ある付き添いを引き連れて。
〇〇「おはよー理佐。」
理佐「おはよー。」
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/97895788/picture_pc_c5c9af003d5d3557a72a42aa2cc3658a.png?width=1200)
彼女は渡邉理佐。僕の小学校からの同級生。
気心知れすぎてなんでも言い合える関係。
生まれ持っている美貌から高校生ながら
モデルもしているらしい。
天とも仲良くしていて、よく2人で遊びに行った話を天からも理佐からも聞く。
_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
理佐「でも〇〇と天ちゃんで決めた方がいいんじゃない?」
〇〇「天はサプライズが好きなんだって。」
理佐「うん。」
〇〇「あと僕は今まで人と付き合ったことないの。」
理佐「うん。知ってる。」
〇〇「そんな奴が自分の判断を信じれると思いますか?」
理佐「思わないね。」
〇〇「そういうこと。
そこで僕の腐れ縁の理佐さんですよ。」
理佐「はいはい。じゃ行くよー。」
__________________________________________
??「え?あれって、、、」
__________________________________________
数時間後、、、
〇〇「よし!これにするよ!」
理佐「、、、うん。いいんじゃない?天ちゃんも喜びそう!」
僕は理佐の力を借りてやっとペアリングを決めた。
〇〇「いやーありがと理佐!助かった!」
理佐「ならよかった。」
〇〇「天も喜んでくれるかなー、、、」
そのような期待に胸を膨らませていると、、、
理佐「、、、変わったね。〇〇。」
〇〇「え?どこら辺が?」
理佐「雰囲気。
中学の頃なんて生きてるか死んでるか
分かんなかったのに。」
〇〇「、、、久々に理佐の毒舌くらったな。」
理佐「ほんとだから笑。
でも今はすごい楽しそう。
天ちゃんに感謝しなよ。じゃあね。」
〇〇「うん。まじでありがと!」
そう言って僕は理佐と別れ、帰路に着いた。
明日はついに1ヶ月記念。
どうやって渡そうか今から悩んでしまう、、、
___________________________________________
2023.07.02
ついに1ヶ月記念の当日。
この日から天と連絡がつかなくなってしまった。