市民開発者を育てる、企業研修の講師を(無事?)した話
サムネはこの研修の私の最終日に取られた写真。
研修を受けた子が研修全体の最終日に私が来ないことを知って、みんなでお礼をしようと呼びかけてくれたのだ。
恥ずかしくて嬉しくて、、。
でも、ここに至るまでにいろんな困難が襲いかかった、、。
今日はそれらの山と学びをまとめていきたい。
なぜ講師をすることに?
個人的なことだが、私は、2024年3月にデジタルハリウッド大学大学院を修了した。(私おめでとう!)
しかし、成績は、見事に私の得意不得意が現れた結果となった。
エンジニアリングが壊滅的!であったのだ。
看護師しかしてこなかったんだし、そんなもんじゃない?と私に言い訳をしたいところたが、
そんな自分の現状を変えるべく、私はものづくりができる環境に飛び込んだ。それが、プロトアウトスタジオだった。
本来は、生徒として学ぶべきスキルと立場なのではと自覚はしているが、せっかくのチャンスを無駄にしたくない。できないことをできるようにするとは不確かなことに挑戦する力なのだと自分を後押しした結果だった。
ご縁をくださった林さんとのびすけさんに心から感謝。
襲いかかった困難
人生には困難がつきものだが、こんなにドン詰まったのは初めてだった。
【困難1】進まん資料作成
今回の研修の私のパートはMicrosoft Power Platform(主にPowerAppsとPower Automate)というノーコード・ローコードツール群を使って自社の仕事を効率化できるような力をつけてもらうパートだった。
研修の資料にこのような要素が入ってるといいよね、と資料の内容を決めていく所までは良かった。
が、しかし、
1つずつチュートリアルを進めても動かない。ネット上にある資料で進めていっても細かいところが載ってないためわからない。
、、、え?これは資料なんて作れなくない?
これに気づくまでに、24時間くらい費やしていた。
できないことをやるのは時間がかかる。
そう思っていた私は、できなくても手を動かしああだこうだ試行錯誤をしてみるが、できない。そのため、1つのセクションで6時間経過する。みたいなことを4回くらい繰り返した。(おバカ)
この時期の私の嘆きを載せておきます。↓
【困難2】寝れん毎日
やっとのこと、助け舟を出した私は、苦手なPower Automateはプロトアウトスタジオ創立者のびすけさんにお任せすることにした。
大変ありがたい神の手であった。
資料内容が、目的を中心に置いたものになっているか、キャッチーで楽しさを覚えるようなものになっているかそこを重点にして資料制作を進めていった。
これまで作っていた資料も何度も読み、修正していった。
いや、正しくお伝えするなら、読むたび読むたびに。
あれ、これわかりずらいな。みたいなのが見つかる。笑
今これ以前の私の手から生み出された資料は、今現在の私によって全て修正されていくことになった。(それでも、当日の講義中にコケることになる)
睡眠時間何ぞとっていたら、せっかくいただいた企業案件を頓挫させる危機を私が生み出すことになるかもしれない。寝るなんて選択肢はなかった。
(寝落ちはたくさんあったので実質は寝ていた。)
【困難3】同時並行できん仕事
この時期の私は、別の某社員研修のTA、企業向けプロトアウトスタジオの講義のTA、医療者向けプロトタイピングスクールの担任業務、CLLという映像言語の研究ラボの資料作成業務、日々の看護業務。の仕事を同時並行で進めていた。
それぞれに期限があり、直近の内容を進めていくことが精一杯な毎日だった。
全然、自分の仕事速度がわからん、、。
速度というかできるかすらもわからん、、。
割と、心も体も瀕死でした。HPがち0。
嘆きpart2↓
いざ、講師当日
いろんな困難にぶち当たりながら進めてきた資料作成でしたが、神の手を借りながらなんとか作り終え、初日を迎えました。
研修初日は、みなさんに自己紹介をして、「技術を学ぶことは、自分らしさの要素の確認ができ、ひいては自分の将来のWell-beingに関係している」的なことを話しました。
講義中、ネットワークがVPN接続のために遅くPowerAppsが起動しないトラブルが起きたり、時間配分を気にして講義の進みが早かったり、順風満帆とはいきませんでした。
この日のお弁当が喉を通らなかったことを今でも覚えてます。
でも、緊張して睡眠不足の私が、当日講師ができた(?)のは、何を聞いても優しく対応してくださった元MSのマシューさんや脳死している時にそばでいつでもファシリテーションの補助をしてくださったのびすけさんのおかげです。(大感謝)
2日目のアイデアワーク、3日目の実装もなんとか進んでいきました。
ここには載せられないけど載せたいほど、研修を受けてくれたみなさんのアウトプット、素晴らしかったです!
私もPowerAutomateで作ってみた!
会社の中で使える硬いツール群のPowerAppsやPowerAutomateの技術を研修し、私も仕事の時に役に立つようなフローをちょびっと作成してみました。
どうやって0-1の技術を習得していくか
この講師活動を通して私が体感した0-1の技術を学ぶために必要なマインドを紹介していきます。
同じ苦手意識がある人の励みになったら嬉しいです。
エンジニアの思考法
結局研修半分が終了するまでは効力感は得られずでした。
こんな講師のようなことはもう引き受けない方がいいかもしれない。
資料がないことの0-1は私には無理だ。
そう思いましたが、同時に「本当はできるようにもなりたい」とも思った。
そこでどうやったらできるようになるのか調べてみました。
そこで出会ったのが「世界一流エンジニアの思考法 / 牛尾剛」
試行錯誤は悪
理解には時間がかかる
したいことのドキュメントを書く
より少ない時間で価値を最大化する
優先順位は1つだけ
マインドセットが技術学習の中で一番大事だということがわかりました。
私は技術に対して効力感がないことにすごく焦っていました。しかし、どんだけ頭のいい人であっても理解するには時間がかかる。
理解してないことをいくら試行錯誤をしても的外れ。
ドキュメントを書くことで資料作りで調べなくていいことまで派生して調べてしまうことがない。
ネット上の資料の中で進まないことはある。15分調べて進まないことは、有識者に聞き、価値を最大化することを考える。
なんでも一気に手をつけない。優先順位1つに集中すると、それが全体の価値の80%だったりする。
この本での内容は、今回の講義中に体験した経験の全てを強化してくれました。こんなに、こういう本の内容が机上の空論ではなく腹落ちしたのは初めてでした。
講師をやった学び
研修設計時の目的は、、?
「プロトタイピングの楽しさに触れる」自分達で作って便利に動くものができること、それを楽しんでもらいたい。そのような目的がありました。
資料が予定していた通りに進むことよりも、1人1人が技術に嫌悪感なく進むことが大事。
目的に合わせて、講師のファシリテーション内容を変えていく必要があるということを学びました。
おまけ学び
録画録音は休憩時間には、必ず停止させておくこと。笑
さもないと、大変なことが起きます。
まとめ
初めての技術を自己学習することや研修の講師をすることは、私の次の仕事への糧になりました。
これからもプロトアウトを続けていきたいし、私の講義を受けたみなさんも続けていってくれたら嬉しいなと思います。
作れるものや触れるツールが増えていって、みなさんの人生のWell-beingが豊かになっていくことを願っています。