昔のフィギュアをクレヨンでリペイントしてみた【プリティリズム・フィギュアデラックス 上葉みあ】
『プリティリズム フィギュア デラックス 上葉みあ』 メーカー:ピーナッツクラブ
TVアニメ『プリティーリズム・ディアマイフューチャー』(2012年)は、女の子向けアニメ「プリティーシリーズ」の2作目。これはその放送当時に発売された主人公 みあのフィギュアです(箱の商品名にはプリティリズムと表記されてますが、正式なシリーズ表記はプリティーリズム)
プリティーシリーズは十数年続いている人気シリーズです。しかしその割にフィギュア化は少なく、貴重な商品化例です。
ですが、12年前の商品であり、かつ低価格帯のものであるため、フィギュアとしては良くも悪くもそれなりのクオリティーです。
リペイント前
この商品は特別悪いわけではなく、アニメの設定に忠実なフィギュアではあります。
しかし、アニメ色ベタ塗りなので、立体物として見るとチープに見えてしまいます。また、塗装色が暗く、明るいみあのイメージとは違います。
なので試しに、少しでもかわいく綺麗に見えるようにリペイント(劇中の言葉で言うとプリティーリメイク)してみることにしました。
参考イラスト
キャラクターグッズ「プリティーオールフレンズ」のイラストは、どのキャラも大変綺麗に描かれています。少しでもこの感じに近づけるようにイメージしました。
画材
通常、フィギュアのリペイントにはプラモデル用の塗料を使うのが一般的です。ですが、私は筆を洗う作業があまり好きではありません。今回は他の方法でできないかと考えました。
試しに、以下のクレヨンを使ってみることにしました。
このクレヨンを試してみた理由は、以下の予想からです。
・ガラスにも描けるのだから樹脂にも描けるだろう
・濡れた布で簡単に消せる→つまり消そうとしない限り消えないだろう
・画材なので発色は良いだろう
・普段描いているクレヨン画と同じように、指で伸ばしたり混色できるだろう
頭部
元の塗装色は紺色です。その色は影の部分にだけ残し、水色とピンクをそれぞれ塗って指で伸ばして混色。それを何度か繰り返し、髪全体を紫寄りのブルーにしました。
さらにその上に、ハイライトとしてピンクを重ね、境界線を少し指でボカしました。
使用感は紙に絵を描くのとそれほど変わりませんでした。むしろ、白紙の紙に一から絵を描くのに比べると簡単でした。
↓参考・クレヨン画まとめ
顔は頬紅として、ピンクを少しだけつけてぼかしました。
脚
ブーツの塗装は黒だったので、髪に水色を塗って伸ばした時に手についたクレヨンを、薄くブーツに伸ばし青味を加え、シワを強調しました。
白いリボンに水色がはみ出しても全ては消さず、グラデーションっぽくなるようにしました。
膝まわりの肌が出ている部分は、オレンジ、ピンクを少しだけつけて薄く伸ばす。を何度か繰り返して血色の良い肌にしました。ベタ塗り均一にならないよう、塗らない箇所も意識しました。腕や指の肌色も同じ要領で明るくしました。
肌には隠し味として部分的に、オレンジとピンクを塗り重ねる合間に、ほんの少しだけ黄緑を塗り伸ばし、血管の透け感が出るような色を意識しました。
スカート
元の暗い赤を残しつつ、ピンクをメインに塗り伸ばしました。全体的に明るい赤にすると共に、生地の感じを出しました。黒いフリルもブーツと同じく、手についた水色を薄く塗り伸ばしました。
固着
クレヨンは樹脂に食い込むプラモデル用の塗料と違い、放置しても固着しません。そのままでは触るとハゲてしまいます。
クレヨンで紙に絵を描いた場合も、長期保存したい場合はフィキサチーフという保護スプレーをかけるのが推奨されています。
試しに一度フィキサチーフを薄くスプレーしてみました。しかし、紙ならば染み込みますが、フィギュアはプラスチック製だからか、固着効果は発揮されませんでした。
そのため、プラモデル用の缶スプレーを試してみることにしました。今回は、タミヤカラースプレー缶のフラットクリヤーを使用しました。
模型用スプレー塗料全てに言えることですが、一度にかけすぎると液ダレしてしまったり、下の塗装に溶剤が侵食してダメにしてしまうリスクがあります。
今回は特にクレヨンという未知の画材のため、できるだけ薄くスプレーし、よく乾燥させてから、また薄くスプレー。を繰り返すように心がけました。
スプレー2回くらいでは、触るとクレヨンのベタベタが感じられました。5回、6回と何度も薄く重ねていくうちに、ベタベタ感は無くなり、うまく固着させることができました。
完成
暗い紺色だった髪は、かなり淡く明るくなりました。
みあがいっちばーん!
今回はクレヨンをフィギュア塗装に使えないかテストしてみましたが、予想以上に上手くいきました。
クレヨンの良いところとして、塗ってから指で混色したり、失敗してもティッシュやアルコールティッシュで拭けばやり直しができる点があります。
また、クレヨン塗りの段階では乾燥をいちいち待つ必要が無い。乾燥しないので途中で好きな時に休憩したり、続きは明日にするのも全く問題なし。
そして、筆や塗装皿を洗うのが嫌いな私にとっては、お絵描き感覚で気軽に塗ることができるのもとても良かったです。
キットパス自体も1500円くらいで12色セットが買えます。フィギュアはもちろん、おそらくガンプラやミリタリー模型などの汚し塗装にも使えるので、コストパフォーマンスも抜群です。
今回、既存のフィギュアでも少し手を加えるだけでかなりいい感じになることが分かりました。
今回はたまたま家にあったキットパスを使いましたが、他のプラスチックにも描ける系のクレヨンや、サクラクレパスなどのオイルパステル系でも同じような使い方ができそうな予感があります。
みなさんも、ご自宅にあるフィギュアやプラモデルに、ワンポイントとしてクレヨンを使ってみるのも面白いと思います。
もし面白い使い方ができたら、ぜひ記事にしてコメントで教えてください♪
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