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地域を支える薬剤師を育てる新人研修のつくり方
今まで5年以上、薬局での新人研修の登壇はもちろん、約1ヶ月にわたる新人研修の企画・設計に携わってきました。
新人研修の設計は毎年施行錯誤を繰り返していました。
「マナーを重視すべきか」
「病態について知識を深めるべきか」
「OTC(一般用医薬品)をどの程度扱うべきか」
など。
(例年12月〜4月が死に物狂いでした笑)
そんな中で、私が常に意識して外さなかったことが
あります。
それは
企業理念の実践です。
薬局戦国時代における企業理念の重要性
薬局は駅前や大学病院前に数多く立ち並び、
「薬局戦国時代」とも言える状況は
まだまだ続いています。
そんな時代だからこそ、
地域に欠かせない存在になる必要があります。
その土台となるのが企業理念です。
「地域に対してどんな役割を果たしていきたいのか」
「患者様にその薬局に来て何を感じてもらいたいのか」
などなど。
企業理念は、ミッションやビジョンとも言い換えられますが、要するに「会社の想い」です。
この想いを体現することが、
「地域に欠かせない薬局」になっていきます。
研修設計への企業理念の落とし込み
新人研修では、この企業理念を日々の業務にどう落とし込むかを徹底的に考えていきます。
例えば、マナー研修で扱う「お辞儀」についても単に角度をシミュレーションするだけではないです。
たとえば、その薬局が「患者様に安心感を与える」ことを目指しているならば、
「どんな場面で、どんなお辞儀をすれば安心感を与えられるか」を
ワークを通じて議論し、
実践してみようと思える研修を設計します。
また、多職種連携を重視する薬局であれば、
「外部とのコミュニケーション」を意識して、
ビジネスマナー(名刺交換など)も取り入れることも考えられます。
こうして、一般的な内容をただ並べるだけではなく、その企業理念を体現していくには何を学べばいいかを考え、研修プログラムを構築しました。
地域になくてはならない薬局へ
企業理念をベースに研修を組み立てることで、
その地域になくてはならない薬局を担う
人材の土台が作られていきます。
地域に欠かせない存在になるための薬局づくりには、新人の育成が大きな役割を果たすと感じています。
新人研修、何をしようか頭を悩ませる時期だと思います。
この記事が参考になりましたら、幸いです。