
【応用情報・ネットワーク】ドメイン名は「組織が持つサーバグループの名前」を表す
修正
最初はドメイン名は「ネットワークの名前」としておりました。
ですが、ドメイン名は「組織が持つサーバグループの名前」と修正し、内容も合わせて修正しました。
他の記事の用語と辻褄を合わせるためです。申し訳ございませんがよろしくお願いいたします。
言いたいこと
ドメイン名は「組織が持つサーバグループの名前」を表す
ホスト名は「サーバの名前」を表す
FQDNは「ホスト名.ドメイン名」
権威DNSサーバは「FQDNとIPアドレスの対応付け」をしてる。
解説記事とかでは、「FQDN」と「ドメイン名」をひとくくりに「ドメイン」と言ってることもある。なので「ドメイン」が「FQDN」と「ドメイン名」のどちらを指しているかは文脈から判断しよう!
解説
ドメイン名は「組織の名前」
ドメイン名とは「組織が持つサーバグループ」に付ける名前です。ここで言うの組織とは「家庭や会社」という理解でいいと思います。
ドメイン名は「重複が許されません」
だから、インターネットの世界では、ドメイン名が重複しないように専門の組織が管理しているようです。(詳しくは調べていただけると幸いです。)
●イメージ
★ドメイン名「example1.co.jp」のサーバグループ
- サーバ1
- サーバ2
- サーバ3
★ドメイン名「example2.co.jp」のサーバグループ
- サーバ4
- サーバ5
- サーバ6
- サーバ7
・・・
(枠で示したようなグループがインターネットの世界にはたくさんある。)
ホスト名は「サーバの名前」
ホスト名とは「サーバ」に付ける名前です。
ホスト名は「重複してもOK」です。
●イメージ
★ドメイン名「example1.co.jp」のサーバグループ
- ホスト名「www」のサーバ
- ホスト名「serv」のサーバ
- ホスト名「ns」のサーバ
★ドメイン名「example2.co.jp」のサーバグループ
- ホスト名「w3」のサーバ
- ホスト名「ns」のサーバ
- ホスト名「abc」のサーバ
- ホスト名「app」のサーバ
・・・
FQDNは「ホスト名.ドメイン名」
FQDNは「『あるサーバのホスト名』と『そのサーバが属しているグループのドメイン名』を『.』で結合したもの」です。
雑に学校でたとえるなら「www君。example1.co.jp組の。」といったところでしょうか。
●イメージ
★ドメイン名「example1.co.jp」のサーバグループ
- ホスト名「www」のサーバのFQDN→www.example1.co.jp
- ホスト名「serv」のサーバのFQDN→serv.example1.co.jp
- ホスト名「ns」のサーバのFQDN→ns.example1.co.jp
★ドメイン名「example2.co.jp」のサーバグループ
- ホスト名「w3」のサーバのFQDN→w3.example2.co.jp
- ホスト名「ns」のサーバのFQDN→ns.example2.co.jp
- ホスト名「abc」のサーバのFQDN→abc.example2.co.jp
- ホスト名「app」のサーバのFQDN→app.example2.co.jp
で、一般的なURLには、問合せ先サーバのFQDNが含まれています。URLの「『//』と最初の「/」の間にある文字列」が問合せ先サーバのFQDNです。
URL「https://www.example1.co.jp/index.html」へアクセスしたい。
FQDN:www.example1.co.jp
サーバのホスト名:www
サーバが属するグループのドメイン名:example1.co.jp
→つまり、インターネット上のどこかに存在するであろう「example1.co.jp」というサーバグループ内の「www」というサーバに問い合わせをしたいことになる。
権威DNSサーバは「FQDNとIPアドレスの対応付け」をしてる。
権威DNSサーバは「あるサーバグループに属するサーバのFQDNとIPアドレスの対応付け」をしています。
外部から来る「FQDNに対応するIPアドレスを返信してほしい」という問い合わせも対処しています。
●イメージ
★ドメイン名「example1.co.jp」のグループを管理する権威DNSサーバ
- FQDNが「www.example1.co.jp」のサーバ→a.b.c.d
- FQDNが「serv.example1.co.jp」のサーバ→e.f.g.h
- FQDNが「ns.example1.co.jp」のサーバ→i.j.k.l
★ドメイン名「example2.co.jp」のグループを管理する権威DNSサーバ
- FQDNが「w3.example2.co.jp」のサーバ→m.n.o.p
- FQDNが「ns.example2.co.jp」のサーバ→q.r.s.t
- FQDNが「abc.example2.co.jp」のサーバ→u.v.w.x
- FQDNが「app.example2.co.jp」のサーバ→y.z.a.b
多少厳密性を欠いてるかもですが、応用情報の問題演習は今まで書いた内容の理解で困ったことがないです。
ドメイン名は「組織が持つサーバグループの名前」(2)
繰り返しになりますがドメイン名は「組織が持つサーバグループの名前」です。
直接問われることはないと思いますが、知っていると得することもあるかもです。
次の問題を例に見ます。
この構成にすれば,どちらのDHCPサーバから取得した構成情報をPCが自動設定するかによって,使用するDNSサーバが変わる。そこで,PCのWebブラウザの設定情報の中に,プロキシサーバの(空欄b)を登録すれば,PCが使用するプロキシサーバを変えることができる。
https://www.ap-siken.com/pdf/27_haru/pm05.pdf
この後、(空欄b)に入れる適切な字句を選択肢から解答する問題がでます。
選択肢には「ドメイン名」「ホスト名」などがあります。
詳しい解説は割愛しますが、正解は「ホスト名」です。
ここで、念のため「ドメイン名」の可能性が無いか検証しましょう。ドメイン名は「サーバグループの名前」です。プロキシサーバは「サーバ」ですから、「プロキシサーバのドメイン名」というワードは不自然です。よって「ドメイン名」の可能性はないと言っていいでしょう。
(「プロキシサーバのドメイン名」を「プロキシサーバが属するサーバグループの名前」と捉えられなくもないですが、ちょっと無理がある。。。)
「ドメイン名」「ホスト名」「FQDN」を区別できると余分な選択肢を削れたりと良いことがあるかもです。
「FQDN」と「ドメイン名」をひとくくりに「ドメイン」としている解説もある
他の解説記事などでは、「FQDN」と「ドメイン名」をひとくくりに「ドメイン」と呼んでいることもあります。その場合、「ドメイン」が「FQDN」と「ドメイン名」のどちらを指しているのかを意識して読むと混乱がなくなると思います。
発展 「FQDN」は重複OK(DNSラウンドロビン)
「ドメイン名」は重複が許されませんでした。だから、「FQDN」が重複することはNGのような気がします。ところが、FQDNが重複することはOKです。
★ドメイン名「example1.co.jp」のサーバグループ
- FQDNが「www.example1.co.jp」のサーバ(IPアドレス:a.b.c.d)
- FQDNが「www.example1.co.jp」のサーバ(IPアドレス:α.β.γ.δ)
- FQDNが「serv.example1.co.jp」のサーバのFQDN(IPアドレス:e.f.g.h)
- FQDNが「ns.example1.co.jp」のサーバのFQDN(IPアドレス:i.j.k.l)
※「www.example1.co.jp」が重複しているが、これはOK!
※つまり1つのサーバグループ下に同名のホスト名が複数存在することは許される!
重複してるから、権威DNSサーバはどちらのIPアドレスを返信するのか疑問に思うかも知れません。
これは「DNSラウンドロビン」を調べていただけるとご理解いただけるかと思います。
簡単に言うなら「ローテーション」です。
おわりに
ネットワークで自身が腑に落ちたことを記事にまとめました。参考になる方が1人でもいらっしゃれば嬉しい限りです。
気になる点があればご指摘いただけると幸いです。
以上です。