苦しみの後には幸せがあって欲しい
ステージ3のがん患者(男性)さんと
お話しする機会がありました。
独身、たぶん40代くらい。
体調は良くないけれど
不安に押し潰されそうで
「他の人たちはどうやって過ごしているのかぜひ聞きたい」とのことでやってきたとのこと。
朴訥とした印象があり
言葉を選びながら控えめに
一生懸命話す姿にもらい泣きしそうでした。
今にも倒れてしまいそうで
その絶望感は経験してみないとわからない。
その不安な気持ちが痛いほどわかるだけに
私たちはこれから何をすべきだろう。
彼女でも家族でもないけれど
ここで出会ったのも何か縁を感じました。
励ますのも違うし、
下手に希望を持ってもらうのも
なんか、無責任な気がする。
がんは厄介な病気です。
終わりがない。
常に再発に怯えながら
生きていかなければならない。
知り合いも友達もいない、
言葉も地理もわからない知らない外国に
無理矢理連れて来られたようだと
思った事がありました。
心細いったらありゃしない😢
寒くて灯ひとつない暗くて長い
トンネルでもありました。
でも、私は人見知りしない性格が功を奏して、
誰でも良いから人を探すことに奔走する。
この際、悪人でも誰でもいい。
誰かと話したり、寝るところを探し、
何か食べなければ死んでしまう。
歌を歌ってみる。
あいみょんかドリカムを歌ってみよう♪
言葉がわからなければイラストを描いて
コミュニケーションを取る。
あとは、笑顔だ。
とりあえずは現地に馴染もうとする。
不安と孤独な気持ちに変わりはないが、
少しでも心を落ち着かせる。
不安な時はじっとしてないて
〝まず動く〟のが良いと聞いた事があります。
彼がしんどい体でありながら、
わざわざ足を運んだ事は
実は素晴らしいことだと思います。
この時点で、ほとんど治ったようなものだと思ってしまいました。
まずは、寄り添おう。
話を聞こう。
その不安な心情を吐露するだけで
心が軽くなる事もある。
「頑張れ」は要らない。
雲の外には青空が
広がっているかもしれない。
いや、爽快な青空が広がっていて欲しい。
私もがん患者だけどね。
道半ばです。
彼にとって、
私たちと出会って「良かった」と
思ってもらえたら嬉しいです。