私のこと

私が私のことを理解するために
とりあえず思い出すことを書き出してみよう。

一番古い記憶は、
1歳か2歳頃
父が出勤するのを母に抱かれて見送っているところ。
父が出勤していくなるのがとても悲しい気持ちで。
父のことが大好きだったのだろう。

その次は3歳くらいの時の引越しの時。
同じ団地内で少し広い違う棟へ。
幼稚園に入る前だったような気がする。

その次の記憶は
幼稚園に上がる前、
入園の面接の部屋で
名前を聞かれたりしている場面。
私が答えようとすると兄が答えてしまい
私は答えさせてもらえない。
私、自分で名前言えるのにな、とか思っていた。
兄がとてもうっとうしかった。
面接の結果は
入園はできるが
年少クラスがもう定員になってしまい
年中クラスならあいているから入れてもいいと言うもので
なんと母は年少の年齢の私を、年中クラスでもいいから入れてくれと頼んだ。
なんてむちゃくちゃな。今の時代ならありえない。
そして入園。
私が年少の年齢なのに入った年中のクラスの子達はいろんな事が私よりも上手にできて
当たり前だが私より成長していた。
私はクラスには馴染めなかった。
初めての集団生活のスタートは本当にひどすぎた。

次の年、私は2度目の年中クラスになった。
みんなは年長さんになっていた。
理不尽だ。

だが今度はクラスメイトが同じ年なので
友達もできた。

が次の年、
私が年長さんになったら
最初の年のクラスメートはみーんな
なんと小学生になったのだ!(当たり前だよね。)
これは本当にショックで、
自分だけが小学生になれなくて
本当に悲しかった。

そんな気持ちは他の同じ年の子達にはわからないし
私自身が自分の身に起こっていることがまだ理解できてないから
ただただ悲しくて悔しかったのを覚えている。

二度目の年中になった年に
弟が年少に入ってきた。
私は一緒に通えるのが嬉しかった反面
「いいよねあんたは年少に入れてもらえて。」
と思っていた。

弟と私は仲良く園バスで幼稚園に通い始めた。
二学期になったころ
弟が教室で腕をぶつけて骨折した。
ちょうどお遊戯会の直前だった。
弟の骨折を知った園長が、
骨折してる子はみっともないから
お遊戯会には出せませんと言い出したため
私の父が激怒した。
「こんな園に子供を預けられるか💢」

弟はその後、他の園に転園していった。

そんなこんな園に私だけが残された。
この時の気持ちもとても辛かったのを覚えてる。

自営業だった親は
私1人でもバスで送迎してくれる園に置いておきたかったのだろう。
私はやんちゃもしないし問題ないと。

でも私は、
親は、弟のことは大切で
私のことは大切に思っていないのだな。
そう思った。

小学生になってしばらくした時、
弟用に買った学習机が届いた。
私のものよりいろんなものがついていた。
私のよりも高価で良いものだった。
一気に感情が爆発してものすごく泣いて怒った。
どうしてこうやって差をつけるんだ!
どうして私には同じようにしてくれないのだと。

母には
これしかなかったとかそんな理由を言われた。
全く納得しなかった。
泣き疲れるまで泣いた。

その後も、弟はリトルリーグに入り
休みのたびに試合だ遠征だと
親と一緒に活動していた。

私は市の体操教室に通ったり習い事をしていたが、1人で通い親が来ることはなかったので
もう私の気持ちなんてわからないんだなと思っていた。

私はしっかり者だからほっといても大丈夫。

兄は長男で大事な跡取り、
弟は可愛い末っ子。

私は、、、
一応可愛いんだろうけどほっといても問題なし。
と言う感じ。

家の中では
兄は私にごちゃごちゃうるさいし
親は私をほったらかしだから、
私は外では好き勝手やっていた。

目立つようなことはせず、
やりたいことはコソコソとやる。
不良の子達と付き合い、悪さをした。

親に嘘をつくことも平気だった。
私はちゃんとやってるんだから大丈夫と思っていただろうし。

高校生になり、勉強についていけなくなったり
彼氏と問題起こしたりしても
親は何も知らなかった。

高校の時から
知り合いのスナックでバイトして、
呑み屋で呑んでばかり。

そんな生活でも親は何も知らないから何も言われない。
専門学校のあいだも、学校にはちゃんと行くが、親には言えないことばかりしていた。

東京の会社に就職が決まりそのための資金づくりも時給が良いのでバニーガールの格好をして働くバーで稼いでいた。
親にバイト先を聞かれることはなかった。
イカれた兄貴と過保護の父、それに弟が加わり息の詰まる家。
そこから出たかった。
親や兄弟が簡単には来られない距離の場所で暮らしたかった。
私は親を利用していた。
嘘をついて、隠し事をして、
感覚がおかしかった。

私も家族を大切にしなくなっていた。


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