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初恋のフィギュアを買いに行った話

彼女との出会い

中学生の頃、諏訪SAに立ち寄った。両親とご飯を食べ、父親がお手洗いに行って暇だったので、母と諏訪市の紹介コーナーを見ていた。
諏訪と言えば、諏訪湖。ぐらいの印象だったが、その展示を見ていくとカメラのレンズとか、そういった精密機械を作る会社が多いらしい。そして展示を見ていくと、明らかに他の展示より浮いてるものがあった。
金色の目をして、着物を着た美少女。なぜアニメのフィギュアが・・・。
説明を読むと、諏訪にあるフィギュアメーカーが展開するプロジェクトの宣伝で飾っているとのことだった。

その時は何とも思わなかった。だが、帰りの車中ずっと彼女の姿が忘れられなかった。その後、彼女のフィギュアが欲しくなった僕は、もう一度諏訪SAに行った。お年玉全額使ってもいいぐらいの覚悟だったが、現実はそう甘くない。彼女のフィギュアは1万7000円だった。所持金が全然足りなかった僕は諦めて家に帰った。

中学生の頃は買えなかった彼女のフィギュア。高校生の時も頭の片隅には常に彼女がいた。ここまで来ると何だかやばい人みたいだが、それぐらいこのフィギュアに一目惚れしたのだ。

そして僕は彼女を、「諏訪姫」を買う決意をした。

諏訪姫とは

諏訪姫は諏訪にあるピーエムオフィスエーという会社が展開する「SUWAHIME PROJECT」のキャラクターの1人。

諏訪姫の公式サイトによると

500年前の戦国時代に、武田信玄の側室として記録に残っている諏訪御料人こと「すわひめ」。
子どもの頃の彼女は天真爛漫でちょっと天然気味の元気な女の子。
ある日時空のゆがみを見つけて、こっそり現代の時代にやってきた。
長野県諏訪市生まれの女子高生、すわこの家に居候して、未来の生活を楽しんでいる。
屈託の無い可愛らしさでたちまち近所の人気者に。
誰とでも自然に打ち解けて、人の家のご飯にありつく「街の皆の末娘」。

諏訪姫公式サイトより

SUWAHIME PROJECTは他にも、諏訪にある有名(らしい)な観光名所「万治の石仏」の擬人化である「阿弥陀 万理」や、塩尻の玄蕃之丞伝説を元にした「玄蕃サラ」など、長野県の各地域をモチーフにしたキャラクターがいる。

いざ、諏訪へ


諏訪に向かっている道中

12月28日、仕事帰りに母の運転で諏訪へと向かった。この日はすごくいい天気。気分も上を向く。最初Amazonで買おうと思ったけど、それだと面白くないので、諏訪にある店まで買いに行くことにした。

「もうすぐ着くからナビして」

もうすぐ諏訪姫に会えると思うと、少し緊張した。
諏訪ICを降りて5分、ピーエムオフィスエーの公式ショップへ到着した。


ピーエムオフィスエーのショップ。諏訪大社の上社前にも店がある

車を降りて、店内へと入る。

「いらっしゃいませー」

店内には誰もいない。僕と諏訪姫の再会を邪魔するものは誰もいない。
早速フィギュアを探す。ごちうさ、Fate、アイマス。色んなアニメのフィギュアが置いてあった。そして棚の端っこに、諏訪姫はいた。

「あった」

思わずそう口にしていた。中学生の時、手に入らなかった諏訪姫のフィギュアが目の前にある。嬉しい。早速手にとって、レジへ行こうとしたら、
下の棚の方に巫女さんがいた。玄蕃サラ、見た目が可愛い。これも買っちゃえ。あれもこれも買ったら、合計が2万円を超えた。


飲み物買おうと思って近づいたら、ここにも諏訪姫が

車に戻る。横を見ると、諏訪姫のフィギュア。
思わず顔がにやける。さぁ、家に帰ろう。

「これから年末の買い物するから」

・・・はい。

早速開封

次の日、箱を開けた。

買った諏訪姫。値段は7000円と、諏訪SAで見た時より安かった。
この時点から可愛い
可愛い
一緒に買った玄蕃サラの横に置いた

今年最後に、良い買い物ができた。



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