学年経営の大事な要素
若い時に先輩の先生から「最初の3日が大事だから」と言われた。その
3日の意味を少し教えてもらったがよく理解出来ずにいた。その意味の
深さは、後に分かり事になる。私は中学校所属でしたが、最初の3日間
はほとんど学級活動の時間でした。学級目標を決めたり、係りを決めた
りするなどです。決めなきゃいけない事が山ほどある。そんな中で、自
分の学級経営の方針をクラスの生徒に伝えなければいけない。ここでど
ういう事を伝えてそれを日々実践できるかで、クラスの行方が決まって
いく。生徒の規律を正す上では、この3日間に十分に伝えて行く必要が
あった。特に一年生の場合は、とても需要である。中学校に入りたての
頃は緊張でおとなしく、こちらの話を一応は良く聞いてくれる。うるさ
く言うと、生徒に嫌われるかも知れないと気持ちが出てくる。厳しくし
なくても、大丈夫かなという心境になる。ここにトリックがある。ここ
でしっかり指導しておかないと、3年間苦労させられる事になる。指導
の原点は、一年生の時に厳しくして段々緩めて行くのがコツだ。ここで
厳しくとは、高圧的に言えという事ではない。繰り返し同じ事を言い続
けるという事である。まず、時間。授業の始まる3分前には席につか
せ、授業道具の準備をさせる。チャイムと同時に授業が始められる
だ。学年が落ち着かなくなる1番は、時間がルーズになる事から始ま
る。次に他のクラスには絶対入らせない。なぜなら、盗難の恐れがある
からだ。次に持ち物。鞄を椅子の下もしくはロッカーに入れさせる。鞄
が通路に出ていると邪魔だし、つまづいて怪我の元になる。次にロッカ
ーに入れる持ち物は、袋等に入れさせる。(体操着、技能教科の道
具、、部活の道具等)盗難及び紛失防止のためだ。次に移動教室は、前
の授業が終わったらすぐに行かせて、教室に出来るだけ居させないよう
にする。体育の授業の前の着替えは空いている職員が入り、早く移動さ
せる。いじめや盗難防止の観点からだ。まだ、色々あると思いますが、
私が実践して良かったと思う事です。この実践は、基本的に休み時間に
職員が学年フロアーにいる事が前提です。また、学年での約束事の共有
が必要です。しかし、職員の中には、そこまでする必要がないのではと
いう方が少なからずいる。そういう方が、いざ生徒指導が起こった時に
先頭に立ってやっている姿は見たことがない。巡回も途中から始める
と、生徒は見張りを始めたと捉える。一年生の時に注意していたことは
3年生になって言っても納得するが、一年生の時に言ってなかったこと
を上級生になって言うと厳しくなったと捉えられて、生徒との関係が悪
くなる。こういう事を2年間継続出来れば、3年生になった時に注意す
る事が減り学年が安定する。休み時間の巡回の時間は1日、30〜40分位
だ。生徒指導が起こると、この時間では終わらない。毎日の小さな積み
重ねが、生徒の成長につながると信じて実践しました。