フェスの宮本浩次に会いたかった、記
台風10号
進路はなかなか定まらなかった。
勢力は維持したままだった。
8/29
大雨と風を伴い、鹿児島に上陸。一日かけて九州を北上、東へ進んできた。
9/1には、山中湖で開催されるラブシャに行く。
宮本浩次が出演するからだ。
フェス参加ははじめて。
だけど野外ステージで歌う宮本さんに会いたいと思った。
今年のチャレンジだ。
この文は、9/1のフェスに行く予定だった私が台風の影響を受けて右往左往した数日間の私的な記録です。
台風はものすごくゆっくり進んでいて、台風の周りだけでなく、中部〜関東と広い地域で強い雨が降り続いている。
山中湖周辺もずっと雨。
でも9/1は目的地まで行けるだろうと思っていた。
8/30
ラブシャ初日
開催会場の様子や、出演アーティストのコメントが流れてくる。
もっと会場の中の様子を知りたいと思うけど、いまいちわからない。
フェスの様子も気になるけど、9/1に会場まで行けるかどうか、大切なのはそっちだ。
東海〜甲信越地方で続く大雨。
その影響で、東海道新幹線は名古屋駅〜三島駅間で運転見合わせが続いていた。
自分の計画では、三島駅まで新幹線に乗り、高速バスと路線バスで、会場にたどり着く計画を立てていた。
翌日8/31の東海道新幹線運行計画。
名古屋駅〜三島駅間で終日運転見合わせと、発表されていた。
運行計画は「○時ごろ発表します」とホームページにあったので、それを確認しようと思った。
今になってみると見通しが甘すぎるけど、まだなんとなく行けるだろうと思っていた。
8/31
ラブシャ二日目
運転計画発表通り、この日も新幹線は名古屋駅〜三島駅間終日運転取りやめ。
雨はずっと降り続いている。
この様子じゃ、「明日は新幹線動きます」とはならないんじゃないか?と思いはじめる。
10時すぎくらいだったか、ホームページで9/1の運行計画を確認する。
名古屋駅〜三島駅間は終日運転取りやめますと。
あー、やっぱりダメか。
午後から、新幹線、ホテル、高速バスなどキャンセルできるものは全てキャンセルした。
キャンセル受付のメールがすぐ返ってきたのもあるし、そうでないのもある。
キャンセルをしたらフェスに出演する宮本さんにあきらめがつくと思ったが、そうではなかった。
バスはどうだろう?飛行機は?と検索したけど、探すのが遅すぎたようでどれもこれもダメ。
無理か。
フェス参加ははじめてで、手持ちのものはこれを持っていこう着ていこうとか、サングラスや帽子の日除けや、カッパや、軽くて中にある程度ものを入れて肩に掛けてもそんなに重く感じないバッグなど、あれこれフェス用に買い物するのは楽しかった。
髪は美容師さんがフェスの頃にいい感じになるようにと、整えてくれた。
顔そりもした。
行き帰りの手段で新幹線を選んでいたけど、台風の影響を受けにくい移動手段があるのならそちらに早く変更したらよかったのか。
なかなか動けなかった。
気圧の変化のせいか、ぼんやりしていたのもある。
台風と交通情報を時々見ながら、行き帰りに読む予定だった本を読み始めた。
夜は落ち着かなかったけど、何もする気にならず早くお風呂に入る。
あしもみをして本の続きを読んで寝た。
9/1
ラブシャ三日目
宮本さん出演日
3時前に目覚め、そこからXを見始めた。
夜中に買うのはやめた方がいいのに、通販で買い物をした。
少し明るくなったら歩きに行こう
と思っていたが、眠くなり6時半くらいまで寝ていた。
Xを見るのはやめておこうと思いながらチラチラ見てしまう。
お風呂に入り、もう一冊フェス旅に持って行こうと思っていた本を読む。
新幹線チケットはキャンセルしたし、もうあきらめていたつもりだけどそれでよかったのか?との思いがあふれてくる。
フェスに向かって出発したり、もう会場に着きますというpostにぐらぐらする。
心の中に雨が降ったり、イライラしたりする。
心がどうしようもなく忙しい。
見ないようにと思っていてもスマホを見てしまうのもイヤだし、こんな状態で家にいるのはどうなんだ?
心が騒がしい。
フェスで好きなひとに会える予定だったのに、台風というどうしようもないことで自分からキャンセルすることになった。
そのことが頭から離れない。
そんな気持ちでいる自分の近くにオットがいるのがイヤだった。
家から離れたかった。
宮本さんが歌う17時台まで、ここでこんな気持ちでいるのは無理だ。
前から行こうと思っていた映画と今朝の番組で紹介されていた絵画を観に行くつもりで外に出る。
フェスに持っていこうと思っていたバッグを持ち、雨は降ってないけど濡れても水が入ってこないショートブーツと、濡れても乾きやすいだろうウールのソックスをはいてきた。
フェスから離れた場所だけどなんとなく。
駅まで歩く道、電車の中、何か行く方法はなかったのか?
もっと探してみるべきだったのでは?
同じことばかりぐるぐるぐるぐる。
私は宮本さんの歌を、姿を見られるのならその機会を逃したくない!
その一心なのだなと気づいた。
10月から始まるコンサートツアー
宮本浩次「ソロ活動5周年記念ツアー 今、俺の行きたい場所」にしてもそうだ。
自分が動くルートを確認して、ここは無理と思う場所以外は申し込んだ。
抽選に外れた場所も何ヶ所もある。
一般抽選二次受付で申し込んだ会場もある。
できる限り、宮本さんのコンサートの場で歌を聴き、姿をこの目で見たい。
その可能性があるなら全部申し込みたい。
その気持ちがだんだんと強くなってきているんだな。
だからラブシャに行けない、行かないことを自分で決めたのに、その決定はどうだったの?ってグラグラしてる。宮本さんに会いたい。
駅に着き、コンビニでコロッケパンと水を買ったあと、パンを手持ちのカバンに入れようとしてもごもごしていたら、「すみません!」と後ろから声をかけてくれ、交通系カードが入っているパスケースを手渡してくれた人。
「あ!ありがとうございます」
フェスで使う用に多めにチャージしていたし、パスケース落としてすぐに声をかけてくれたんだとうれしくてありがたくて涙が出そうになった。
なんだかこの時、【人だ】と思った。台風の影響か、頭も体もぼーっとしていた。
サクサク判断したり動けなかった。
ひとりで台風の動きと交通機関の発表を待つだけじゃなくて、関西からラブシャに行く人に「どうやって行くんですか?」と聞いたらよかったんじゃないかと思った。
映画館でアニメーション映画『ルックバック』を観た。
主人公二人に心が動かされ、ドキドキして涙が出た。
感情を出せたようでうれしかった。
それからまた電車に乗り、
『生誕100年 白髪一雄展』へ
白髪さんの作品は、美術館で一点か二点ほどしか見たことがない。
まとめて見られる機会だし、行ってみたいと思った。
何か強いものが見たいとも思っていた。
ものすごい迫力の作品ばかりだった。
家から場所を移動して、映画や絵画を観て、少し食べて歩いて過ごして、スマホはほとんど見ずに過ごしていたら、ずいぶんと気分が軽くなった。
家に帰る頃、ちょうど「宮本さんは今頃歌っている時間だな」と思っていた。
出演後かな?
宮本浩次オフィシャルサイトからは、10月からのコンサート宮本浩次「ソロ活動5周年記念ツアー 今、俺の行きたい場所」
チケット 一般抽選二次受付中のお知らせがあった。
受付は9/1 23:59までなのだ。
外に出て適度に疲れたし、これ以上の刺激を入れるのはやめようと思った。
ラブシャに行かれた皆さんのレポ、見たいけどもう少し明日まで寝かせておこうと思って9/1終了。
9/2
日が変わってすぐくらいに目が覚めてしまった。起きてこの文の続きを書く。
9/1出かける前から書き始め、移動中もずっとこの文を書いていた。
自分を落ち着かせるための日記。
きのう一日は、フェスに参加はできなかったけど、自分を客観視するのに必要な時間だった。
自分は急な天候の変化でもどこか楽観視してしまい、ルートの変更などをサクサクするのは苦手なのだな。
これまで計画通りに動いてなんとかなっていたけれど、これからもこういうことはあるかもしれない。
きっとあるだろう。
宮本浩次オフィシャルのインスタ更新のお知らせが来ていた。
髪びしょびしょの宮本さんが真っ白な雲に隠れた富士山をバックに撮った写真とコメントがアップされていた。
歌い終わっての写真なんだろう。
エネルギーを放出してクリアにピッカピカにものすごく素敵に写っていた。
きっとすごいステージだったんだろうな!
少し、参加された方のレポを読んだ。
あーやっぱり会いたかったなー!!!
フェスには行ってない、宮本さんの歌は聴いていない。
だけど宮本さんよ、生きていて歌ってくれてありがとう!という気持ちになっている。
さて、私は私で生きていこう。
次に宮本さんの歌を聴き、その姿に会える時を楽しみに。
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