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#1 障害があるのはいけないこと?

息子を産んだのは26歳だった。

お腹にいるときから、
小さいと言われ続け、
妊娠後期に入ると不整脈が見つかり、
切迫早産で約1か月の入院。

その間に破水が起こったけど、
まだお腹にいさせたくて
3、4日の絶対安静。

トイレも行けず、
ご飯も串刺しで寝たまま食べる。

入院生活なんて初めてだったし、
終わりはあるけど精神的にも限界で...
すごく辛くて夫の前で泣いたことを今でも覚えてる。


だから、ただただ元気に産まれてきてくれればいい。

そう願っていた。



出産は促進剤を使っての計画分娩。

実母と夫が付き添ってくれての出産。

不整脈があるので、いつ帝王切開に切り替えてもいいように
前日から絶食。
当日は水分も摂れないまま出産に挑んだ。


陣痛が始まってから
あっという間で
すごい陣痛に耐えてたら...


「頭みえてるー!!!!!!」



と、助産師さん。


すぐに分娩室へ行き、
バタバタしながらの分娩開始。


あっという間に、息子は産まれてきてくれました。


「オギャーーーー」


という泣き声は聞けず、
一瞬焦る私。。。


恐らく羊水を吸ってもらい

「オギャーーーーーー」


と、泣き声を聞きホッとしていたら...



処置してくれた小児科の先生が、

「ここのお口治りますからねー」

と、ひとこと言って
NICUへ行ってしまいました。


私は、
唇なんて縫えばいいんでしょ?


縫えば治るんだから、
とにかく元気に産まれてくれて良かった。

ただ、ただそれだけだった。



私は産後の身体の処置などあったから
息子のことの説明を聞いてなかった。


翌日

義理の両親登場。


夫がどう説明を受けていたのかわからない。

夫がどう義両親に説明したのかもわからない。

義両親が先生から説明を聞いたかもわからない。


私と会った瞬間に

急に泣き出す義父・・・

そして一言、

「障害者手帳を持つのか…」と。



え?・・・・



は?・・・・



「いや、縫えばいいだけですから!」


と、
明るく返すだけで精一杯だった。


後から、夫に聞くと

ネットで息子の病名を調べたらしい。


息子の病名は、

「口唇口蓋裂」

息子の場合は左側の口蓋と口唇が閉じずに生まれてきた。


私はまだ、きちんと説明受けてないのに。。。


そうやってネットで調べたとしてもさ、

不安だろうけど、
大丈夫だよ。

くらいの言葉は欲しかった...


あの時は「大丈夫ですよ!」と、

なぜか義父を励ましていた自分。


あとから冷静になると、

怒りが込み上がってきた。


まず、生まれてきたことに何かないわけ?

元気に生まれてくるのが当たり前なの?

てか、おめでとうの言葉は?

え?私がいけないの?


義父の発言が衝撃すぎて、

義母も実母もなんか言ってたのか全く覚えてない。


ひとつ覚えてるのは、夫は黙っていたことだ。



                       続く







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