見出し画像

面白いの正体

こんにちは。
今日は僕が、10年ほどコメディとかお笑いとかやってきた中で面白いっていうのがどういうものなのかを話していこうかと。

まず、皆さんは面白いとか、つまらないとかってどう定義づけしてますか?

定義づけなんてしていない。
面白いものを見て楽しむ。これでいいじゃん。

そういう人が多いんじゃないかって思うんです。

全然否定しません。それで大丈夫です。

でも、もし自分が面白い話がしたい
とか
笑わせる立場になりたい
とか
ムードメーカーになりたい
とかそんな思いがあるのだとすれば、この続きを見る価値があると思います。

では、早速話していきたいと思います。

まず、笑いにはいろいろなテクニックがあります。

ボケ、ツッコミ、のりツッコミ、フリ、オチ等

上のテクニックについては他の記事で詳しく解説していくとして

そんなテクニックは実は必要ありません。

コテコテの吉本新喜劇を見る必要もありません。
大阪人にツッコミってどうやるの?と聞く必要もありません。
(関西の文化を否定しているわけではないです。僕自身も大阪の人と交流してお笑いの文化レベルが高いことも知っていますし。彼らとお話しするのは楽しいですし。関西弁はいろんな場面で使えます。)

ただ、ここで言いたいことは、テクニックが本質ではないということです。

じゃあ、何が本質かというと、「ミスリードと裏切り」です。

笑いの本質は「ミスリードと裏切り」なのです。

「?」となった人も多いかと思います。

そうは言ってもまだピンときていないかと思いますので、皆さんと僕の中の共通言語である、「お笑い」を使って説明していこうと思います。→もし違っていたらすみません。違う場面での説明もこの後します。そしてこの説明を見た後に、実際にお笑いを見てみるのもいいかもしれません。

2024年のM-1のネタ
令和ロマン

まず最初のつかみ

「タイムスリップするならどっちですか?現代に戻ってこれる方と戻ってこれない方」
「戻ってこれるほうだよ」

これは
お客様に2択を想像させて、1択にする裏切りです。

普通、タイムスリップするならどっちですか?の2択を出す場合は

「過去に戻ると未来に行く」みたいなものを想像します。
それに対して、現代に戻ってこれる方と・・・で嫌な予感をさせておいて、戻ってこれない方という裏切りを使って笑いに変えてます。

ここで大事なのは、その2択のフレーズはどうでもよいということです。

「過去に戻って人生をやり直すか、やり直せないか」とかでもいいのです。

なんなら2択にしなくてもいいです。

「30秒前に戻るか、30秒後に行くか」

とかでもツッコミによっては成立します。

その後の
「やらない後悔より、やって大成功!」
も同じロジックです。

観客は
「やらない後悔より・・・」
を聞いたら、続いて
「やって後悔」
を意識します。
そんな名言がありますから。

そこを裏切ります。
「やって大成功」
見事に裏切られました。

その後はタイムスリップネタが繰り広げられます。

全解説してもいいんですけど、あとの笑いのロジックはすべて一緒です。
ミスリードして裏切る
これです。

この後の、くるまくんのタイムスリップ先の本気お芝居と、けむりくんの巻き込まれたゆるいお芝居のギャップも良かったです。
その後に、だんだん2.5次元のミュージカルになっていき、2人ともに舞台芝居になっていく過程もよくできてました。

なんとなく笑いの本質が見えてきましたか?

そうは言っても、普段コントをしたり、漫才するわけではないですよね?

これはお笑いの話じゃんと思いますよね?

安心してください。

普段の生活でも応用できます。

普段の生活というよりも、雑談をしたり、相手の話を聞いたりしているときに役立ちます。

皆さんの周りでめちゃめちゃつまらない話をする人いませんか?

僕の周りには結構います。(内緒ですよ)

つまらない話を聞くときによく思うんです。

きっと面白いの本質が分かっていないんだと。

だからこんなにつまらない話を面白そうに伝えてくるんだと。

でももう分かりましたよね?

話をするときはうまくミスリードと裏切りをつかわないと面白くないことが。

うまくミスリードする方法としてすぐに使えるテクニックを何個かお伝えしますので、次から雑談するときに生かしてみてください。

まず、1つ
話し始めに「面白いことがあった」とか言わない。

ミスリードですから、面白い話をするときほど、こんなこと言わない方がいいです。
めちゃめちゃハードル上がります。
枕詞はとても大事。
「めっちゃウケる話があってさ・・・」
「昨日最高に面白いことがあって・・・」
無自覚で言っている人結構多いと思います。
周りに結構います。
そしておしゃべり好きに多いです。

2つ目
話した後に「この話、面白くない?」って言わない。
聞いている人は「そうは思わないけど」なんて言いづらいから、「たしかに」ってなる。
これは、面白くない話を面白いと言わせてしまっている可能性があるので、面白くない話をエンドレスでしてしまう。
このパターンも話し好きに多いです。
あと、女の子に多い気がします。
共感を求める気持ち分かりますが、グッとこらえてみてください。

3つ目
淡々と喋る。
これは、結構効果的だと思います。
というのも、面白い話しをするときに、笑いながら喋ると面白くなくなります。
漫才している側が笑っているの見たことないと思います。
そういうことです。笑うときは相手が笑った後に。

4つ目
情景を想像させる。
基本的に自分が話しをするときは、その状況を思い出しながら話していると思います。
でも、相手にその情景は見えてないことが多いです。
想像させてあげることで相手は自分と同じ状況になります。

5つ目
感情を共有させる。
感情を共有させることで、ミスリードに引っかかりやすくなります。
ただし、感情の強制はやめましょう。
誘導されていると感じます。

この5つのテクニックを使う事で、ある程度面白い話しができると思います。
ただ、1~3は比較的簡単ですが、4と5は難しいです。
何回も話している内に上手になりますので、いっぱい喋ってみてください。

5つのテクニックはあくまでも話し手の場合。
聞き手にもテクニックがあります。
こっちは少しツッコミ的な要素がありますが、使いこなせるとこいつ面白いやつだなと思わせることができると思います。

聞き手のテクニックも教えます。順不同なので、できそうなやつからやってみてください。

1つ目
リアクションと別の回答をする。

「明日飲みに行こう」
「えー、いいよ」
こんな感じで軽い否定からの、OK。
これを使う時は相手が求めている答えを最終的に出すことが大事。
だから、本当に行きたくない場合は、きっぱりと断ってください。

2つ目
本心を隠さない

「昔はモテていたとは、想像できませんね」
これは使いどころをかなりアンテナ張って欲しいですけど、使えます。

3つ目
誇張した表現を使う

「世界一面白い」
これも捉え方、使う場所、使う人によって褒めにもなるし、侮辱にもとらえられるので使いどころに気をつけて。

4つ目
「教えて欲しい」
これは話しを広げるテクニック。万能。面白じゃなくても使える。
相手に話しをさせて、話しを盛り上げる

5つ目
疑問に思ったことを聞く
これをすることで、ツッコミのレベルがめちゃめちゃ上がる。
ツッコミって聞いている人の代弁者だから。
ツッコミができる人になりたい人はこれをやってみてな。

この5つを使う事で、面白い人認定されます。
ツッコミ、聞き手、受け手のほうがコスパよく「面白い」の認定がされるので僕としては、こっちがおすすめ。
ただし、もちろんリスクもある。
話し手の場合は、傷つくのは自分、聞き手の場合は相手を傷つけてしまうリスクがある。

ということで、今回の話しはこれくらいにしておきます。
「面白い」をロジカルに捉えることをしたので、勉強っぽくなりました。
ただ、笑いの本質はこれ。
あとは、普段の生活に取り入れるだけ。
今後も、僕の実体験を元に、読み物を書いていきますので、暇なときに遊びに来てください。


いいなと思ったら応援しよう!