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横浜のBARに面接に行ってみた

※200x年のお話し

例えばボクシングは1ラウンド3分というルールがある。
きちっり3分で進めないとボクサーにとっては死活問題だから。

???「えー3分ぐらいたったかな?そろそろゴングを鳴らすか?」
???「いいのか鳴らして?鳴らすよ??いくよ??」

こんな感じのやりとりがあったら、怒っても誰も文句は言わないだろう。

私の胸は高鳴っていた。何もするにも希望に満ち溢れ、ほぼ誰も私のことを知らない土地で暮らしていくことに。

20歳という若さもあったが、本当にダサいことはしたくなっかった。
そう、前園真聖世代なのでカッコ悪いことはしたくなかったのだ。
地方出身の田舎者が上京し、アルバイトをしながらニキビを作った顔で、夢を語りたがる年である。

場所

※昔のことなのでこの辺だったと記憶しています。

面接

いつものように、求人雑誌を見ていると
「横浜でバーテンダーをしませんか?」
このような見出しを見つけた。

これは田舎者が速攻飛びつく求人だ!!
モタモタしていると先を越されると思い、すぐに電話をかけた。
年齢が若いということもあり、断られることもなく面接をしていただくこととなった。

結果

元住吉から横浜まで25分ぐらいでしょうか。
16時に面接。私にしては珍しく不安や緊張はなかった。訳のわからない自信がそこにはあったことを覚えている。

横浜駅についたのは15時50分ごろ。土地勘のない田舎者は駅で迷う迷う・・
どのくらい迷ったかやっとの思いで横浜駅の西口に出てこれた。
よしあとはこの道をまっすぐ行けば・・

ここだ!あった!!

時間を見ると16時を少し回ったところ。
大丈夫だ。私の時計が少し早いはずだ。
世間的にはまだ16時を回っていないはず!
BARの扉は開いており、私を迎えて入れてくれるような演出があった。

『こんにちは〜!本日16時に面接予約しているgoochです!』

BARのカウンターにはオールバックでワイシャツにチョッキ、まさにバーテンダーの男がグラスを磨いていた。
そう、映画でよく見るあの光景が私の目に入ってきた。

そのカウンターにいる男は、後ろを振り向き時計を確認した。
その時計は16時をほんの少し、ほんの気持ちだけ回っていた。

その男は一言だけ
「帰って」

はっ???何言ってんだこの人。

『いや〜』
半笑いの私

「いや時間過ぎてんじゃん。帰って」
真顔のその男

『OK!OK!じゃーのー』
私はそう言って店を後にした。

まとめ

ボクシングのゴングを3分過ぎてから鳴らすとゾッとする、ウサインボルトの時間の計測を間違ったらと思うとゾッとする。

それならわかるが、アルバイトの面接で1分ぐらい遅れただけでその対応どうなの?と感じた私。

そのようなことがあるので、時間はしっかり守りましょう。という話。

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