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【小説】V6 不思議な船旅1 第12話~第15話

長野君は、1人音楽を、聞いていた。
しかし、そこで聞いてしまった会話・・・・

?「・・だから、なにもないわよ」
長野「・・?」
誰かと誰かが言い争っている・・・。
?「どうだか。いつもついていく癖に」
長野「あの二人は、たしか、キキさんと、ミミさん・・・」
メイドのキキさんと、ミミさんだ。
坂本「長野、なに突っ立ってるんだよ。お前も街に行かないのか?」
長野、「・・・メイドのキキさんと、ミミさん・・・」
坂本「お前まさか、どちらかに気があるとか?」
長野「なんだよ、気があるって(笑)そういうわけじゃないけど・・・」
坂本「?」
長野「ただの女同士に見えなくてさ・・・今の会話からして・・・」
まるで付き合っているかのような・・・
坂本「どう見ても女だし・・・どう見てもメイドじゃん?」
長野「うーん・・・これは、俺のかってな予想・・・だから気にしないでよ」

坂本「?」

この長野君の予想が少しは当たっているとは思わず・・・。
それは、のちほどわかります。
そんな中、僕は、イナンと時間を忘れるくらい楽しいときをすごしていた。
岡田も、僕も、このあと坂本君がなにを伝えるかなんて想像もしなかったから。

イナン「ねぇ?健・・ネックレスみせて・・・」
健「やっぱり、イナンのなんだ。ごめん、濡らしちゃって・・・」
イナン「なによ、わたしのとは思わなかったんだ・・・」
健「だって、イオンさんのだと思ったし・・・」
イナン「でも、イオンは、同じのを持っていた」
健「そう!そうなんだよ。でも僕は、それ以上わからなくて・・・イオンさんに、わたしとにている人が持ってるって言われて・・・」
イナン「わたしだとは思わなかった・・・・」
健「・・・・ごめん、イナン・・・」
そんな寂しそうな顔をするなんて・・・・

イナン「・・・・別にいいけど・・・・」
健「ほ、ほらイオンさんに私と似てる人は、1人しかいないって言われて・・・ぼくは、バカだからピンと来なくてさ・・・」
正直、本当だ。
イオンさんと、イナンは双子なのにひどすぎるよね・・・。
イナン「ちっとも慰めになってないから・・・・どうせ、似合わないって思ったんでしょ?」
健「そ、そんなことないよ。だって、好きな人からもらった大切なものでしょ?」
イナン「えぇ、そうよ。これは、レンが、私とイオンにくれた誕生日プレゼントなの。
だから、見つかってよかった」
おもむろに、嬉しそうな顔をするイナン・・・・

ズキン・・・・

そのとき、胸がいたくなった。

な、なんで、胸が苦しくなるんだよ・・・・
僕は別に・・・・

イナン「えっ?なんか言った?」
なぜか僕は、悔しくなりいつのまにかこんな言葉を発していた。

健「・・・君さぁ~強がっているけど~やっぱり、レンさんを好きだよね」
イナン「な、なによ、急に。どうしてそんなことがわかるのよ」
健「わかるよ。だって、すげぇ、嬉しそうな顔をしたし、そのネックレスは、宝物ってきがするし?」
イナン「・・・・」
イナンはなにも言わずに行こうとして・・・

健は・・・逃げるの?イナン・・・」
イナン「別に、逃げてなんか・・・・」
健「逃げるなよ。本当のこと言ってよ。もう、意地悪しないから」
イナン「・・・・彼が・・・・彼が好きなのは・・・・」
イナンは、声が震えだした。
健「・・・・イナン?ごめん・・もしかして、泣いてる?」
そして、振り向いたイナンは・・・やっぱり泣いていて・・・
イナン「彼が見ているのは、イオンだけだよ・・・彼が好きなのは・・・イオンなの・・・・」

ドキン・・・・
僕の鼓動は、静かに動き始めた。

イナン「・・・イオンのことだけをずっと思っているんだよ?」
イナンの涙は、止まらなかった。
君は、こんなに泣き虫なのか?

健「イナン・・・ごめん・・・こんなに泣かせるつもりはなかったんだ」

イナンが、ちゃんと恋する女の子だとやっとわかった瞬間だった。
イナン「健に私の気持ちがわかるの?」
健「・・・イナン」
イナン「・・・なんで、急に優しいの?」

自分でもわからない・・・・。
いつのまにか僕は、イナンを抱き締めていた。
健「・・・イナン・・ごめん・・・本当に、ごめん」

僕は、イナンに謝り続けた。


第13話

その頃岡田は・・・アミさんと
あるジュエリーショップに来ていて・・・
アミ「・・これ、かわいい」
岡田「・・やっぱり、女の子は、そういうのすきやな」
アミ「どうして?ジュンも、アクセサリーつけるでしょ?」
岡田「つけるけど、女の子は、可愛いもの好きやろ?うちのねぇちゃんも好きやから」
アミ「お姉さんいるんだ」
岡田「アミには、兄弟はおらんのか?」
アミ「わたしは、ずっと1人・・・小さい頃に、両親も亡くなったから」
岡田「・・・そっか・・・ごめん・・・」
アミ「ねぇ、ジュン!これ、お揃いで買いましょ!」
岡田「えっ?」
アミ「恋人同士に見えるでしょ?」
岡田「いや、別に・・・・」
アミ「お願い!最後のお願い」
岡田「・・最後って・・・。こんなことでええの?」
アミ「・・・これだけでいいの!こんなことでいいの・・・・ただ、思い出がほしいだけ・・・」
岡田「・・・しょうがないな。アミの願いなら、叶えとかんとな」
だって、きっともう会わんから・・・。
アミ「・・・・ありがとう」

そして二人は、夕日を見ていた。
アミさんとある場所に来た。
アミ「・・ジュン・・・これは、私とジュンだけの秘密」
ある入れ物を開けたアミ・・・
アミ「いつかこれが必要になるわ。でも、それは今じゃない」
その入れ物の中身は・・・
アミ「・・・・必要になったら、壊して」
岡田「えっ?俺が?でも・・・」
アミ「あなたはきっと、またここに来る」
岡田「嘘や・・・俺はもう、ここには・・・・」
アミ「・・・私にはわかるよ。」
岡田「・・・アミ・・・」
俺は、アミが言った、“最後の頼み”の意味がなにかわからずにいた。
まだ、このときは・・・・

アミ「ねぇ、ジュン。約束して?」
岡田「ん?なんや?」
アミ「・・・・ずっと笑顔でいてほしい」
岡田「えっ?」
アミ「あんなに素敵な歌を歌うんだし」
岡田「歌うのは、俺だけやないけどな」
アミ「あんなに素敵な仲間がいる」
岡田「・・・うん。もう、20年一緒にいる。って、なんやアミ、へんやぞ?」
アミ「・・・・」
アミは、笑顔を向けてくれた。
岡田「・・・アミ」
今にも消えそうな笑顔・・・。どこかへいってしまいそうな・・・。
アミ「・・・・・」
アミは、俺に持たれてきた。ただしくは、倒れ込んできた?
岡田「アミ?大丈夫か?」
アミ「・・・・大丈夫だよ。ありがとう。ジュン、今日は、本当にありがとう・・・」
岡田「なぁ、ほんまに1人で帰れる?道知らん俺が言うのもなんやけど・・・
送ろうか?」
アミ「・・・いいの。もう、充分だよ☺ジュンは、優しいね。・・・じゃあね」

岡田「・・・うん。ほな、気をつけて」
アミ「この指輪、一生大切にするね」
アミは指輪を、みせて嬉しそうに言う。
岡田「うん。俺も大事にする。」
まるで恋人同士の誓いみたいや。
アミ「・・・じゃあね」
アミは行こうとして・・・
岡田「待って!アミ!!」
アミ「えっ?」
アミを呼び止め、
岡田「俺・・・実は、異世界の者やからここに長くいれないんや・・・だから・・・」
アミ「・・・へんなジュン」
そんなの知ってるよ・・・。
岡田「・・だから、会うのは今日が・・・」
最後にしようと言いたかったのに、彼女は・・・アミは、俺の頬に・・・
キスをした。
岡田「・・・・えっ?」
アミ「・・・また、明日ね?」
岡田「・・・・・」
岡田は、キスされた頬をさわり、しばらくポカンとしていたが・・・・

アミ「明日が来れば・・・・の話だけど」
そう言ったときの彼女を、思い出し
岡田「・・・さっきのアミ・・・消えそうやった・・・なんだろう・・・この気持ち・・・・」

俺は、去っていくアミが見えなくなるまでずっと見守っていた。

剛「・・・今夜も、晴れそうですね」
イオン「・・本当ですね」
いつのまにか夕方から夜の始めになっている。
健「・・あ、あの・・・もう平気?」
イナン「・・ありがとう。少しはスッキリしたわ。」
健「じゃあ、また後で・・・。」
イナン「健、泳ぐの好きなんだね・・・。あとでまた泳がない?」
健「うん!泳ぎたい!やったぁー」
イナン「(笑)そんなに喜ぶとは思わなかった」
健「だって、ぼく、水泳部だったし・・・!」
イナン「ふふっ」
健「くしゅん」
イナン「また、くしゃみしてる。」
タオルを頭にのせてくれたイナンと、目があった。
健「・・・・・」
本当だ。イナンは青い瞳をしている。
しばらく見つめあってしまい・・・・
イナン「早く着替えてきなさいよ」
健「・・・💦そ、そっちこそ」
だけど、このときから、イナンと僕の間にはケンカがなかった。
僕とイナンの関係が変わり始めた瞬間だった。


第14話
部屋に戻ろうとした僕の前に、あるメイドさんがたっていた。
健「彼女は、たしか・・・ミミさん?」
ミミ「・・三宅健さん・・・
でしたっけ?」
健「はい・(フルネーム・・・・)どうしました?」
ミミ「あの・・・これを・・・・」
ある手紙を渡され・・・
健「・・・あの?これは・・・・」
ミミ「ラブレターです。これを、長野さんに・・・」
健「長野君に?(あれ?フルネームじゃない・・・まっいっか・・・)でも、こういうのは、自分で渡さなきゃ・・・」
ミミ「は、恥ずかしいのでお願いします!」
健「・・・・・は、はい。わかったよ」

そして、夕食の時間。
ニヤニヤしながら、長野君に近づいて・・・
健「ねぇ、長野君😏」
長野「な、なんだよ」
健「ミミさんから、ラブレター預かっちゃった❤」

長野「えっ?ラブレター?」

坂本「!?」
健「長野君も、すみにおけないね」
長野「・・・なんでミミさんから・・・・」
岡田「えっ?なになに?長野君にラブレター?」
長野「物好きにもほどがあるよね・・・」
そう言って、ラブレターを読み始めた。
長野「・・・・・・・」

坂本「・・・で?どうするんだ?付き合うのか?」
そう言う、坂本君の声が聞こえないのか、なぜか固まったまま動かない長野君・・・
どうした?
岡田「・・・長野君?どうしたんや・・・」
長野「・・いや💦💦なんでもないよ」
坂本「いや、今の顔はなんでもなくないだろ💢」
なぜかキレ気味のリーダー坂本君。
いのっち「・・坂本君?なんでキレてるの?なんかあったの?」

長野「・・・・・」

手紙の内容を、伝えるべきか迷ってる長野君・・・

“おまえたち、無事でいられると思うなよ?”
長野(組織の誰かがここへ入り込んでるってこと?)
ラブレターの手紙と共に、この手紙が入っていた。
“笑っていられるのも今のうちだ”
そう、書いてある。
長野「・・・・・」
健「どうしたの?みんな・・・集まって・・・」
坂本「・・健、ちょうどよかった。夕食後、会議するから遅れるなよ?」
健「・・・うん。わかったよ」

ちょっと、怒り気味の坂本君に
いのっち「・・・どうしたんだろう」
と呟く井ノ原君だった。

剛が、遅れて夕食の会場に入ろうとしたとき・・
イナンさんが祈りを捧げていて・・・・

剛「・・・イナンさん?」
イナン「・・・・も、森田さん・・・・」
うそ、声までにてる・・・。
剛「いや、ごめん。声かけちゃまずかった?」
イナン「・・・いえ、大丈夫です」
剛「健とまたケンカでもしたんですか?よかったら、相談に乗りますけど・・・」
イナン「・・・・レンの・・・」
剛「・・・・えっ?」
イナン「・・・レンの声が私には聞こえないの・・・・」
剛「い、イナンさん・・・」
イナンが、剛の前で泣き始めてしまい・・・・・
イナン「・・・気にしないでください」
健「・・・・・」
そんな場面を僕は見てしまい・・・
剛「健には話せないことなら・・・・相談に乗りますよ?」
イナン「・・・・・」
健「・・・・僕じゃ役に立たないんだ・・・・」

そう言って、僕は二人を見ていられずその場を去り・・・・

長野「・・・・」
健「・・・・・・」
長野君の横を、勢いよく通りすぎていった。
長野「・・・健?」

なんでか思い詰めた顔をした僕を見ながらも、別のことを考えていたみたいで・・・・

みんな、それぞれ誰かを思っている。

たとえ、ずっと一緒にいられなくても・・・

目の前を見た長野君は、剛とイナンが一緒にいるのを見て納得した。
長野「(なるほど・・・原因はあれか・・・・)」

いったい誰なんだ?
俺たちを、狙う組織って・・・・

ミミ「・・・長野さん」
長野「ミミさん・・・・」
ミミ「・・あの、手紙を読んでくれましたか?」
長野「・・・はい。読ませていただきました。」
長野君は、ミミさんと待ち合わせをしていたみたいで・・・・
えっ?
ラブレターって、そういうこと?
ミミ「・・・よかったら、二人きりで話しませんか?」
長野「・・・はい。(な、なんだこの違和感は・・・・・)」
少し、彼女に違和感を、感じる長野君。

ミミ「こちらです。」
長野「・・・・」
ミミさんについて行く長野君。
その様子を見ていたのは、キキさんで・・・
キキ「・・ミミ?」
坂本「あれ、キキさん?どうしました?」
そして、前を歩く長野君と、ミミさんを見て・・・
坂本「えっ?長野・・・?いつのまにミミさんと・・・・」
キキ「ミミのやつ・・・・」
坂本「あ、あの、キキさん」
キキ「!Σ( ̄□ ̄;)さ、坂本さん!」
坂本「だ、大丈夫。長野はミミさんには・・・。だって、あいつはそんなやつじゃないはずだから」
キキ「ミミが、手紙を送ったのは、長野さんなの?」
手紙?
あー・・さっきの・・・
坂本「えっ?え~っと・・・」
坂本君が、はっきり答えられずにいると・・・・。
キキ「答えて!」
坂本「いや、俺、手紙の内容は知らないけど、送った相手も・・・長野かどうかは・・・。」
いや、どうみても長野か・・・。
キキ「じゃあ、ミミは・・・
ミミは私が必要じゃないってこと?」
坂本「あの~?おっしゃることが・・・よくわからない・・・」
キキ「どうしよう・・・」
キキさんは、おもむろに坂本君に抱きついた。

坂本「!Σ( ̄□ ̄;)」
突然、抱きつかれ・・困惑気味の坂本君・・・。

そして、僕の心は今、複雑だ。
僕の心の中で、イナンの存在が大きくなってるなんて・・・・・

でも、その夕食後・・
いのっち「ねぇ、なに?なんでみんな、暗い顔してるの?」
ひときわ明るい井ノ原君・・・
健「😒いいよなぁ~、井ノ原君は・・・・」
睨んでやった。
いのっち「な、なに?その冷たい目は!😭😨😓2回目なんですけど😨」

何回でもいいっつーの!

健「・・・・・」
剛「・・・なぁ、健」
近づいたのは、剛で・・・
健「剛、言っとくけど、イナンはやめた方がいいと思うよ?」
剛「・・・えっ?」
健「あいつは、レンさんのことしか考えてないから」
剛「・・・いや、そうじゃなくて・・・(まぁ、ある意味そうだけど・・・・・)」
健「・・・ごめん、一人になりたいから・・・・・」
剛「いや、まてよ・・・イナンさんのことで話が・・・・」
健「ほっといて!」
剛「えっ?なんで?なんで怒ってんの、あいつ・・・。俺、イナンさんのこと、健に報告したかっただけなんだけど・・・・」
長野「・・・剛・・・やめとけ。見ちゃったんだよ、お前がイナンさんと一緒にいるところを・・・・」
剛「えっ?マジで?えっ?なんで、長野君も知ってるの?」
僕に冷たくされ、珍しく、パニクる剛だった。

剛、ごめん・・・・

坂本「・・・健・・・お前に先に話がある。」
坂本君は、みんなのその様子を見ていたみたいだ。
健「えっ?僕だけ?」
坂本「・・・そのあとみんなを呼ぶから」
その夜、坂本君から、僕だけに言われたこと・・・・
や、ヤバい!
僕が、イナンと剛に嫉妬してるってバレバレじゃん・・・💦💦
坂本「・・・( -。-) =3お前さぁ、イナンさんに、本気なのか?」
健「えっ?」
坂本「・・・本気で、彼女のこと好きなのかって聞いてるんだ」
真剣な顔・・・・。
健「ほ、本気って・・・な、何いってるの?」
坂本「・・・・・」
ジィーッと見つめられ・・・
健「あ、あいつが好きなのはレンさんなんだよ?」
坂本「・・・ふーん・・・あいつね😒」
親しくならなきゃ呼ばない呼び方だ。
まるで、付き合ってるみたいな。
健「ご、誤解しないでよ?
僕は別にイナンのこと、好きじゃないよ?」
坂本「嘘つけ。昼間、プールで楽しそうに遊んでたくせに。しかも、二人きりで。」
健「・・・!Σ( ̄□ ̄;)」
み、見てたの?
坂本「正直に答えろよ」
健「す、好きじゃないよ!」
う、嘘じゃない・・・。
坂本「・・・そう、ならひとつだけ忠告しておくよ。」
健「えっ?忠告?」
坂本「この国の人を・・いや、この世界の人を好きになるな・・・・」
健「えっ?」
坂本「彼女のこと、本気になるな。好きじゃないなら、約束できるよな?」
健「な、なんで僕にだけ言うの?」
坂本「( -。-) =3今のところ、お前がイナンさんにマジになりそうだからだよ・・・」
健「・・・・・」
坂本「・・・それじゃあ、6人揃っての本会議は、改めて夜にするから遅れるなよ?」
健「・・・・うん・・・わかった」

それから、夜の街へと出掛けた僕らV6だった・・・・。

第15話

いのっち「やっぱり、賑やかだね~」
長野「地球と変わらない祭りがあるんだね。食べ物も美味しいし・・・」
イオン「・・みなさん、楽しんできてください」
イオンさんに見送られ、夜の町を散策していた。

健「・・・・・・」
僕は、イナンといたけど・・・
さっきの坂本君の言葉が頭から離れない・・・。
イナン「・・どうしたの?健・・・さっきから、ボーッとしてる」
健「えっ?別にそんなことないよ?」
イナン「ねっ!あっちにいいものあるよ?」
イナンがなにかに誘おうとしてくれている。
健「( -。-) =3😓😭ダメだ・・・・」
イナン「そうだ!健、躍りにいきましょう!」
健「えっ?踊る?
もしかしてダンス?」
イナン「踊れるんでしょ?ダンス・・・」
健「そ、そりゃあ踊れるけど・・・・」
イナン「じゃあ、決定!」
健「・・・・」
イナンに手を繋がれ・・・・

健「・・・・」」

嘘だよ・・・

イナンを好きじゃないなんて・・・嘘。

無理だよ、坂本君・・・

今の僕には無理だよ・・・。

キキ「・・ねぇ、坂本さん。私たちもせっかくだから躍りにいきましょうよ」
なぜかキキさんに誘われてる坂本君。

坂本「いや、俺は遠慮しておきます」
キキ「この前踊っていたじゃありませんか。歌もお上手だし。どうせミミは、長野さんといるし😒」
坂本「えっ?なんで?」
確かに、長野は、ミミさんといるみたいだ。近くにいなかった。
坂本「・・・・・」
キキ「こっちにいきましょうよ!」
坂本「・・・・・・」

あんなこと言ってた坂本君だけど・・・彼も彼でキキさんの魅力に引き込まれている気がする・・・。だけど、それに、少々戸惑う坂本君だった。

そして・・・・
岡田「・・・・・・」
黄昏ている岡田は・・なぜかアミさんのことを、考えていたみたいで・・・・。てには、コーラを、持っている。
長野「この国にもコーラあるんだね(笑)」
いのっち「・・あはは、ほんとだ。しかも岡田のやつちゃっかり飲んでるし」
あれ?長野君ここにいたんだ(笑)

岡田「・・!Σ( ̄□ ̄;)な、長野君・・いのっち・・・」
いのっち「お前さぁ、いま、ボーッとしてただろ」
長野「井ノ原?」
岡田「・・別に?誰のことも考えてないで?」
いのっち「・・・おい、まだ、何もいってねぇよ(確かに、そんなことを言おうとしたけど・・・・)
長野「・・・誰のことだよ、岡田・・・」
岡田「えっ?いや、あの・・・その💦」
言ってて慌てるなんてかわいいやつ
岡田「・・・・!Σ( ̄□ ̄;)」
岡田が、急に目を見開いてみている・・・
バシャッ
コーラを、落とし・・・
長野「あっ!岡田・・コーラが・・・」
いのっち「何してるんだよ!落とすなんて、もったいないだろ?」
岡田「・・・・・・」
硬直したまま動かない岡田・・・
長野&いのっち「何見てるの?」

その視線の先に・・・・

岡田「・・・・・・」
岡田は、見てしまったんだ・・・
アミさんが、男の人といるところを・・・・。
岡田目線
そう、俺は見てしもた。
彼女が、他の男といるところを・・・・。
長野「あれ?あの子はたしかパーティーに来ていて・・・岡田を迎えに来ていた子・・・・」
いのっち「なに?岡田もすみにおけないねぇ。もしかして好きになっちゃった子?」
岡田「・・・・😒」

いのっち「なぁんか、彼と親密だね。じつは、彼氏だったりして😏」
いのっちのその言葉にカチンときた。

アミ「ねぇ、私たちって、恋人同士に見えるかな?」
そう言ってたくせに・・・・
長野「岡田、あの子・・・
アミさんだっけ?城まで迎えに来てくれて、街を案内してくれたんだろ?断るって言ってたのに、結果帰ってこなかったから・・・」
いのっち「えっ?そうなの?岡田、健と同じであの子のこと気になるんじゃないの?」
岡田「えっ?まさか・・・そんなんやないわ!街を案内してもろただけや!」
長野「・・・でも、迎えに来たし・・・岡田のこと気に入ってるんだね」
岡田「💢健君と、イナンさんの方が、怪しいやん💢
せっかく指輪買うたのに・・・」
なぜか、怒った顔をしている岡田。
長野&いのっち「えっ?指輪?」
岡田「なんでもない😒💢」

なぜかイライラを爆発させる岡田。
いのっち「ねぇ、長野君・・・どうみてもヤキモチ妬いてるよね?」
長野「・・・・うん・・・・」
そして、そのあと・・・・
岡田「・・・・・」
みてしもたんや。
その彼と抱き合うアミを・・・。やっぱり、彼氏やったんか・・・。彼氏がいながら、俺を騙したんか?
岡田「・・・・・・」
そんな気持ちになってしもたんや
長野「岡田?」
岡田「なぁ、長野君、こっちにいかん?」
そうして、ぐいっと無理やり長野君を、つれていく俺
長野「えっ?岡田・・・井ノ原は?おいていくのか?」
ちょうどいのっちは、ソフトクリームを買いにいっていたから・・・
いのっち「あれ?二人どこいった?
えっ?俺だけ居残り?
いえよなぁ~😭😓寂しいじゃん」
と、本当に取り残された井ノ原君だった。

そのころ
キキ「これと、これと・・・」
なぜか食べ歩きをしまくるキキさん。
坂本君は、
参ってきたみたい。
坂本「あの?まだ、食べるんですか?」
キキ「当たり前でしょ?こういうときに食べなきゃ」
坂本「・・マジで?・俺、夕食食べたばかりだし・・・」
相変わらずキキさんに振り回されている坂本君と・・・
岡田「・・・・・」
長野「岡田?どうしたんだよ」
岡田「・・・・・」
自分の気持ちになかなか気づかない・・気づかないふり?を、している岡田・・・・
長野「?」
岡田「なぁ、このゲームやろ!」
長野「・・・・射的・・・」
気づいてないんじゃなくて、気づかないふりをしている方が正しいのかもしれない。
それくらい岡田は、アミさんのことを思っていたんだ。

健「ところで、イナンこそ踊れるの?」
イナン「・・なによ、信じてないの」
健「・・・・」
そっか王女様だもんなぁ~
イナン「健?」
健「王女だもん。踊れて当たり前だよね。」
イナン「それじゃあ、練習なしでいってみる?」
健「それは、さすがに無理かも。」
イナン「じゃあ、健たちがいつも歌って踊る曲の振り付けを教えて?」
健「え~?ここで?」
イナン「いいじゃない。」
健「・・・・わかったよ」
岡田も、僕とイナンのような不器用な恋を、しているのかもしれない・・・。
これが・・・「恋」?

そして、自分達が今、おかれている状況をみんなはまだ、把握していない。
だけど、それを一番理解しかけているのは・・・・
あのとき誰かからもらったと言う手紙を読んだ長野君だった。

誰かって・・
まさかミミさん本人?

岡田「長野君こそ、さっきミミさんに呼ばれてなんの話をしてたん?」
長野「なんか、恋愛相談されて」
岡田「え~?恋愛?」
長野「・・好きな人がいるんだけど、彼の前では素直になれないんだってさ。メイドさんって、恋愛禁止されてそうだけど、ここではそうでもないんだね」
岡田「あはは。そうかもな。メイドさんも、恋する女の子なんやな」
長野「・・・そうだな(お前もな)」

長野君が、岡田にたいして思ったことは、しばらく内緒にしていたみたいだ。

健「はぁ~、疲れた・・・っていうか、イナン・・ちょっと休憩しない?」
イナン「何いってるの?普段から、歌って踊ってるのに(笑)
この振り付け楽しいね!もっと教えて?」
健「・・・そうだけど~、休憩も必要なの。はい、水」
イナン「・・・」
ダメだ・・・
これ以上、イナンのそばにいたら・・・
きっと僕は・・・・・

イナン「・・・ねぇ、健・・・」
健「えっ?」
ドキン・・・・

急に切なそうに、見つめないでよ・・・
どうしていいかわからないじゃん。
イナン「《心と、心が繋がっていれば・・・」
健「?」
イナン「ずっと一緒にいられるんだよね?その人の声も、聞こえるはずだよね?」
健「イナン?どうしたの?急に・・・」
イナン「・・・私には、レンの声が聞こえないの・・・・。レンの心と繋がっていないの・・・・」
イナンは、泣き始めた。
健「・・・・・・」
坂本君・・・
無理だよ・・・僕は・・・・
彼女の涙に弱いらしい・・・・。

健「諦めるなよ・・・イナン・・・
だって、彼は、イナンの大切な人なんでしょう?」
僕は、イナンにそう言った。本心で・・・。
坂本「・・・・・」
長野「・・・・・」
いのっち「・・・・・」
剛「・・・・・」
岡田「・・・・・」

そして、その想いが、それぞれの“心”に流れていることに
このときはまだ、気づいていなかった。



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