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望海風斗さんとSPEROとペンライト

望海風斗さん退団後初コンサート『SPERO』
2021年8月2日から10月5日まで全国4都市開催
すばらしいコンサートでした。スペシャルゲストの方々との共演もすばらしかった。あまりにすばらしすぎて、感動を言葉にできないまま時がたちました。でもこれだけは書いておきたいことがあります。望海さんとお客さんとの深い心のつながりを感じた、ペンライトのお話です。

1.梅田芸術劇場(8/2)

ご退団4月11日からの112日間まとめ
4/22 公式インスタとHP開設
エリザベート・ガラ・コンサート出演
7/13 NHKうたコン出演
7/21 所属事務所決定のお知らせ
7/31
WOWOW「Music Revolution!!」真彩希帆さんと副音声解説
WOWOW 退団スペシャル番組(両番組とも楽しかったです)

4月11日のまま止まっている時間、
望海さんと現在進行形で生きている時間、
心の中にふたつの時間が流れてました。

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梅田芸術劇場のポスター✨輝いてました

どきどきしながら8月2日!
SPERO初日、梅田芸術劇場。
良く晴れた日。グッズの行列は長かったです。ペンライトを買いました。去年のコンサートの『NOW! ZOOM ME!!』はライブビューイング観劇なので、劇場で実際にペンライトを使うのは初めてです。ペンライトはいつ使うんだろうとそわそわしました。

望海さんはグリーンのロングジャケットで登場。
ああ。望海さんだ…………
イントロの演奏をきいて「ドン・ジュアンの『Changer』」とハッとしました。すると1階席や周りの客席でペンライトの光が少しずつ広がっていきました。わたしもつけました。
望海さんの歌声が少し震えているように感じました。望海さんに届け!と思いながらゆっくり振りました。『NOW! ZOOM ME!!』で望海さんがペンライトをみて喜んでらしたのを思いだしたからです。望海さんの歌声に合わせて、ペンライトの白と緑の光がゆっくり振られて、光の波のように見えて綺麗でした。

MC
望海さん
さっそくみなさまがペンライトをつけてくださって、わたくしもう大変なことになっております」(客席から拍手と笑い声)
大月さゆさん
最初の曲からペンライトをつけてくださって、綺麗で…。もうあやちゃん!やばかったよね!
望海さん満面の笑顔で、さゆさんと向かい合ってやばかったね!
(大きな拍手が起きました)

望海さんが喜んでくださってうれしい!!こうやって直接ご本人に見てもらえて喜んでもらえて心浮き立つほどうれしい。嬉しいからますますペンライトをふりたい。テンポのいい曲は元気よく。望海さんのいる空間でペンライトを使うのは初めてて新鮮で嬉しくて楽しい。拍手して→ペンライトを振って→双眼鏡で望海さんを見て→ペンライトをオフにして落ちないように膝に置いて歌やお話に聴き入って→を繰り返してめちゃくちゃ忙しいです。
静かな曲では望海さんの歌に集中したいし、腕が疲れてきたのでペンライトはオフにしました。でも灯してゆっくり振ってらっしゃる方もいました。ペンライトを灯すタイミングも色も自由、消して集中して聴いたり、歌に合わせて振ったり。思い思いに伝える自由な雰囲気が心地良かったです。

今から思うと、初日ならではの緊張感がありました。

ピンクのライダージャケットのお衣装の話をなさる望海さん
「わたしサプライズ大好きなんですよ。今回もみなさんにサプライズをしようと思って…。でも昨日終わってケータイを見たら記事に出ちゃってるじゃないですか!ネタバレですよ!もう!」
「このお衣装、綺麗でしょー。
驚いていただこうと思うので、驚いてくださいよ!」
(ジャケットを脱ぐ)客席拍手
「驚いてくれましたか?」
客席拍手
「驚いてくださったということで、川崎先生よかったですね」
客席笑
「ピンクなんか着ちゃってますよー。ねー」
「みなさんも私も少しずつリハビリをして一緒に慣れていきましょう」

白のワイドパンツのお衣装の話
「これも昨日写真が出てましたが、サプライズでした。大丈夫、下はこんなんですから
(めくってがっとスクワット的に足を開いてみせる)安心してください。…って、安心してくださいってなんだろう(自分でうけて笑う)

「リハビリ」「一緒に慣れていきましょう」「安心して」という言葉で気持ちをほぐそうとしてくださる優しい望海さん……

「見た目は変わるかもしれませんが、変わる? いろんな装いをしていくことになりますが、中身は同じです」
「難しいんですよね。男役のままでいてほしいとか、いやそれはもういいんじゃないのとかね」

この一瞬、男役という言葉に息を呑みました。お衣装の話の流れで、今後の在り方についてこんなにもストレートに語ってくださるとは思わなくて、どきどきしました。客席も拍手も笑い声もなくしんと聴き入ってました。望海さんとファンの方々、お互いを気遣いあう静かな愛があの一瞬張りつめていました。
どんな姿で登場するか、男役ではなくなってこれからどんな姿になるのか。どんな望海さんに会えるんだろうと思っていました。

ていうかごめんなさい、わたしは前夜のゲネプロ写真のドレス姿を見て泣いてしまったので、不安のほうがめちゃくちゃ強かったのです。わたしは男役の望海さんが好きだから退団したことがつらくて変わってほしくないから、「変化」という言葉にノーと扉を閉じてしまってました。変わってほしくないと思ってたけど、迷いながら歩きだした望海さんがこうして信じて話してくれたのがうれしくて、やっぱり好きだと思ったからすこしずつ乗り越えていけそうな気がしました。涙がこぼれるほどがちがちにこわばった心の扉が開かれたのはわたしだけじゃない気がします。望海さんの言葉を聞いてからなんとなくお客さんの肩の力がぬけて、劇場の空気がやわらかく変わったからです。笑い声が増えました。やっぱりみなさん緊張していたんだと思います。
望海さんもファンの不安な気持ちをよくよくわかってらっしゃるからこそ、ご自分の不安や迷いもストレートに話してくれた気がします。
望海さんの真心が嬉しかったです。

さらに『星から降る金』は、物語の歌なんですけど、望海さん自身と重ね合わせて聴いてしまいました。
「♫愛とは解き放つこと」
と凜としてかすかに震える声で望海さんの言葉のように歌われて、はっとして涙が出て、ごめんなさい、男役を引きずって気を遣わせてごめんなさい、という気持ちになりました。
「♫なりたいものになるため 険しい道を越えて旅に出る」
望海さんのなりたいものになってくださいと心から思いました。望海さんがなさりたいようになさってほしい。

そばにいて』『月光』……感動して涙が出ました。望海さんのコンサートといいながら、歌一曲の世界がそれぞれ物語として成立しているので、物語の世界に身も心も浸れます。望海さんの歌の力や芝居心がそうさせるのです。

SUPER VOYAGER!!
望海さんが袖に捌けて、ああ終わっちゃったとしんみりしていると!
大好きなこの曲のイントロが流れてきて、ここで歌ってくださるとは全く思ってもみなかったので、心臓がぎゅっとなりました!
舞台には望海さんが白いTシャツと金色のスポーティなパンツ(少年のようでかわいい)にお衣装替えして、袖からぴょんっと飛びはねて舞台に登場!きゃああ!!!
ペンライトが一斉に灯りました!ちゃんと雪組カラーの緑です。
客席のみなさんの反応がまた実に早かったのです。一秒もかかってないです。反射神経がすごい。この一曲のためにペンライトに緑色の光が設定されていたのだと全てが腑に落ちて納得します。
望海さんのトップお披露目公演に参加できていないわたしは、生まれて初めてやっとこの歌に参加できたんです。生きている間にこの曲を歌う望海さんを生で観られた嬉しさにありがとうって嗚咽したんです。ほんとにほんとに嬉しかったです。

ペンライトの緑色の光が会場全体で大きく揺れて、光の海でした。
ペンライトはお客さんひとりひとりの思い思いの光の表現ツールでした。
望海さんに伝えたい愛を、光の速さで光のメッセージで伝えていると気づいた瞬間、ペンライトの光の海は愛情の空間に見えてきました。
もし望海さんのご退団のときにセレモニーができたなら。望海さんに伝えたかったことを、今この瞬間、みなさんがペンライトを通して伝えている気がしました。愛情が光のかたちになって心にしみこんでくるのです。あたたかくて優しい空間。愛に包まれて、幸せでした。

2.KAAT 神奈川芸術劇場(9/29)

2021年9月29日 初めてのKAATはとても美しい劇場でした

『SPERO』も残すところあとわずかになった9月29日に観劇しました。

ペンライトが、変わってました!
ペンライトのオンとオフの切り替えが明確になっていました。
テンポの良い曲ではペンライトが振られ、暗転するとスッと消えます。

梅芸では、「ペンライトつけっぱなしの方が嬉しいのかな」と「消した方が良いのかな」といつも迷ってました。それがこんなにもメリハリよくオンオフが整理されていてびっくりしました。決して誰かが号令をかけてるわけではないのに、どうしてこんなにも呼吸が合うのでしょうか?
迷いがなく気が合って、一斉に消えて、一斉に点く。
押しつけではない、ただ自然とそうしたくなる、気持ちいいくらいの心の合い方なのです。

やっぱりこれは望海風斗さんというひとりのアーティストの愛の力だと思います。
望海さんは「わたしの歌は耳で聴いて、目はG-rocketsのエアリアルのパフォーマンスを見てください」とおっしゃったり、自分の歌とキャストの方々を「融合」とおっしゃったり、自分ひとりでは何もできませんからという事を繰り返しおっしゃるのです。
いやいや、望海さんのコンサートだし、望海さんがいるからみなさん集まってるということもできるのに。でも望海さんはそういうふうには思われないのです。「みんながいるからやってこれる」と心から思ってらっしゃる。だからひとりひとりを大切になさっている。それが伝わるから想われた方は嬉しくてますます望海さんのために何かをしたくなる。
千穐楽でキャストの方々が「愛あふれる舞台」「望海さんへの愛を捧げたい」とおっしゃってたように、大切に想い合う気持ちを交換しあってたから舞台に愛があふれるのです。

ペンライトもそうだと思うのです。梅田初日の「Changer」から望海さんにエールを送りたくてみなさん灯して振っていました。回を重ねるにつれて試行錯誤を重ねて洗練されて、
「この曲は点けて盛り上げる曲」
「この曲は消してじっくり聴く」
と、望海さんが歌いやすいようにという一心で判断なさっている。ペンライトで舞台の演出を支えていると言っても過言ではないと思いました。お客さんも「SPEROーディエンス」として、気持ちだけでなくペンライトでもSPEROに参加していたんです。
しかも望海さんだけのことを見ているのではありません。『マンマ・ミーア!』ではゴスペローズのみんなに、『始まりのバラード』の後奏ではスペロンチーノことオーケストラのみなさんのためにペンライトを振っていました。すべてのメンバーを大切に思う気持ちをペンライトで届けているのです。これはもう愛でしかないです。舞台だけじゃなく客席も愛があふれていました。

ここに集まっているお客さまは、年代も性別もいろいろ、望海さんとの歴史もきっといろいろ。退団の受け止めもいろいろだと思います。
梅芸初日のあの張りつめた空気や緊張感を思うと、やはり『退団』というインパクトは凄かったと思うんです。退団でここまで精神的にダメージを受けるのかというぐらいボロボロになってたひとだってきっといらっしゃる。わたしもそうです。
でもひとつひとつ乗り越えてきたんですよね。ここまでSPEROがあたたかい空間になるまでに、望海さんもひとつひとつ乗り越えてきたんだと思うし、お客さんもそうだと思いました。

KAATのペンライトの光は、乗り越えてきたひとたちが望海さんに送る心の灯台の光でした。これほどまでに、それほどまでにみなさんは望海さんのことがを好きなんですね。好きの力に自信が漲っているのです。
もう何があっても望海さんを愛しつづけると心に決めた方々が優しく揺らしているペンライト、そのひとつひとつが愛なんだと思うと美しくて愛おしくて光が胸に染みました。こうして望海さんと一緒に生きて、これからも一緒に歩んでいくんだと心から信じられるってすごいことだと思います。ひとりひとりの想いを感じて、望海風斗さんもファンの方々もスペキだと感動しました。
3階席から涙で視界がにじむのを頑張って抑えながら見つめたKAATのSPEROの空間はとてもとても美しかったです。

みなさまどうかお元気で健やかに、手洗いうがい消毒隙を作らない油断しない、でも楽しむ」「また近い未来で会いましょう
最後まで愛を届けてくれる望海さんありがとう。
愛あふれる舞台と客席に身を置く幸せをありがとう。
望海さんへの愛を、いつの日かマスク無しの笑顔でも届けられますように。


望海さんは心のお薬です
望海さんのコンサート『SPERO』がなかったら、どうなっていたかわかりません。退団のショック、ひき続いてコロナ鬱のような状態と夏の暑さで精神の底辺をさすらってたのに、初日に行けてレポを読んで何回か観に行けて配信を観て…望海さんを追いかけているうちに少しずつ気力が出て、心も身体も回復したんです。
望海風斗さん、
キャスト・スタッフのみなさん
レポしてくれた方々に本当に感謝しています。
ありがとうございました

ここまで読んでくださってありがとうございました。

終演後、劇場を見上げるとひかりふるみちでした
この光景もわすれられないです

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