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マッチングアプリ戦記〜もうマッチングアプリには疲れたよ〜


始まり 

マッチングアプリにはもう疲れた。過去3年ほどやっていたが、もうほとほと疲れた。これはむしろ恋愛離れを促進してしまうのではないかと思う。結果論だけ言うと数え切れないやりとりと40人ほど連絡先交換。デートは30人ほどした。2人お付き合いして、どちらも別れた。ワンナイトは1度だけ。モテない自分にしてはよくやった方だとは思うが…備忘録代わりにマッチングアプリでの苦闘を書き残しておこうと思う。

2020年夏頃大学3年生の私は、就活も何となく内定を貰え卒業も見えてきた時期でとんでもなく暇だった。そしてムクムクと彼女が欲しい!という人生100回目位の衝動に突き動かされた。一般弱者男性の私は全くモテず何度かお付き合いしたことはあるもののその数十倍は袖にされたことがある悲しい男だった。その為振られることには耐性がつき、振られても「ああ、またか…」と目から少し光が失われる程度で済む状態だった。
人並みにサークルやらゼミやらやっていたものの、少しでもイケるか?!と思った人にはアプローチ済みで、これ以上手を出すと出禁になりかねない状態だった。(決してヤリモクでは無い。私にヤリ捨てするような余裕はなく全て真剣直球大勝負。却ってその必死さがキモさを醸し出していたのかもしれない…)その為何か出会いの場は無いものかと悶々としていた。その時期ちょうどマッチングアプリブームが来たことで私はそのビッグウェーブに乗ることにしたのだった…

駆け出し〜まずマッチングしねぇ!

さて、いざゆかんと意気揚々とネットの大海原へ漕ぎ出しペアーズなるマッチングアプリへ登録をした。私の両親は大学2年で再婚しているが、なんとそのきっかけはペアーズ。両親の再婚したプラットフォームだ。出会い系と言われる胡散臭さをかき消す証明はこれ以上ないだろう。と思いさっそく登録。男は有料という事でからまだ見ぬ素敵な女性との出会いに胸と股間を膨らまして、少ないアルバイト代から利用料金を支払い登録をする。

現在のペアーズの男性会員料金。もう少し安かったと思うが参考。

色々自分のスペックを書き込み登録をすると画面には様々な女性が表示される。
ちなみに自分のスペックは当時こんな感じ
・20代前半
・大学3年生
・都内実家住み
・顔写真掲載(自己認識だと下の中位のギリグロメンでは無い位)
・身長172cm(人権有)
さっそく色んな女性のプロフィールを物色していてふと思ったのが「あれ?いいねいっぱい付いてるけど、なんでこの子にこんないいね付いてるんだ?」自分のことは棚に上げておいて無礼千万な話である。(注いいねとは異性から文字通りいいねされた数。双方いいねを送ると個別のチャット欄に移れる。いいね数はプロフィールに表示されている。つまりその人の人気度合いと言っても良い。)

プロフィールの例別アプリだがだいたいどれも同じ。Goodマークがいいねだ。

言っておくが私はあまり高望みしているタイプでは無い。顔が微妙という子もいるがただのケーキの写真や飼い犬であろう写真プロフィールに50いいねとか付いているのである。ケーキや犬に興奮できる特殊性癖者がそんなにいる訳もないはずだ。そんな状況に最初のうちは面食らった。ちゃんとした顔写真の人には100いいねは平均して付いている。いやいや、俺100人の男と競り合って口説いていかないといけないのかよ。まるで、卵子を目指す精子の如く…
いいね数の比率は大体男性会員の10倍から20倍ほどらしい。この基本構造を理解していないとここから先結構厳しい。
そんなことに面を喰らいつつも女性のプロフィール欄を読み好みの人へいいねを送っていった。(なお男性会員は有料分は月50いいね、無料20いいねを付与される。これが持ち弾という訳だ。)惚れっぽい私は、ちょっと好みな女性の写真を見ただけで少し期待してしまっているのでワクワクが止まらない。期待に胸を膨らましいいねのお返しを待っていた…
しかし、全くいいねが帰ってこない。20人くらいに送付したのに全く1つ全然帰ってこないのである。おいおいそれはねぇよそんなに俺ってダメですか?!と凹む。
このまま辞めてしまおうかと思ったが、既に9000円近く先払いしていた私はコンコルド効果そのままに何とか元を取ろうとネットで原因を調べてみた。調べた結果としては以下のような原因から自分はいいねを返して貰えないのでは?と仮説が立てられた。

1 いいねが大量に付いている女の子ばかりに送っている。
2 登録してからすぐの子にいいねしていない。
3 自分のプロフィール写真やプロフ文が充実していない。

確かに私は数百いいねから選ばれるイケメンでもない。また、女性は登録してからしばらく経つととんでもない量のいいねに晒されるので全て見きれない。(実際に他プラットフォームで女性会員で登録してみるととんでもない量が来たので得心いった。)確かに私自身のプロフィールも挨拶程度で人柄が見えないものだった。こういったことを踏まえて、比較的登録したばかりかいいね数が100以下程度にターゲットを絞った。またネット記事を参考に自分なりにプロフィールを充実させていく。するとポツポツ20回に1回くらいいいねが帰ってくるようになったではないか。なんだかもうゴールした気分である。意気揚々とチャット欄に移り話を初めて見る。しかしまた次の壁にぶち当たる…

会話が続かねぇ!!!

チャットに移り形式的な挨拶をしたあとこれが次の課題だった。コミュ障と言うほどでは無いもののテキストでのやり取りがそんなに得意ではなかったので、ぎこちない会話になってしまっていた。

私「こんにちはいいねありがとうございます!○○と言いますよろしくお願いします。」
女性「こちらこそいいねありがとうございます。○○です。」
私(…話題何振ろう趣味かな)「○○さんはお休みの日何されてますか?」
女性「カフェ巡りです。」
私「カフェ巡りいいですね!どんなところ行かれるんですか?」
以降音信不通

LINE交換後の会話であるが、会話が行き詰まった例。何故こんな広がりのない話題を振るのか馬鹿なんじゃないか。

カフェ巡りと行っておいてその実スタバというパターンも多かった。ふざけんじゃねぇ!巡らなくてもスタバはどこでもスタバだろ!クソ🤬
差異はあれどこんな形で会話が続かず次のステップへ行けない。女性側も登録後すぐ来た私のいいねにとりあえず乗っかって見たはいいもののもっと好条件からいいねが来るのか、いつまでも相手して貰えない。やり取りも平行で多いのでありきたりな会話だとすぐ見切りをつけられてしまう。折角のチャンスを不意にしてしまう連続に私は毎度マッチングする、浮かれる、会話続かない、意気消沈(以下ryというスパイラルに陥っていた。このままではいかんということでもう1つターゲティングを絞り込む。それは趣味欄だ。

ペアーズにはこういう趣味のカードを追加できる。ここからこの趣味を登録している異性の会員を見ることが出来る。

趣味プロフィールは上記の通りで、割と幅広いものが用意されている。私の趣味はアニメ、映画、読書…とインドア派の極みである。なので趣味が1つではなく複数合致しつつニッチな作品で共通項がある人へ絞り込んで行った。するとマッチ率も上がり会話もある程度弾むのである。マッチング時の挨拶も

私「こんにちはいいねありがとうございます!○○さんの○○なところがいいなと思いいいねしました。○○好きって書いてありましたがなかなか好きな人周りにいなくて嬉しくなっちゃいました。よろしくお願いします。」

のようにできるだけ話のフックが多くなるように工夫した。同じ趣味なので、競合と思われる男性会員と差別化できたのかやり取りも続くケースが多くなった。やっとマッチングアプリでマッチングする土俵に乗ったのである。次はいよいよ実際にデートだ。

【悲報】ワイコミュ障、デートで話し盛り上がらない

やっとこさ漕ぎ着けたデート。とは言っても初手はランチ位である。この辺りはリアルでの数々の失敗から学んだ。(予約せずに流浪、コースを考えずに歩き回らせてしまう、最初から一日デートにして気まずくなるetc…)しかし、今度はリアルの会話が続かない。チャットだと相手の情報を確認しながら次の手を打てる。しかし、対面の会話はライブだ。次の打ち手が出てこない…やっぱりワイはコミュ障なんか彡(゚)(゚)…いやいやまてリアルでは、俺普段普通に会話するくらいはできるよな。原因は明らか緊張である。それは双方とも初対面でいきなり知らない人と会話すると言うのは、緊張するものでそうなれば会話は盛り上がりを見せない。そうすると気まずくなる、そうすると面白くもない糞話で間を埋めようとして更に面白くなくなる…はっきりいってお互い気まずい上に時間と金を消費する地獄だ…もうこんなことはしたくない。そう思ったので次からは実際に会うまでにもう1ステップ踏むことにした。それは電話。
やはり人間テキストのやり取りだけでは、なかなか相手のことを知ることは難しい。というか私の交友関係の広げ方が大人数のガヤガヤから徐々に仲良いメンツが固定されるという流れだったので、サシで仲良くするというのに慣れてなかった。その為1度電話を挟んで、1時間くらい会話をするようにした。電話自体は昔Skypeちゃんねるというランダムに通話出来るサイトで暇電しまくっていた。なので割合慣れてた。それすらたどり着けないやつはそもそも脈は無いのでいい足切りにもなった。会話すれば、割と気が合うのか合わないのかということも分かるので出会った時自然盛り上がることが多くなった。ある種私の中で形が決まってきたと言える時期だ。

趣味×作品×年齢でターゲティング→いいね→マッチング後少し会話した後にLINE交換→電話に繋げてそこでデートの約束をできるだけする→デート→次回に繋げる。

この流れが確率出来てからは月に2-3人ほど遊びに行くことができるようになっていった。この時期に1人お付き合いして一旦アプリをやめている。が短期間なので割愛。
しかし、この流れやっているうちにとある問題が出てくる…

恋愛なのか?仕事なのか?流れ作業と化した恋愛工程

上述した流れでやっていくとほぼルーティン化する。作業になると人間楽をしたくなり始める。最初は読んでいたプロフも読まずに条件一致すればいいねを送りまくる。マッチするか分からない相手のプロフを読むよりマッチした相手だけ読んで、実際に出会いたいかを判断した方が効率がいい。
マッチした挨拶は

○○さんこんにちは。いいねありがとうございます。○○という作品が好きで、○○さんも色々好きなもの一緒で良かったら話せたらなと思いいいねしました。よろしくお願いします

と定型文を作成。場合に合わせて単語を入れこめば初手のメッセージを打てるように。
デートコースも待ち合わせ場所に合わせてパターンを決めておく。毎回考えるのはしんどいのでそれを使い回す。会話も大体同じ人をターゲットにしているので、同じ。というか慣れてくると勝手に話してもらっていた方が楽なので適度に会話するように(なおクソつまらない。)

既に社会人になって営業の仕事をしていた私にとってほぼ仕事の過程のように感じてきた、
いいね→電話営業
マッチ→見込み客
デート約束→アポ
デート2~3回目→クロージング
恋愛と営業は似てると誰か言っていたが本当にそうだなと実感したものである。1番酷い時はマッチングしてからのやり取り、会話などを会社の商談報告フォーマットを真似て記録していた。最早仕事である。(1ヶ月に何人もあっているとアポが被ってしまったり、喋った内容を取り違えたり名前間違えたりするので記憶するためにつけていた。待ち合わせ場所近くで内容を読み返したりする用。)更にマッチングアプリには一定層暇なので電話したいだけで会う気がない人(女性会員は基本的にただ)が居る。金払って真剣に出会いたい私からするといい迷惑だ。こういう奴は大体電話後ブロックしてくる。ふざけんな。なんか話がトントン拍子に進むなと思って会ってみたらマルチの勧誘。まじでいい迷惑ふざけんじゃねぇよ。ランチしていると当然の如く奢って貰おうとしてくる人。奢るのはやぶさかではないがそんな態度ないだろ…という感じ。こういう出会い以前の問題のケースもよくある。そうすると人間不信になってくる。普通に出逢えた人もなんとなく作業のように感じてしまう。良い感じになってもそんな状態の俺と会って一体何が良かったのかこの人は…とそれはそれでという形である。末期の際には最早手段が目的化していたのかもしれない。こうなると本当に精神的に辛いので、比較的良いと思った人と付き合って辞めることにした。その人とも別れたがそのあとはマッチングアプリは使っていない。そのあと学生時代の人と付き合ったが気構えなくで良いので自分にはリアルがあっているとしみじみ思った。ネットで色々見ているとこうやって脱落して、更には女性不信に近い人も出てくるようだ。マッチングアプリの負の側面は案外でかいんじゃないか恋愛という情緒的なものが資本主義社会に組み込まれるとこうなるんだなぁという感想。

付録 記憶に残った人
【悪い印象な人】

① マルチ女
複数いた。マッチ時から人より感度が高く電話や会うまでの流れがスムーズすぎる。初回以降に第三者の人を連れ来ようとするケースが多い。フットサルサークルの○○さんとか、ビジネス勉強してて紹介したい人がいる等…こっちは金払って出会いに来てんのそんな気さらさらないしかも若い女武器にして、男食い物にしてくる悪魔。慣れたら見分けつくので受け流せてたが初期の頃は会ってから気づくことが多かった金返せ。

②電話ヤリ捨て女
多分斉藤さんとかと同じノリでマッチングアプリやってる。深夜にマッチするケースがほとんど。電話までの流れがスムーズなのが特徴。大体朝まで付き合っても翌日にはLINEブロック。(長時間電話は初手では避けてるが切るタイミングを封殺される)金と時間返してくれ。出会う気がないなら来るな。

③1000円すらない女
初手で喫茶店に入る。会話が盛り上がらず今回で切られるなと予感のするデート。金欠だったのと今後合わないことを考えると奢りたくはなかったのでお会計3500円のうち1000円貰えないかと聞くと「コンビニで下ろしてきてもいい...?」と聞かれた。おい待て社会人で1000円もねぇだと?奢られる前提かよ〜と思いつつも下ろしてきてとは言えずに結局奢る。自分も情けないが、相手も相手だと思った。

④恐怖!いきなりデート決定女
電話して謎のマウントとられるものの、変わった人が好みの私としてはかなり好感触だった。LINEのやり取りを続けていい感じになったので映画に誘う。しかし、好みの映画が上映していないと理由で流れる。たまにある途中フェードアウトコースかなと思った。
ところが流れたはずの日にLINE。「あと20分で着きます」とのこと。え、俺約束したっけ?焦ってLINEを見返すが全く約束した形跡は無い。(俺がアスペで理解していないとかでは無い3人くらい後日見てもらったが約束したとは解せない内容。)急いで支度をして遅れながら駆けつける。何をするかも決めていないのでとりあえずウィンドーショッピングへ。社会人になっていたのでオフィカジっぽい服が欲しいと話しながら服を見ていた。するとその子が「買っちゃえばこれ?はい並んできなよ」と俺がいいとも言ってない服を押し付けてくる。金欠の俺は見るだけでよかったが無下にも出来ず並びこっそりレジで戻してもらおうとするとその子が横に来て服を奢ってくれた…初日だよ?!2万くらいしたよ?!なんで奢られたんや?!もう何もかも理解できない。恐ろしくなりその後やり取りを控えた…

【記憶に残る良い人】

Aさん 当時大学4年1つ上
初めて初期の頃に会った人。顔が好みで趣味嗜好があったので4回くらいデートした。マッチングした時はちょうど運転免許合宿中で、友達に相談しながら色々やって浮かれていた。ちょこちょこ電話もしていた。池袋のイルミネーションで告白するも玉砕。会話の盛り上がりがなかったので薄々勘づいていたが、惚れてしまうともう振られないと区切りがつかないので…ただ良い人ではあったが恐らく理想が高いタイプと感じた。そのハードルは越えられる訳もなく…

Bさん 当時1つ下大学3年 
新宿で日本酒がぶ飲みしながら意気投合した。かなり意気投合したので本気で口説こうと思ったが、帰りの改札で向こうからホテルに行かないかと誘われる。お酒入るとたたない、そんな気はなかったのでなんも処理してない等所々の都合と彼女が欲しかったのでなら付き合おうと言って付き合った。そんな出会い方なので、素面で会うとあの日が嘘のように噛み合わない。あまり長続きはしなかった。ワンナイトだけの方がいいということもあると勉強になった。(多分向こうはそう感じたのだろう。)

Cさん  当時1つ上社会人2年目
謎の魅力がある女性。そんなに綺麗な訳では無いが大人びているというかサバサバしているというか…なんというかいい女という感じ。お酒好き同士ということもあり最初から飲みに行く。そこでも話が盛り上がり、次には高円寺で徹夜飲みをする。3、4回ずっと飲んでた多分それがいけなかった。段々こちら側を異性と言うよりは飲み友として都合がいい格下相手という感じなってきて悲しかった。なんというかよしんば付き合えてもかなり振り回されることになる未来が見えた。

Dさん 当時社会人1年目1つ下
出会いから会話の間が合っていて、長時間一緒でも苦じゃないのが印象的だった。顔は好みじゃなかったが、遠距離でも会いに来てくれたり誠実な人だったのでお付き合いした。1年近く付き合ったが、少し子供っぽいところもやはり見た目がどうしても申し訳ないが無理だった。かわいいところはあったが、結婚したあと後悔する自分を想像してしまった。本当に申し訳なかった…二度と見た目で許容値割った人とは付き合うまいと思う。(酷い話だ。)

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