建築生産マネジメント特論講義4──沖縄の木造住宅、喪失と再生
本稿は、東京大学大学院にて開講された権藤智之特任准教授による講義『建築生産マネジメント特論』を、一部テキストベースで公開するものです。
前回まで、戦後住宅史、プレハブの歴史、工務店の登場と、戦後日本の住宅生産に関連する大きな見取り図を順に見てきた。結論の一つは、戦後日本における木造在来構法システムの強靭さを確認したことであろう。
とはいえそれは、あくまで木造在来構法システムの及ぶ範囲の理解にとどまる。今回はこれを相対化することを目標とし、「沖縄」に着目する。戦後の動乱をへ