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東京大学 権藤智之研究室

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建築構法を研究する、東京大学権藤智之研究室のnoteマガジンです。 権藤智之研究室のHPはこちら http://gonlab.com/
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2022年3月の記事一覧

ディスカッション 荒木源希×和田寛司  (司会:河野直)

和田寛司氏・荒木源希氏の2名をゲストとして迎えた本レクチャーは京都会場からのオンライン開催となり、全国各地から参加者が集まった。参加者にはレクチャーを聞きながら、2者の取り組みに「共通すること」を探してもらい、チャットボックスに投稿してもらった(上図参照)。後半は、これらの中から深堀りしたい共通項を選定して、ディスカッションを行った。 設計と施工のバランスをはかる河野:みなさんからいろいろな共通項を挙げていただきました。「建築家と施主さんと一緒に時間を紡ぐ」「手の即興性

和田寛司氏レクチャー「建築のつくり方についてもっと考えたい」

本稿は、2021年12月14日に東京大学建築生産マネジメント寄付講座主催のレクチャーシリーズ「つくるとは、」の第五回「つくる設計者」における、和田寛司氏(ランチ!アーキテクツ代表)による講演(研究・活動紹介)の内容から構成したものになります。 ランチ!アーキテクツでは、職人や施主や設計者がみんな一緒くたになって、全員で現場に向かうということをずっとやっています。こうした活動をするようになったのは、もといた設計事務所で、新オフィスをDIYするというプロジェクトを最初に担当した

荒木源希氏レクチャー「“Hands-on” approach──手で思考する」

本稿は、2021年12月14日に東京大学建築生産マネジメント寄付講座主催のレクチャーシリーズ「つくるとは、」の第五回「つくる設計者」における、荒木源希氏(アラキ+ササキアーキテクツ/モクタンカン代表)による講演(研究・活動紹介)の内容から構成したものになります。 私は2004年に大学院を出て、就職できず半年間のフリー期間を経て、設計事務所に勤めました。2年半ほど働いた後に退職し、また半年間くらい沖縄でテント暮らしをしたのちに、アラキ+ササキアーキテクツという事務所を始めまし