日本の高層建築における施工技術の変遷第2回 揚重
この記事は「建築士2019年1月号」(日本建築士会連合会)に掲載された原稿の文章・図を修正したものです。
ブルネレスキの揚重機械
下図はブルネレスキがフィレンツェのサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のために発明した揚重機械である。牛(スケッチでは馬)が車軸をまわすとギアがかみ合い荷物を上方に運ぶ。これ以前にも人間が大きな輪の中に入り、ハムスターのように輪を回転させ荷物を揚げる等の機械は存在していた(例えばトップの画像は「カテドラルを建てた人びと」ジャン・ジェンペル、SD