勤め人卒業のその先を考える

巷で流行りのFIREという考え方。
これ自体は特にいい悪いはない。
勤め人を卒業した後の進路は、

1)不動産をのんびり買い足しながら、
キャッシュフローで悠々自適に過ごす

2)キャッシュフローで生活できない

以上の2つに分かれる。

特に2)の場合は、
借り入れでレバレッジを効かせていると、
月に100万円のキャッシュフローがあっても、
悠々自適とかましてや物件を買い増しをすることは、
意外と厳しいはずである。

キャッシュフロー月100万円だと、
所有物件に何か問題が起きれば、
一発で吹き飛ぶ額だし、
借入からのキャッシュフローはそもそも、
出口の利益の先取りに過ぎず、
本来は生活費に使うのは避けなければならない。
キャッシュフローは出口まで積み立てる、
または物件のメンテナンスに充てるべきもので、
浪費するものではない。

1)になるには、
借入極小で返済比率が20%以下とか、
全部現金購入の場合、
あるいは月のキャッシュフローが1000万円、
といった場合だけだろう。
養うべき家族がいる場合は、
この点はよりシビアに考えないといけない。

つまり、
莫大なキャッシュフローを獲得するまでは、
悠々自適な卒業後の生活はできない。
よく目安となる月100万円のキャッシュフローでは、
とてもじゃないけどそんな生活は無理。
これが卒業に際しての経済的側面の話。

次は精神的側面での話。
仮に卒業後に悠々自適な生活に突入したとして、
暇人の生活をするのは、
せいぜい半年が限度になるだろう。
やはり人間は適度な仕事がないと、
精神的に苦痛を感じる生き物だ。

そこで先ほどの経済的側面の話と相まって、
不動産投資を絡めて大家塾をやったり、
または別のビジネスに進んだりすることになる。

勤め人の多くは、
卒業を目標に置きがちで、
いざ卒業となった後に、
燃え尽き症候群になったり、
思っていたような生活ができないとなりがちだ。

そうならないように、
まずは卒業のハードルを高めに設定し、
十分な資金を確保することと、
卒業後の生きがいや仕事についても、
今のうちから考えておくべきだ。

仮に40歳で卒業したとして、
残りの人生が40年、
そのうち体の自由が利くのが30年とすると、
30年間は仕事ができるわけだし、
稼がなくてはいけないということ。
その期間をどのように過ごすかを、
きちんと考えてる人は意外と少ない。

経済的自由は意外と奥が深い。
表面的な数字とか規模感の設定で終わりにせず、
きちんと生きがいややりがいを含めて、
より深い計画を練ることを勧める。

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