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スルガ三為物件の恐怖(売却編)

私の投資歴の黒歴史?
スルガ三為物件。

このスキームの怖いところは、
1)収益還元評価重視のため、積算評価が買値と乖離している
2)融資期間が耐用年数を超える長期の設定

以上2点に集約される。

1)のおかげで、地方大型物件を手に入れられるということで、
一発でリタイアできる!
と夢を見ていた自分・・・

そして、
2)融資期間が築古でも30年程度とれることから、
キャッシュフローもまずまず、
というまやかしで目がくらむ・・・

でも、
この2点の問題点は、
売却時に牙をむき襲い掛かってくることになる。

まずは1)について。
これはほとんどの金融機関の評価方法が、
積算重視となっていることから、
積算から乖離した金額の融資は非常に厳しい。
潤沢な手持ち資金を有する人には関係ないが、
多くの投資家はそうではない。
ということは、
まず希望の価格で売り抜けることが難しくなる。

次に2)について。
これは長期返済期間をとってしまうと、
返済がなかなか進まないジレンマに陥る。
1億円を金利4.5%の期間30年で返済すると、
毎月の返済額はスタート時で約15万円。
1年目で180万円程度しか返済が進まない。
5年経過時の残債は約9000万円・・・
これが意味するところは、
仮に買値と同額で幸運にも売り抜けできたとしても、
税金やら仲手を支払うと、
手残りはほぼゼロに終わる、
ということだ。

もともと買値と同額で売ることが難しいうえに、
仮にうまく売り抜けても、
所有中のインカムを別としても、
キャピタルはゼロになるという、
なんとも割に合わない投資になるわけだ。

実はすでに売却した札幌の1棟は、
まさにこの地獄を味わった。
3年間必死で運営して、
いざ売却の段になるとなかなか売れず、
売れたと思ったら手残りゼロ。
もう完全に損切状態ですわ・・

もう1棟の松本の物件は、
まだ伸びしろがあると感じていたので、
その時は無理して売り切らずに、
じっくり時間をかけて家賃を値上げして、
利回りを向上させつつ、
金利交渉で少しづつ金利を下げて、
と努力を続けている。

これもね、
売るとなると相当苦労するはずで、
希望価格ではまず売れないだろう。
でも、
長期譲渡にすでになっていることから、
いつでも売れる状態を維持している。
満室あるいはほぼ満室の維持と、
建物の維持管理をしっかりやる。

この松本の物件を売却できたら、
私の財務体質は少しどころかかなり、改善するはず。
物件数が減りキャッシュフローも半減するが、
それは大きなジャンプの前の、
小さく屈む動きだ。

いつかそんな日を夢見て、
今日も空室対策を練り、
バリューアップの手段を探る日々を過ごす・・・

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