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【UFC】ポイエーがペティスとの激闘を制す「試合をしていると相手が折れた瞬間を感じる」。不死身の男ブラウンは有終の美、サンチェスにKO勝利「チャンピオンシップを争わないならば……」=UFCファイトナイト・ノーフォーク(UFN120)

UFC(Ultimate Fighting Championship)は日本時間2017年11月12日(日)に米国バージニア州ノーフォークにあるTEDコンスタント・コンボケーション・センターにて“UFCファイトナイト・ノーフォーク”を開催した。(記事、写真提供=UFC、Photo by Brandon Magnus/Zuffa LLC/Getty Images)

ライト級ランキング8位につけるダスティン・ポイエー(米国 21勝5敗)と同13位のアンソニー・ペティス(アメリカ 20勝6敗)が対戦したメインイベントは第1ラウンドから両者が激しく打ち合い、どちらも相手のパンチをまともに食らいながらも強烈なカウンターを打ち続けるなど、気迫を感じさせる激闘に観客も大いに沸いた。

第2ラウンドはポイエーがテイクダウンからマウントポジションを取り、パウンドを見舞った後に背後にまわってチョークを狙いにいったが、うまく切り替えしたペティスが反撃に。その後も2人はポジションを入れ替えながら攻防を続けたものの、パウンドを浴びた際に負傷したペティスの顔から流れ出た血で組み付いても滑ってしまう状況となり、いったんブレイクが入った。

血を拭き取り、再開後はペティスが下から足で相手の首を三角絞めに取りにいくもフィニッシュには至らず。第3ラウンドに突入し、ポイエーがマウント状態から関節技を狙ったところ、ペティスがうまく切り返してリーバーサルしたが、腹部を痛めた様子のペティスがタップし、試合終了が宣言された。

元王者のペティスにテクニカルノックアウト勝ちを収めたポイエーは試合後、「最高だよ。みんな、俺のことを指差してデカい試合で失敗するとか言ってきたけど、これで2人のチャンピオンに連勝だ。相手がテイクダウンを狙ってくることは分かっていた。でも、俺もアメリカン・トップ・チームで5年を過ごしているし、レスリングだってお手の物さ。やらなきゃいけないことがたくさんあったのも分かっていたから、とにかくがんばってきた。ちょっと変な感じだ。肩固めかリアネイキドチョークを狙っていこうと思っていた。相手が痛めたみたいで、パワーが失われていったんだ。試合をしていると相手が折れた瞬間を感じる。これをたくさんの相手にやってきた。俺は最悪で最高だからな。これを気に入っている。そのために生きているようなもんだ」と話しました。

また、セミメインイベントには今回の試合を最後に引退すると表明していたマット・ブラウン(米国 22勝16敗)が登場し、同じく数々の名試合を戦ってきたディエゴ・サンチェス(米国 29勝10敗)と対戦した。

開始と同時にサンチェスがブラウンの片足を取ってテイクダウンを仕掛けていったが、それを退けたブラウンはそれでもタックルを狙う相手の足をつかんでケージに押し込み、鋭いエルボーで削っていった。サンチェスからボディキックを効かされたものの、すぐに体勢を立て直して攻めに転じたブラウンは再びサンチェスの蹴り足を捕らえ、ケージ際まで追い込んだ後、振りかぶりながら右のエルボーを上から振りおろし、サンチェスをノックアウトして白星を飾った。

“ジ・イモータル(不死身)”の愛称で知られるブラウンはサンチェス戦を終えて次のようにコメントしている。

「ディエゴはお気に入りのファイターの1人なんだ。もちろん大好きさ。何も望まないけど、彼の活躍を願うよ。彼のことが好きすぎて、戦うのが嫌になるくらいだった。一緒にプレーしたゲーム、かな。今回の試合に集中したかったし、その瞬間を楽しみたかった。これが最後の試合になるかもしれないから。ドアは閉じるけど、でも、カギはかけない。自分のモチベーションについてちゃんと考えたいし、これが終わって何がしたいかもしっかり考えたい。自分がどうしたいか、人生をどうしたいか、考えたいと思っている。戦うのは好きだ。世界中でやりたいことと言えばこれだ。でも、チャンピオンシップを戦うファイターになりたいのか、ただファイトがしたいのか? ただ戦うのはしたくない。チャンピオンシップを争わないようになれば、きっと戦うこともないだろう」

次回のUFCイベントは日本時間11月19日(日)に開催されるUFCファイトナイト・シドニー。メインイベントではヘビー級ランキング2位につける元王者のファブリシオ・ヴェウドゥムと同8位のマルチン・ティブラが対戦することになっている。

◆UFCファイトナイト・ノーフォーク 試合結果
現地時間2017年11月11日(土)、日本時間12日(日)
TEDコンスタント・コンボケーション・センター(米国・バージニア州ノーフォーク)

【メインイベント】

▼ライト級マッチ 5分5ラウンド
○ダスティン・ポイエー
×アンソニー・ペティス
3ラウンド(2分08秒)TKO
※ペティスが負傷タップ

4の字バックからマウント移行時ペティスが肋骨付近を負傷。ポイエー「(ケージサイドの)フランキーと練習するまでダブルレッグが分からなかった。ゲイジーvsアルバレスの勝者と対戦したい」

【メインカード】

▼ウェルター級マッチ 5分3ラウンド
○マット・ブラウン
×ディエゴ・サンチェス
1ラウンド(3分44秒)KO

右フック、左ミドルで前進するサンチェスだが、蹴り足をつかんだブラウンが打ち下ろしのヒジ。サンチェス前のめりにダウン。引退するブラウン「僕の冒険につきあってくれたみんなありがとう」

▼ヘビー級マッチ 5分3ラウンド
○アンドレイ・アルロフスキー
×ジュニオール・アルビニ vs.
判定3-0(27-30、27-30、28-29)

▼ミドル級マッチ 5分3ラウンド
○セザール・フェレイラ
×ネイサン・マーコート vs.
判定2-1(29-28、28-29、28-29)

2Rに右STでダウン奪うマーコートだが、1R攻勢だったフェレイラが3R早々にTD奪う。

▼バンタム級マッチ 5分3ラウンド
○ハファエル・アスンソン
×マシュー・ロペス
3ラウンド(1分50秒)KO

ロペスは体重超過。右インローでロペスにダメージ蓄積させたアスンソンは右の跳びヒザで金網詰めると、左から右フックをテンプルに当てダウン奪取。追打の動きから拳止める。「TJ、やろう」

▼ライト級マッチ 5分3ラウンド
○クレイ・グイダ
×ジョー・ローゾン vs.
1ラウンド(1分07秒)TKO

グィダは左から右フックをテンプルにヒット。足が止まったローゾンに右アッパー!パウンド、鉄槌。グィダ「(ライト級で2連勝だが)UFCで最後の契約だ。ここで引退。もし引退試合を見たければ言ってくれ」

【プレリム】

▼バンタム級マッチ 5分3ラウンド
○マルロン・モラエス
×ジョン・ドットソン
判定2-1(27-30、30-27、27-30)

オーソのモラエス、サウスポーのドッドソン。互いに速い出入りからモラエスは右の蹴り。ドッドソンは左STで迎撃。3RドッドソンのTDにモラエスはギロチン

▼女子ストロー級マッチ 5分3ラウンド
○タティアナ・スアレス
×ビビアン・ペレイラ
判定3-0(30-27、30-26、30-27)

▼ライト級マッチ 5分3ラウンド
○セージ・ノースカット
×ミチェル・キニョネス
判定3-0(30-27、30-27、30-27)

▼女子ストロー級マッチ 5分3ラウンド
○ニーナ・アンサロフ
×アンジェラ・ヒル
判定3-0(28-29、28-29、28-29)

【アーリープレリム】

▼ウェルター級マッチ 5分3ラウンド
○ショーン・ストリックランド
×コート・マクギー
判定3-0(27-30、28-29、28-29)

※オクタゴン上ではドロー判定のアナウンスも、最終結果はユナニマス判定でストリックランドの勝利。

▼ライトヘビー級マッチ 5分3ラウンド
○ジェイク・コリアー
×マルセル・フォルトゥナ
判定3-0(30-27、29-28、29-28)

▼ミドル級マッチ 5分3ラウンド
○カール・ロバーソン
×ダレン・スチュワート
1ラウンド(3分41秒)サブミッション(リアネイキドチョーク)

UFC公式サイト <http://jp.ufc.com/>
UFC公式Twitter(@ufc_jp <https://twitter.com/ufc_jp>)
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