見出し画像

【プロレス・今日の出来事】9月2日

1985年(昭和60年)9月2日
UWF・大阪府立臨海スポーツセンター
『S・タイガー対前田日明』

この前年あたりから、先日書いた"南足柄"事件や、維新軍大量離脱の影響もあり、オレの心は徐々に新日から離れ、84年11月1日東京体育館大会からUWFが新日に戻った86年まで、新日の生観戦は行かなくなっていた。

その心の隙間を埋めたのが旧UWFだ。なかでもルールが出来る前の、まだプロレス寄りで実験的な、格闘プロレスを模索していた頃の最初期のUWFが、新旧含め一番好きだ。もしかしたら、UWFを推していた週刊プロレスの影響があったのかも知れない。だが、山本隆司記者は好きでも、ターザン編集長は嫌いだ。

さてこの試合、いまや多くの証言、様々な検証がされているので改めて語る必要はない。この試合がなかったとしても、さらには仮に旧UWFの経営が良好であったとしても、のちの新生UWFがそうであったように、結局はそれぞれの道を行く結果になっていた気がする。たとえば、伝説のバンドが解散するように。

ユニットを作っても、新団体を作っても、あるいは新しい格闘技を始めても…結局は孤独になってしまう。誰とも連帯出来ず、ただ一人、己の道を行くしかない極めつきのエゴイスト…それが、オレの好きなプロレスラー。

狩撫麻礼原作・マンガ『ハード&ルーズ』最終話、掲載時の欄外コメントを借用して…以降、佐山と前田はそれぞれの道に分岐する。9月2日は…"分岐"の日。

いいなと思ったら応援しよう!