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マンガ原作『ヨコハマ・トレンチタウンロック』第3話「幻のメダリスト」③

あらすじ

みなと街ヨコハマ。ショッピングストリート・元町の川の向こう側…ハマのディープゾーン"トレンチタウン"の古びた雑居ビル『川向(かわむかい)探偵社』。川を渡りやって来る依頼者の奇妙な依頼の数々…。“ヨコハマ・トレンチタウン”に、レゲエ・ビートが鳴り響く…!!

事務所に現れた旧知のTVマンから、"幻のメダリスト"を探してほしい…との依頼。レスリング関係者に接触する村木だが…。

登場人物

所長…川向探偵社・所長

村木…川向探偵社・調査員

メグミ…川向探偵社・事務員

依頼者…テレビ関東(通称・テレ関)の売れっ子プロデューサー・宅間

源田光雄…宅間に依頼された尋ね人…元レスリング選手

ーーーーー

家族連れやカップルで賑わう横浜・山下公園。
そして…路上生活者、真昼間から泥酔している者たちが歩く…猥雑としたヨコハマ・トレンチタウン。
川向探偵社。
事務所内ー
固定電話の受話器を手にする所長。
PCを操作しているメグミ。

某所・ステーキハウスー
ステーキを食べる長髪の元プロレスラー。
元レスラー「飛ぶぞ~!」
その食べっぷりに、驚愕する村木。
字幕・村木⦅元プロレスラー・ファイヤー沢口から紹介された、何人かのレスリング関係者に接触したものの⦆
     ⦅依然として、源田光雄の行方は不明のままだった…⦆

プロレス団体道場ー
青いTシャツ姿のプロレスラー、なぜか敬礼。
「ゼア~ッ!」
字幕・村木⦅やがて…関係者の誰もが、源田の名を出すと雰囲気が変わり⦆
     ⦅口が重たくなることに気付いた⦆

プロレス団体事務所ー
松葉杖で現れる、義足のプロレスラー。
字幕・村木⦅あからさまに、源田を非難する者さえ…⦆

横浜・中村川ー
橋を渡る村木。
字幕・村木⦅必ずしも消息を知らないワケではなく⦆
     ⦅なぜか源田には、触れたがらないのだ⦆

川の向こう側、古びた雑居ビル…川向探偵社。
事務所内ー
所長と村木。
所長「う~む…それはオレも感じた」
  「まるで、"タブー"に触れるみてえにな…」

ーーーーー

夜。
トレンチタウン・メインストリートー
彷徨う村木。
字幕・村木⦅探しているモノは…探そうともがいている間は、何も見つからない⦆
     ⦅…だが、探していることさえ忘れなければ⦆
     ⦅それは、いつか見つかるのかもしれない…⦆
居酒屋から出てくる男、頭には横浜ベイスターズの帽子…第1話よりGM再登場。
GM「よお…!」
村木「あ…!?」
  「ジ、GM…さん」
GM「おうよ…よく憶えてるな」
  「オレなんか、何の特徴もねえのに…さすがタンテイのあんちゃんだ」
村木、ベイスターズの帽子を凝視。
村木「はあ、特徴…」
N・村木の声(トレンチタウンの住人で、GMを自称するほど横浜ベイスターズの熱狂的ファン…)
      (なぜか、他の住人の情報や事情に精通している…謎の男)
GM「シカメっ面で歩いてどおしたい?」
  「お月さんに笑われるぜ」
見上げると、空には三日月。
村木「…」
GM「まあ…あんちゃんが、そこまで奢りてえ…って言うなら」
  「オレも鬼じゃねえんだ…一杯ぐらいなら、付き合ってもいいぜ」
《キョトン》の村木。
村木「い、いや…別に」
出て来たばかりの居酒屋にUターンするGM。
立ち尽くす村木。
村木「…」

居酒屋・店内ー
GM、生ビール大ジョッキを《グイッ》と飲んで。
GM「ぷは~っ」
村木「…」
GM「ほお…レスリングの選手!?」
村木「はい…」
GM「何て名前だ?」
村木「源田…源田光雄です」
GM「源田か…聞いたことがあるような」
村木「…」
GM「…こう見えてもオレは、野球の前はレスリングをかじってたからな」
  「大久保のスポーツ会館で、よく練習したもんだぜ…」
  「その頃は無敗を誇り、"霊長類最強の男"と言われてたんだ…がはは!」
村木、タメ息交じりに。
村木「そうですか…」
GM「…で、いくら出す」
村木「は…!?」
GM「源田とやらの消息を知りてえんだろ?」
  「教えてやるからいくら出すか、聞いてんだよ」
薄笑いを浮かべ、《二ヤリ》のGM。
GM「…」
思わず息を呑む村木。
村木「…」

『ヨコハマ・トレンチタウンロック』第3話「幻のメダリスト」つづく

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