マンガ原作『ヨコハマ・トレンチタウンロック』第３話「幻のメダリスト」④

あらすじ

みなと街ヨコハマ。ショッピングストリート・元町の川の向こう側…ハマのディープゾーン"トレンチタウン"の古びた雑居ビル『川向(かわむかい)探偵社』。川を渡りやって来る依頼者の奇妙な依頼の数々…。“ヨコハマ・トレンチタウン”に、レゲエ・ビートが鳴り響く…!!

事務所に現れた旧知のTVマンから、"幻のメダリスト"を探してほしい…との依頼。調査は難航、そんな時村木の前に謎の男…ＧＭが現れる。

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登場人物

所長…川向探偵社・所長

村木…川向探偵社・調査員

メグミ…川向探偵社・事務員

依頼者…テレビ関東(通称・テレ関)の売れっ子プロデューサー・宅間

源田光雄…宅間に依頼された尋ね人…元レスリング選手

ＧＭ…第１話に登場したトレンチタウンの住人。横浜ベイスターズの熱狂的ファンでＧＭを自称する

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夜。古びた雑居ビル、空に三日月。
トレンチタウン、川向探偵社。
事務所内ー
所長と村木。
所長「ほお～あの父っつぁん…ＧＭがそんなことを」
村木「はい…」

(村木の回想)
居酒屋ー
ＧＭ「前金はいらねえ…」
　　「インセンティブ契約…出来高払いでもいいぜ」
村木「…」
ＧＭ「こう見えても、イギリスにいた頃は…ダブリュオーセブンと呼ばれてたからな」
村木「し…社に持ち帰って、検討します」
ＧＭ「ち、カッコつけんな…ボスに言うだけだろうが」
村木「…」
(回想おわる)

事務所内ー
所長「う～む…たしかにヤツはこの街の情報に精通している」
　　「ただの長期滞在者ではなく…ウラがあるかも知れねえな」
村木「…」
所長「…その話、乗ってみるか」
村木「はあ…」
所長「それがシャレなのか、本当なのか…もし本当なら、どのようにするか」
　　「…ちょいと、泳がせてみようじゃねえか」
　　「ヤツの正体を暴くことも出来る…」
村木「…」

翌朝。餌に群がるカラスの群れ…。
トレンチタウン・メインストリートー
ハローワークに群がる労働者の群れ。
労働者の中に、ベイスターズの帽子。
所長と村木が現れる。
所長「よお…父っつあん」
　　「昨日は惜しいゲームだったな…」
ＧＭ「ウン…横浜進化だぜ」
　　「…これから最終戦まで勝ち続けるだろうがな」
所長「村木から聞いたぜ…仕事、手伝ってくれるらしいな」
村木「…」
ＧＭ「さて…何の話だ」
所長「源田…源田光雄の件だ」
ＧＭ「おいおい…タンテイが、そんなに口が軽くていいのかよ？」
　　「守秘義務ってやつがあるんじゃねえのか」
所長「依頼者に関しては…オレも村木も口にはしてねえ」
ＧＭ「…で、いくら出す」
所長「情報次第…だ」
ＧＭ「なるほど…模範解答だな」
　　「了解…それでOK」
所長「…」
ＧＭ「そうだなあ…１日もありゃあ十分だ」
　　「明日の昼、事務所に行ってやらあ」
ＧＭ、不敵な笑いを浮かべて。
ＧＭ「あんまり嬉しくて…犬みてえに、嬉ションするんじゃねえぞ」
《二ヤリ》の所長と、無言の村木。
所長「…」
村木「…」

トレンチタウン・メインストリート。路上飲酒する住人たちのカット。
字幕｟翌日・昼ー｠
川向探偵社。
事務所・入り口ー
擦りガラスに帽子を被った男の姿。
字幕・村木｟その男…ＧＭは、大方の予想を裏切り、正午ちょうどに現れた｠
応接室ー
向かい合う所長＆村木とＧＭ。
所長「さすが…約束はキッチリ守る男だな」
ＧＭ「フン…あたりめえよ、オレは昔からウソと巨人がでえ嫌えなんだ」
ＧＭ、真顔になり。
ＧＭ「源田光雄は、現在…」
所長「…」
村木「…」
不敵な笑いのＧＭ、それを見つめる所長と村木。
字幕・ＧＭ｟東北地方の…ある秘境の温泉宿で｠
　　　　　｟ひっそりと暮らしている……｠

『ヨコハマ・トレンチタウンロック』第３話「幻のメダリスト」つづく

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