日本の核武装の是非~悟空とベジータ~
ベジータ
「ふん、地球の平和を守るためには力が必要だ。現実的に考えれば、日本が核武装することで抑止力が働き、他国が攻撃を仕掛けるリスクが減る。戦力の均衡が保たれることで、むやみに戦争を仕掛けられることもなくなる。核兵器の存在が脅威となり、日本に対する軍事的な挑発が減るだろう。」
悟空
「おい、ベジータ!確かに力を持つことは重要かもしれねぇけど、核兵器を持つことが平和に繋がるとは限らないぞ!核を持てば、他の国も反発して緊張が高まるだけじゃないか?日本は戦後から平和国家を目指してきたし、その信頼を壊すようなことはするべきじゃねぇ!」
ベジータ
「貴様は相変わらず甘い考えだな。現実を見ろ。他国が武力を増強し続ける中で、日本だけが無力でいても守れない。防衛力を高めておかないと、いつか取り返しのつかない事態が起きる。『平和』という名の理想論では守れないものもあるんだ。」
悟空
「でもさ、ベジータ。核武装したとしても、今度は『使うか使わないか』の問題が出てくるだろ?実際に使ったら、多くの人が犠牲になる。そんな大きなリスクを抱えるくらいなら、他の方法で守る道を探した方がいいんじゃないか?例えば、外交とか、国際的な協力とかさ。」
ベジータ
「ふん。理想論だな、悟空。世界はそんなに単純じゃない。外交だけでは限界がある。時には強い姿勢を示すことが抑止力として働く。国際社会の目を気にして動かないのは、かえって自らを危険に晒すことになるんだ。」
悟空
「でも、地球のみんなが安心して暮らせる世界を作るには、核に頼らない方がいいと思うんだ。核兵器のない平和を目指すのも一つの強さじゃないか?未来の世代にも影響があるんだ。そこを考えないと、オラたちの戦いも意味がなくなっちまう。なあベジータ、日本が核武装する前に、東アジアに非核兵器地帯を作るって方法も考えてみないか?世界には、南米やアフリカ、東南アジアみたいに、非核兵器地帯を作ってお互いに核を持たないって約束している地域がいくつもあるんだ。もし東アジアでも同じように協定を作って、みんなで核兵器を持たないって決められたら、日本も核を持つ必要がなくなるんじゃねぇか?」
ベジータ
「悟空、それは甘すぎる考えだ。この地域の現実を見ろ。他の非核兵器地帯と違って、東アジアには核保有国もいれば、緊張関係にある国も多い。たとえ日本が非核兵器地帯を提案したとしても、近隣諸国が協力するとは限らない。協定があっても、どこか一国でも守らなければ意味がない。それに、相手が協定を破った場合、逆に日本が危険に晒されることになるんだ。」
悟空
「非核兵器地帯の協定ってのは、ただ『核を持たない』って約束するだけじゃなくて、周りの国や国際機関も協力して、みんなで平和を守る仕組みなんだ。もし協定が結ばれたら、国際社会も見張ってくれるし、協定を破った国には制裁がある。むやみに核の力に頼るんじゃなくて、協力して安心できる地域を作る方がみんなのためだと思うんだ。」
ベジータ
「ふん、そんな協力体制が本当に機能するとは思えないな。国際社会の制裁なんて、実際には効果が薄いことが多い。もし協定を破る国が出てきたら、結局日本が真っ先に危険に晒される。現実を考えれば、相手の出方に依存するリスクを抱えるくらいなら、自分で守る力を持つ方が確実だろう。」
悟空
「でもさ、ベジータ。非核兵器地帯を作ることで、東アジア全体の不安も減らせるんじゃないか?みんなが『核を持たない』って約束すれば、互いに疑心暗鬼になる必要もなくなる。日本が率先してこの協定を提案すれば、平和国家としての信頼も高まるし、日本が核武装することで生まれる緊張を避けられるんだ。強さを示す方法は、力だけじゃないはずだ。」
ベジータ
「悟空、お前の理想は分かるが、現実的に見ればそれは甘すぎる。仮に協定が結ばれたとしても、破られる可能性がある以上、日本は自衛手段を持たざるを得ない。日本の平和理念を守りつつも、現実的な安全保障の手段を確保するのが現代の国際情勢に適した対応だろう。非核兵器地帯がいつか実現できるなら理想的だが、まずは自分の安全をしっかりと確保してから考えるべきだ。」
悟空
「オラが思うに、核武装どころか、そもそも核ってもんは人類にとってあまりにも危険すぎる力なんだ。核戦争が起きたら、その影響は一つの国だけじゃ済まないし、世界中の人々に影響を及ぼす。日本は唯一の被爆国として、その経験をもとに核の廃絶を目指すべきだと思うんだ。核を持つか持たないかじゃなくて、人類全体のために核を完全になくす道を探すのが、日本の使命だと思うぞ。」
ベジータ
「理想論を語るのもいいが、現実を見ろ。確かに核は危険な力だが、その力が抑止力として機能しているのも事実だ。現代の国際情勢では、力の均衡が取れているからこそ大きな戦争が防がれている側面がある。核廃絶を訴えるのは簡単だが、現実的に見て、それが実現できる保証はどこにもないだろう。特に、核を手放した途端に他国がその力を利用しないとも限らない。」
悟空
「でも核を持ち続ける限り、いつか誰かがその力を使ってしまう危険は残るだろ?オラたちがこれまでの戦いで学んだのは、どれだけ力が強くても、それが使われた時の犠牲は計り知れないってことだ。日本は広島と長崎でその悲劇を経験してるからこそ、核のない未来を目指す意義がある。核がなくても、平和や安全を守る別の方法があるはずだろ?」
ベジータ
「悟空、貴様の言ってることはわかるが、世界はそんなに単純じゃない。日本が核廃絶を訴えたとしても、他の国がそれに従うとは限らない。国際社会全体で廃絶に向けた行動を起こすには、強力なリーダーシップと、核を持たないことによる確実な安全保障が必要だ。理想論だけでは実現できないんだ。まずは現実的な安全保障を確立し、それから核廃絶に向けたリーダーシップを取るべきだろう。」
悟空
「でもベジータ、日本が核廃絶を掲げることで、他の国々にも影響を与えられると思うんだよ。被爆国である日本が声を上げ続けることで、核の危険性を再認識させ、核に頼らない平和のあり方を広めることができるはずだ。オラたちが見てきた戦いは、みんなを守るための力だろ?核はその逆だ。被爆国だからこそ、核の廃絶を実現する責任が日本にはあるんじゃねぇか?」
ベジータ
「理想は大事だが現実的な対策も必要だ。核廃絶を掲げるだけでは、今すぐの安全保障にはつながらないし、国際情勢が変わる保証もない。だが、もし日本が強い防衛力を持ちながら核廃絶を提唱すれば、他国に対して説得力も増すだろう。理想を追い求めるだけでなく、現実と理想の両立を考えるのが日本の役割だ。」
悟空
「そうかベジータ。いろいろ言ったけど、オラもおめぇの言うことはすこしは分かる気がするぞ。現実の安全保障ってのも確かに大事だし、力を持つことで守れるものがあるってのも間違いじゃねぇ。でも、それでもオラは、核を使わない平和を作る道を探すのが人類の未来のために必要だと思う。おめぇの考え方も尊重するよ、だからお互いが納得できる道を見つけられたらいいな!」
ベジータ
「ふん、貴様に理想を追い求める力があることは認めるよ。現実の厳しさを考えると核を持つことが必要だと感じるが、それでも被爆国である日本が核廃絶のリーダーシップを取る意義も分からないわけじゃない。理想を目指しながらも、現実的な安全策も視野に入れていく道があれば、お互い納得できるかもしれないな。」