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専業主婦って何者なんだ?

ひとり部屋を借りるにあたり、夫から「これを機に働いて社会に関わって欲しい」と言われた。虎に翼では無いが「はて?」の連続である。
はて?専業主婦は社会に関わりまくっているが?
はて?母の会の会長もPTA本部役員もやってきたが?
はて?何より専業主婦になる前まで社会人として働いてきたが?

専業主婦になった途端に社会性が無いと判断される

もしかしたら経済的理由なのか?と聞くと、そういうことではないと。
ボランティアでもいいのか?と聞くと、それも違うという。
デザイナー業を本格的に再開するには家事育児は一切できないし、もちろんあなたのフォローもできないということは結婚当初から言っていたし、私の仕事ぶりを知っている父からは結婚するなら仕事をやめることを条件にされたほど。

仕事と家事の両立の難しさ

20代前半で母を亡くし、一番下の妹がまだ12歳。
デザイン事務所で働いていた私は、18時退社と今でいう時短配慮をしてもらった。しかし、主婦業というものは片手間にできるような、そんなに甘いものではなかった。父は私たちに母の代わりを求め、お母さんだったらあーだったこーだったと嘆くばかり。今思えば父なりのお別れの儀式だったのかもしれないが。
という事で、わたしの仕事と家事の両立はあっという間に破綻した。
当時、とある女子アナウンサーが仕事と主婦の両立、どちらも完璧にしようとした結果、離婚することになったと言っていて、未婚ながら激しく共感した。

手抜きとはやり尽くし知り尽くした後にできること

デザイナー仕事でも何件も抱えて同時進行するタイプが優秀とされる傾向があるが、わたしはコレができない。一つ一つ終わらせていく方が得意である。
両立するには完璧を求めないことが大事とも言われるが、このいい塩梅でそつなくこなす、憧れではあるが、やはり厳しいものがある。
今更、わざわざ不得意分野を開拓しようとは思わない。
手抜きというのはやり尽くし知り尽くした後にできること、そう理解できたのはここ最近である。

大袈裟に考えず働くということをしてみる

夫の言葉を深掘りするのはやめて、人生の経験値をあげることに注目して働くことにした。夫は「ありがとう」と言った。こんなことでそこまで喜ばれるのか不思議だったが気分はよい。
家事、キャンプ活動を妨げない都合のよいパートは限られていた。
自分なりに考えた最も大切な条件は「頭を使わず切替がしやすい」である。
キャンプ場の掃除という素敵な募集があったが、長女に「好きなことを仕事にするのはどうかな?」と心配される。長女もすっかりアルバイト経験者である。
何社かの不採用を経て、屋内スポーツ施設の清掃業務に決まった。
週2、1時間程度のお掃除の仕事である。
完璧主義なのでどうしても1回の掃除に3時間かけてしまうが、そのうちそつなくこなせる日が来るであろう。

これでわたしは専業主婦ではなくなったのであろうか?
社会性のある主婦になるのであろうか?
兼業主婦、パート主婦、パート副業主婦、起業主婦、自営業主婦、、、

いやはや「専業主婦」って何者なんだ?


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