親愛なるあなたへ 感想

通勤中インタビューを読みながら2周して、家で歌詞を見ながらじっくりと1周聞いた。まず良いアルバムだった。これは間違いない。グッと来た。歌詞も良かった。曲調がストレートじゃない曲は特にインタビューや歌詞を読んだ後から印象が変わって自分の中で消化できた。欲を言えば「刃」や「戦う君よ」のような気力がみなぎる全力応援タイプの曲がひとつあれば嬉しかった。

曲調は前作以上に冒険していて、令和を意識してるんだなあと。正直一聴した時点で戸惑う曲もあったけど、消化できてからは素直に好きだと思えた。曲がどうこうというよりは新しいものを咀嚼するのに時間がかかる年頃なんだろう。バリエーションが豊富で、アルバムを通して聞いて飽きがこないのは良い。

これは自分がライブに行くから余計にそう感じるのかもしれないけど、アルバムタイトルから宣言してるとおり、どの曲もライブやそこに来るファンを意識していると強く感じられる。それをいうと前からそうだったけど、今回は輪をかけて強いメッセージが込められてると思う。でも「これやっときゃ喜ぶんだろ?」というあからさまな媚びではなく、新しいことに挑戦・冒険しながらも真摯にこれまでの感謝とこれからの道連れを伝えてくれているところに、バンドの変わらない思いとファンへの信頼を感じ取れて胸が熱くなった。

「世界が終わるとしても俺は希望の種を蒔くだろう」、「世界が変わるとしても俺ら変わらぬものを歌うだろう」という歌詞は曲を聞きながらうなづいたし涙が出た。確かにメッセージ受け取ったよ。
親愛なるTHE BACK HORNへ、ありがとう。これからも付いていくよ。