止
あなたの目の中にある優しさは
炎は
魂は
どれだけ柔らかくて温かくて寂しいのだろう
融けた鉄が手に落ちた
指の間を流れていった
庇っても庇っても垂れ零れていった
それを優しく守ってくれる誰かが
君にはいつか現れるだろうか
それは僕だろうか
僕の知らない誰かだろうか
早く君と世界を交えないと
ずっと遠くへ行ってしまいそうなんだ
この地球を飛び越えて
宙の彼方へ攫われてしまいそうなんだ
きみはいま幸せですか?
僕が迎えに行っても行かなくても
君には幸せになる権利があるのだろうか
義務があるのだろうか
どうしよう
どこまで行っても平行線で
君に辿り着けないとしたら
僕の声が届かないとしたら
この言霊は宇宙の隅で小さく弾けて
シャボン玉のように無に帰すのです
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