毒吐きの子

作品は魂だ。
だから、作品を創ることはビジネスだと言いきったあいつは地獄に堕ちました。

仕事なんてものに人生を支配されてたまるか、
あんたらみたいな詰まらない人間に時間を割いてたまるか、
心に人生に価値を付けられてたまるか。

そう言いきった僕はもっと深い底に堕ちました。
汚れた顔を拭ったら真っ赤な泥が塗られていました。毒を吐く度増えていき、いつしか拭いきれなくなってその泥に溺れて死ぬらしい。

この世で尊いものを見た。

小さい子と優しく手を繋ぐ母親、
我が子の無垢な笑顔に幸せを貰う母親、
西陽が差すこの美しい地球を力いっぱい足で蹴りあげている子どもの美しいこと。

どれも自分にはないものだった。
そんな綺麗に生きられなかった。
貴方の美しい横顔を見て、寂しがることしか出来なかった。

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