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中国上場アパレル会社2022年上半期の業績に明暗

上場アパレル会社64社の2022年の上半期の業績について見ていきましょう。上半期は上海が2か月強にわたるロックダウンにより人流、物流が止まり、ビジネスに大きな影響が生じましたが、アパレル業界は果たしてどうだったのか。なんとなく店舗を必要とするビジネスは人の流れが止まってしまった影響をダイレクトに受けてしまい、かなりしんどい思いをされたのではないかと思います。実際にかなりの店舗数が閉店してしまっています。


さて、業績面を数字てみていきましょう。上場アパレル会社64社合計で見てみますと、2022年上半期の営業収入は1,507.35億元と、なんと前年よりも126.65億元、率にして9.2%も伸びています。なんとも意外な結果。そして純利益は163.41億元でこれもまた前年より7.24億元、率にして4.6%増加しています。


しかしこの数字、トップ10の企業による寄与度がかなり大きいのです。トップ10企業の営業収入合計が1,020.36億元で64社全体の67.7%、純利益合計が158.28億元で64社全体の96.9%を占めています。逆に言いますと、トップ10企業以外の業績はかなり悲惨なのではないかと。


ランキング表を見てみましょう。確かに前年比売上高、純利益とも増やしているところも目立つのですが、その逆の動きも結構目立ちます。売上高を見ますと、前年比マイナスとなったのがなんと38社もあります。純利益を見ますと、前年比マイナスとなった企業数はなんと51社、赤字となった企業数は16社。なんとも厳しいです。


業績が落ちて当たり前ともいえる状況の中、それでも売上、利益とも伸ばしているところがあるのも事実。こうした企業がどのような取り組みをしたのかは業界の方々、これら企業とお取引のある方々にとっては関心が高いでしょうし、掘り下げていくと面白いかと思いますね。




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