ファーウェイが採用する天才少年~新卒年収200万元の衝撃~
ちょっと前に、といっても2年近く前ですが、こんなニュースがありました。
NEC「新卒年収1000万円」の衝撃 年功序列の廃止か、「3流国への没落」か
NECが新卒者に対して年収1000万円を超える待遇で人材を確保しようとする動きに関する記事です。新卒で1000万円、日本でこれは確かにすごいですよね。
さて、同じような話が中国にもあります。その企業の名はファーウェイ。日本法人の初任給40万円というのがありましたね。ところがどっこい、これを遥かに遥かに上回る話があるのです。
華中科技大学電信学院2017級博士生廖明輝くん、計算機学院本科卒業生武敏顔くん、この二人がファーウェイの「天才少年」計画に入選したのです。「天才少年」計画とは全世界から天才レベルの人材を集めようとする動きで、2019年にその産声を上げました。そしてこの制度によって今年採用された2名について、廖くんの年棒が201万元、武くんの年棒もまた100万元を超えるというのです。この天才少年計画、2019年6月からスタートしておるのですが、これまでの間に17人が入選しています。
天才少年の給与は3つのランクに分かれており、①89.6−100.8万元、②140.5−156.5万元、③182−201万元。下の写真は2019年6月27日のものですが、この時は③に該当する人が4人選ばれております。
天才少年に選ばれるためには7つの関門があります。書類審査、筆記試験、初回面接、主管面接、部長面接、総裁面接、人事面接、これらを全て通過する必要があります。これだけの待遇です、これくらいの関門をくぐるのは当然でしょう。
米中関係がしっくりこない中で、その影響を最も強く受けているといえるファーウェイ、しかしこういった投資に金額を惜しみなく投入するという姿勢は変わっていないようです。なんとも夢のある話です。
先ごろ2020年の上海の平均賃金が10,338元と発表されました。ざっくり176,000円で、日本の2020年大卒平均初任給226,000円にかなり近づいてきています。平均賃金と初任給とでは比較の基準が違いますが、中国の賃金水準が上がってきていることに間違いはないでしょうし、これだけ夢のある待遇を提供するというのは日本ではなかなかないでしょう。これを同じようにできる企業は世界的にもかなり稀有であることは間違いないでしょうね。
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