花巻の冬暮らし 後編❄️
自分のライフスタイルとメンタル
移住してここでの生活が始まった時、なんて自分にぴったりなところなのかと思った。まずこのまちは人口が少ないので静かだし、暖かい日に庭で鳥の声を聞きながら洗濯物を干すということも、ただそれだけで幸せを感じた。車は必要だけど、圧倒的に物欲が減ったし、不便なところも気に入っていた。
しかし、問題は冬。ここでの暮らしは冬に圧倒的にお金がかかる。
特に私は、ひとり+猫しかいないのに一軒家の平屋という広すぎる物件に住んでいるので、冬は屋内がとんでもなく寒い。氷点下なんてしょっちゅうだし、きちんと
水抜きをしても、チョロチョロ水を出しても水道管が凍結してしまうのだ。
毎年冬が来るたびにどんよりした気持ちになる。
現在は、台所にほとんどの家財をつめこんで、ほぼワンルームの生活をしている。
これはこれで良い面もあった。でもこれだけやっても、一緒に暮らしている猫は私が夕方帰宅すると鳴きながら「寒い寒い」と言って震えているのだ。
その姿を見て、これはもう引っ越そうと決めた。
春から花巻市内でお引越し
決めてからは行動が早いのがわたしの特徴だ。
すぐに市内のペット可の賃貸アパートを探した。
選択肢はかなり狭かったが、この春完成予定のアパートを一部屋おさえることができた。わたしが一番心配していた寒さと水道事情だが、さすがは新築。水抜きはもはや不要だし、断熱を重視した作りなのでかなり暖かいらしい。
これなら、日中家をあけても猫は快適だし、氷点下で水道管が凍る心配もない。
賢治文庫移設計画
そもそも私が一軒家に住みたかったのは、家庭文庫がやりたかったからだった。
念願叶って始めたはよかったのだが、休みの決まっていない職場だったため予約制で開放することにした。最初はお客さんも知り合いだけだったし、ポツポツとしか来なかったけれど。
少しずつメディアなどでも紹介されてからは、旅行者の方から予約が入ったり、近隣の市から車で来てくれる方も増えた。
しかし、あまりの寒さに2022年12月から冬季休業をしている。暖かくなる4月からはまた始めようと思っていた。
引越しをしたら、自宅で賢治文庫を開放することはできない。でも、ようやく盛り上がってきた賢治文庫を閉めるのはもったいと悩んでいた。
そこで、大迫町内にある「早池峰と賢治の展示館」という施設の2階を、賢治文庫として使わせて頂けないかと話を持って行った。
ここは花巻市の管理下にある施設なので、個人の要望で使うことはできない。ちなみに、ここの館長である浅沼さんは、早池峰と賢治の会として業務を委託されている。そして実は、私は同じく早池峰と賢治の会のメンバーだったのだ。
相談したところ、会のメンバーとして施設の展示替えをするという方法で賢治文庫を移設してもらえることになった。
管理や運営は、今まで通りわたしがやる。
問い合わせが来て、もし本の閲覧だけでよいのであれば、私が仕事で行けないとしても賢治文庫に入ることが可能なのは嬉しい。
※早池峰と賢治の展示館は入館無料。
わたしの予定が合えば、賢治文庫で交流することもできる。
令和5年4月初旬にはオープン予定だ。
詳しく決まったら、noteでもお知らせする。
大迫にもどるための切符🎫
本当は大迫で猫が飼えるアパートを探していたのだけど、該当せず。というか、市内全域でもヒットした数は相当少なかった。
ようやく見つけたのは旧花巻市エリアだった。
賢治文庫を移設する場所までは車で35分ほど。そこまでぎゃーつか言う距離でもないが、頻繁に来ることは難しい。
でも、賢治文庫を大迫に作るということは、私の一部を作るということ。
いつか猫を天国に見送って、私が動けるようになったらまた大迫に部屋を借りて暮らす構想がある。だから、それまでは大迫に通うことにした。それはちょうど帰るための切符だ。
どうか待っていてほしいとわがままながら考えている。大丈夫、同じ花巻市内だから💖☺️