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三日間の幸福 雑感

主人公クスノキが学生生活を終え、これから過ごしていく〈大人〉という時間を濃縮して三か月間で表現した、そんな風に捉えられた作品。

何もなかった日々から自分自身と向き合って、人との繋がりを感じ、自分らしく生きていく。
全体を通してその過程が良かった。

寿命を売るということがなければクスノキは今まで通りなんとなくで生きていただろう(実際ミヤギに今後の人生はそんな風に言われてる)

自分自身とも重ねて人生は忙しすぎて、気を引き締めすぎていて
これだけ劇的なことでもないと人は自分自身と向き合うことができない。自分と向き合ってやりたいことを、好きなことを見つけろよとそんなメッセージをこの作品から受け取った。


ただ残念な所も多々見受けられた作品。
三か月という短い時間のためラスト直前の主人公が絵の才能を開花させるシーンはご都合にしか感じられなかった。せめて絵を描いていたことはもっと序盤から公開して、話に絡ませていても良かったのではと感じられる。

交友関係に関してもあれだけヒメノを拠り所にしていたにも関わらず離れていくときはあっけなく、思い出に対して簡単に諦めきれるものなのかと首を傾げてしまった。

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