【東方Vocal曲紹介 Track.2】シャングリラ

山あり谷ありの人生を、自分らしく歩むための一休み――


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基本情報

曲名

シャングリラ

サークル

森羅万象

収録アルバム ※初出のみ記載

パライソ(2013年)

※リンク先でクロスフェードデモの視聴が可能です。

原曲

  • 少女綺想曲 ~ Dream Battle

出典:『永夜抄』4面ボス(※)テーマ
関連キャラ︰博麗 霊夢(はくれい れいむ)
※自機選択を「魔理沙/アリス」「レミリア/咲夜」とした場合。

評価

オススメ度

★★★★★(並←→極)
一休み入れたいときにピッタリ。

前提知識

★☆☆☆☆(少←→多)
ほぼ不要。
霊夢さんの性格を知っていたら+αってくらい。

原曲度

★★☆☆☆(弱←→強)
サビのみだが、原曲ははっきりわかる。

雰囲気

★☆☆☆☆(軽←→重)
今日はのんびりいきましょ~

解説

今回は控えめ(当社比)
長いのもそれはそれで負担になるので、毎回これくらいに収めたいところ……

選定理由

前曲のPVが霊夢で終わるから!

有名な曲ばっかり紹介しても「知っとるわい」になるかもなので、ここからは同好の士が見たら「そこ拾ってくれるのか!」となりそうな曲をピックアップしていきたいです(手のひらドリルを準備しながら)。
とは言え、いい曲って人気になるものなので、みんなが知らないような情報を提供できる気はしないですが……

この曲は終始ゆる~い雰囲気で、主役のめんどくさがり霊夢さんが自分の感性に合っているので、みなさまも忙しい合間の癒やしとして流してみてほしいなーと思ってます。
え、聴いたらやる気失せた? 知らんな、とりあえず賽銭置いてけ!
まぁ、2曲目でいきなり休憩挟むことに躊躇しないでもなかったですが、人生働かずに済むならそれが一番かなって……

原曲について

東方Project全体の主人公を張っている霊夢さん(※)のテーマ曲です。
普段は自機として活躍していますが、なんと『永夜抄』では選んだ自機によって4面ボスが彼女になります。
(ちなみに霊夢/紫および白玉楼組が自機の場合は魔理沙がボスになります)

戦闘開始時はサビから入るのですが、初っ端に鳴り響く破裂音が「( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン」の顔文字とともによくネタにされていました。
全体的に堂々としたメロディラインで、異変に対する霊夢のスタンスと矜持を表情豊かに描写した名曲。
いわゆるZUNペット(トランペット)が存分に暴れまわっているのも痛快ですが、なにより2回目のサビの裏で流れる鬼畜ピアノが最高です。
(原曲は基本的に打ち込みで作られているので、人間には演奏が厳しい部分もあります。がんばって弾いてる妖怪人たちもいるけど……)


※【Topics!】我らが主人公、博麗霊夢!――
東方Projectを代表するキャラクターと言えば、霊夢と魔理沙のダブル主人公です。
このうち霊夢は、幻想郷の要となる博麗神社で巫女をする傍ら、妖怪たちが引き起こす異変の解決人として治安維持に励んで(?)います。
天才肌で実力はあるのですが……平時は怠け体質というか、神社の縁側でお茶をしばいている姿がしばしば確認されています。
そしてなかなか参拝客の増えない神社のお賽銭事情をよく嘆いており、儲け話にすぐ飛びつくなど浅慮な一面も。
現金なあっけらかんとした性格がウケているのか、異変で戦った人外たちと仲良くなることが多く、神社には(一般人にとっては)恐ろしい妖怪たちがちょくちょく遊びに来る始末。そりゃ賽銭増えねーわな。
ひとたび異変が起こると愉しそうに妖怪をイジめる暴虐的な姿が見られるほか、特に悪質な場合はシリアスに敵を滅します。普通にこわい。
異変の元凶探しなどでは、なんとなくで正解を引き当てる直感の強さを持っていますが、日常生活ではどこかポンコツ気味で、挙句の果てには自身がトラブルメーカーとなることも。
でもそんな霊夢さんのことが、なんだかんだで大好きな東方ファン一同なのでした。


感想︰曲調とボーカル

原曲は異変時の霊夢さんでしたが、こちらは日常霊夢さんのひとときを切り取った曲になっています。
オフを楽しく過ごす様子がメロディライン全体から感じることができ、イントロだけでも表情筋が緩むような心地になれます。
そういった対比があるためか、原曲を感じられるのはサビくらい。
そのサビも原曲との(ゆる方向への)落差が大きく、アレンジの可能性ってすげぇんだなといつも感銘を受けています。

ボーカルのめらみぽっぷさんはフリーの歌い手で、相当な数のサークルで相当な数の東方Vocal曲を歌い上げている歴戦の勇者です。
(なんで東方Vocalがメイン会場になってしまったのかは謎)
幼い声からドスの利いた声まで幅広く対応していて、それに合わせて電波からバラードまで様々な要望に応え続けた安心と信頼の実績を誇ります。
以降の紹介曲でもたびたび登場すると思いますので、このお名前は記憶しておいて損なしです。
自分の好きなサークルさんの御用達がこの方というのもありますが……

この曲では雰囲気に合わせて、おそらく高校生くらいのイメージで歌っていただいているかなと思います。
個人的には力強い声音のめらみぽっぷさんが好みですが、もちろんこちらの声もストライクゾーンです(ヘンタイだー!)
後奏に乗せる「lalala…」の最後のひと伸びがとても気持ちいいので、ちゃんと最後まで聴いてあげてください。

感想︰歌詞

メロディ同様全体的にのんびりふわふわしていて、癒やし効果は絶大です。
1番ではゴロ寝霊夢さん、2番ではお散歩霊夢さんが楽しめます。
2番では誰かと行き先について会話しているご様子ですが……はてさて、お相手はどなたかな?

1番には「だらだらしてもいいよ」、2番には「自分らしくいこう」というユルいメッセージが込められていて、これがまた疲れを溜め込みがちな社会人の五臓六腑に温かく染み渡ります。
その生き方を現代社会で実践するのはなかなか難しいよなぁ……(遠い目)

しかし大サビでは、そんなゆるふわ霊夢さんにも少し陰りが見えます。
たぶん2番で一緒にお散歩した相手と「またね」するときに一抹の寂しさを感じてしまったようです。
でもちゃんと持ち直して、前向きに別れようとするラスサビの姿勢には、ちょっとだけ勇気がもらえるような気がします。
まぁ、ちょっと斜め上の方向に行ってしまったのか、調子に乗ってそう(ツンデレ?)なオチになっていますが……そこもまた一人の女の子としてはかわいいもんですかね。

せっかくだからこっちの曲も聴いてみない?

紹介記事にしたい曲はなるべく避けるようにしていますが、一度に4曲も紹介してたら速攻でネタが尽きそう……(おまえが勝手にやったんだろ)
別途紹介記事を書くこともあるかもしれないです。

他のサークルで同じ原曲なやつ、見繕ってきたわよ――勘で。

  • カレイドスコープ(サークル:凋叶棕)

霊夢を我が子のように見守る紫さん視点の一曲。
原作でもこんな優しい紫さんであってほしい。

  • 君のいない世界(サークル:C-CLAYS)

大切な誰かとの別れ――の、その後を描いた悲痛な一曲。
ある程度一人で何でもできてしまう霊夢が、出会いと別れを経ることで孤独をより一層強く抱えている、といった感じのストーリーです。
たまにはこういうのもいい。

このサークルさん、他にも良い曲あるのよね~

  • M Other(原曲:少女綺想曲 ~ Dream Battle & 春色小径 ~ Colorful Path)

同じく霊夢のテーマを原曲に据えた一曲。
優しい雰囲気は似ていますが、「母親」を主題にしているこちらのほうが幼い感じ。
ボーカルの*あやぽんずさんの声質とよく噛み合っていると思います。

  • ココロの光(原曲:蠢々秋月 ~ Mooned Insect)

こちらは同じボーカルのめらみぽっぷさんによる一曲。
冬の別れの寂しさを拭って、次の春にまた会うことへの期待をふくらませる、心洗われる名曲です。


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