【東方Vocal曲紹介 Track.3】rebellion -たいせつなもののために-
貴方を独りになんてしない。だから待っていて、ねぇ――
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基本情報
曲名
それからのわたしたち
rebellion -たいせつなもののために-
サークル
凋叶棕 [てぃあおいえつぉん]
収録アルバム ※初出のみ記載
残念ながら度重なるトラブルで頒布されず
かたり?
騙 [かたり](2012年)
※リンク先でクロスフェードデモのダウンロードが可能です。
原曲
少女秘封倶楽部
出典︰オリジナルCD『蓮台野夜行』Track.2
関連キャラ︰宇佐見 蓮子[うさみ れんこ]、マエリベリー・ハーン)
評価
オススメ度
★★★★★(並←→極)
単純に終盤の盛り上がりが熱い。
東方二次創作の奥深さを味うには恰好の一品。
前提知識
★★★★★(少←→多)
秘封倶楽部および関連する二次創作の知識がないと背景が理解しづらいかも。
シリーズものなので、時系列が前の曲もいくつかピックアップして聴いておくと尚良し。
原曲度
★☆☆☆☆(弱←→強)
全体通してほのかに香る程度。
雰囲気
★★★★☆(軽←→重)
失われた記憶と友を取り戻していく重厚なストーリー。
カラオケ
JoySound
解説
みなのものー【Topics!】祭りの始まりであるぞー
あれ、Track.1より解説長くなるかも……?
選定理由
しばらく勿体ぶってから紹介するつもりだったんですが、以下の理由で方針転換。
そろそろ凋叶棕さんを取り上げないと後々困る(紹介数多くなるので早めに消化しないと凋叶棕さんぶっ紹介ゾーンが生まれる)
前回めらみぽっぷさんを紹介したので次は3Lさんを紹介せざるを得ない(世界の理)
秘封倶楽部についても早めに触れておきたい
この企画が三日坊主に終わるおそれを考慮。この曲を挙げずにエタると確実に怒られる[誰によって?]
実は5本の指に入るレベルで好きな曲。
きっと東方Vocal界隈にいる方々も、この曲を「名曲」と評することに異論はないでしょう(さすがに過言か?)
しかし打線を組むときは、9番に当てたい。
理由は読み進めていればわかる(はず)
好きついでに……
ぶっちゃけるタイミングがないのでここで叫びますが、この曲を収録している『騙』は東方云々関係なく人生で一番好きなアルバムです。
他と比べて好みの収録曲が群を抜いて多いというのもまぁそうなんですが、『騙』はアルバムとして一つの作品であるという趣きがかなり強いです。
ざっくり言えば、「『このアルバムに収録されている』事実そのものが、個々の収録曲の価値を引き上げている」という一種の逆転現象が起こっています。
他にこの現象が見られるアルバムを、残念ながら筆者は見たことがありません。
(Mr.Childrenさんの『深海』とかがちょっと近い、か……?)
各アルバムにソフト/ハード問わずいろいろ仕込みがちな凋叶棕さんですが、その中でも自分にとって唯一無二な存在がこの『騙』です。アルバムアルバム連呼しててゲシュタルト崩壊してきたゾ
『騙』では、アルバムのテーマである「嘘」を中心に一貫したストーリー(ただし分岐あり)を組み立てつつ、随所に散りばめられたギミックが「アルバム」としての完成度を飛躍的に高めています。
ここでいろいろネタバレしてしまうのは忍びないので、まずはみなさま何も聞かずに実物のアルバムを入手してくださいお願いします何でもしますから!(ん?)
※CDケース開けるときは注意。すでに貴方は騙されている――
原曲について
『少女秘封倶楽部』は、「もう一つの東方」とも呼ぶべき存在である「秘封倶楽部(※)」のテーマ曲です。
秘封倶楽部の物語は、上海アリス幻樂団がゲームとは別に制作しているインストのみのオリジナル音楽CD(通称「秘封CD」、『蓬莱人形』を除く)に付属しているブックレット内で展開されます。
秘封CDにはゲームBGMのセルフアレンジも収録されているので、東方ビギナーさんは秘封側から入ってゲームに移ってみるのも面白いかも知れません。
ちなみに、秘封CDにゲーム側のキャラクターは登場しないため、独立した作品として楽しむことができます。
※【Topics!】秘封倶楽部って?――
秘封倶楽部は、数十年後の未来に存在する、とある京都の大学で活動しているサークルです。
メンバーは物理系専攻の宇佐美蓮子と、心理系専攻の「メリー」ことマエリベリー・ハーンの2名のみ。
「よくある霊能者サークル」とメリーは不敵に説明していますが、しかしてその実態は、「世界の『封』じられた『秘』密を暴くこと」という私欲全開の壮大な目的を掲げたプチ異能者2名のイチャイチャ空間秘密組織なのだ!
(秘封含め原作では百合要素はほぼ皆無です。念のため……)
原曲は5分弱とやや長めですが、科学と不思議が入り混じった冒険譚を想起させるメロディと、小気味良いリズムが時間を感じさせません。
個人的にはサビ後の間奏で一度、イントロのフレーズが低くなって流れる部分が好きです。
サビやAメロの転調はよくあるかなと思いますが、間奏中にやってくるとは思わなんだ。
凋叶棕さんと秘封倶楽部
凋叶棕さんは、これまで数多くの東方アレンジ曲を制作されており、俗に言う「大手」の一角です。
(雰囲気で「大手」という言葉を使っていますが、サークル規模というより楽曲数で判断されているイメージです。最大手と言えばSOUND HOLICさんになるんですかね?)
原作世界を幅広くカバーされているのですが、どうも「お気に入り」がいるようで、その最たるキャラが秘封倶楽部の2人です。
昔から数曲を跨いでストーリー展開している(この曲もそのひとつ)ほどの箱入りっぷりだったのですが、とうとう『△ [てとら]』というアルバムで秘封オンリーをキメてきて、多くのファンを「まぁそのうち来ると思ったよ」と驚愕させました。
(なお、中の曲を聴いて本当に驚愕した模様。狂ってるよ……)
話が少し逸れますが、一部選手交代はあるものの、凋叶棕さんの作品では蓮子役とメリー役のボーカルがある程度決められています。
例えば、本作ではメリーの登場はなく、一曲通して蓮子担当の3Lさんが歌っていますが、他の秘封曲でも3Lさんが蓮子を演じているケースがあります。
(3Lさん以外だと、紫月菜乃 [しづきなの]さんやnayutaさんのパターン。このへんは単にご本人たちの都合によるものと思われる)
ちなみにメリー役はもっぱらTrack.2でも取り上げためらみぽっぷさん。
メリーどころか凋叶棕さんの東方Vocal曲のおそらく半分以上を歌っていて、ここまで彼女を酷使している活躍させているヘビーユーザーは他のサークルには見られません。
閑話休題。
この曲を単体で聴くのは本の途中から読み始めるようなものなので、この場で軽く背景を説明しておきます。
まず、この曲に必要な最低限の情報だけお伝えしておくと、凋叶棕さんがこの作品で描く秘封倶楽部では、「メリー=八雲 紫 [やくも ゆかり]※」の設定が採用されています。
メリーが幻想郷に「取り込まれた」ことで紫となり、蓮子の記憶からはメリーに関する情報が消されてしまった――というのが、この曲における「これまでのあらすじ」です。
その(メリー→紫に転化する)場面を直接描いた曲はありませんが、例えば紫のテーマ曲『ネクロファンタジア』を原曲とする『絶対的一方通行』(アルバム︰廻 [めぐり])では、紫となったメリーが蓮子らしき何者かの侵入を拒むような描写が見られます。
(こちらの曲も機会があれば紹介する、かも?)
※【Topics!】誰よりも幻想郷を愛する大妖怪、八雲紫――
紫さんは幻想郷の創始者の一人です。
この創始者たちを指して「賢者」という呼称もありますが、その名にふさわしい実力と威厳を兼ね備えます。
かの大妖怪、九尾の狐である八雲 藍 [やくも らん]を「式(≒従者)」として従えているという事実が、それを何よりも雄弁に物語っています。
幻想郷は外の世界――つまり我々の世界から基本的に断絶されていますが、それを実現するメカニズムの主軸が彼女の存在です。
『境界を操る程度の能力』によって構築された「博麗大結界」が、意思あるものが結界に近づくことそのものを阻害しています。
また、幻想郷存続の役割を果たす、外界で力を失いつつある妖怪たちを幻想郷に呼び寄せる「幻と実体の境界」も彼女の功績。
妖怪は、神が信仰により力を得るように、人間に恐れられることでその存在を保つ――それゆえに、人間が科学を発展させ幻想を忘れるほど、幻想郷との乖離が進むことになります。
そして、幻想郷に「安全な」人里を設けることで、人間と妖怪の対立(そして神々への信仰)を維持しているのです。
そんな感じで長年苦労して幻想郷を守り続けてきた紫さんは、幻想郷のことを我が子のように愛しています。
そのため、幻想郷の存続に係るような異変を起こした者には、人妖問わず容赦をしません。
一方で、幻想郷の変化を拒んでいるわけではなく、必要と思えば外の世界との接触さえも躊躇わない豪胆さも見せます。
ただ、基本的には表舞台に立つことなく、今日も紫さんは「スキマ」の向こう側から我が子の営みを優しく見守っています。
ちなみにこの「スキマ」、簡単に言えばとんでもなく使い勝手がいいどこでもドアなのですが、これを活用しまくってリアル神出鬼没を実現しています。
突然現れては霊夢たちに迂遠な言い回しであれやれこれやれと指示をして、仮に後々その意図が明らかになっても、そのころにはまた姿を晦ましている。
そうした実績が積み重なって、無事に「胡散臭い」という評価を確立しています。
見た目は可憐な女の子とはいえ、さすがは幻想郷を作った紫さん、その手腕はまさに「老練――## このコメントはスキマ送りにされました ##
※【Topics!】メリーと紫の関係性――
メリーと紫には原作の段階でいくつか共通点があります。
キャラ造形については、髪や衣装の色使いが同じで、帽子(通称「ZUN帽」)のデザインもかなり似ています。
各キャラに設定されている能力は、紫が「境界を操る」のに対しメリーは「結界の境目が見える」と、大幅に弱体化はしているものの否応なく繋がりを感じさせるものになっています。
しかも、秘封倶楽部の物語が進む中でメリーの能力は強化されていて、当初は「境界線から中が覗ける」程度だったものが、途中から「夢を通じて実際に境界内に侵入できる」ようになりました。
また、名前にも強い関係性が見られます。
「マエリベリー」については諸説あるので飛ばしますが、「ハーン」という名字は、明治後期に日本の伝承について研究し、地方の怪談を現代に遺すことに大きく貢献した「ラフカディオ・ハーン」と共通します。
彼は後年日本に帰化しており、そのとき自身に与えた日本人としての名前が「小泉『八雲』」です。
……と、原作からしてここまでがっつり趣向を凝らしているのを、日々公式からの供給に飢えている二次創作界隈が見逃すはずもなく、メリーと紫の関係性について様々な二次設定が生まれることになりました。
この曲がベースとしている「メリー=紫本人」説も、そのうちの一つです。
また、ゲーム世界と秘封世界は地理的には繋がっているものの、時間軸が異なっていて、ファンの知る紫に比べてメリーは未来の存在であるため、そこを埋め合わせるためにまたいくつかのパターンの設定が存在します。
正解が与えられていない点は非常にもどかしいところではありますが、ZUNさんは意図的に原作設定を詳らかにしない面があり、見方を変えれば「だからこそ」今日まで二次創作が活発に行われているのかもしれません。
感想︰歌詞
なんとかここまで辿り着けたけど、まだみんな付いてこれてるか……?
さて、歌詞に関してあらかじめ断って置くべき点として、本作の歌詞にはキャラ名が含まれています。
そのため、一般の方には若干紹介しにくい部分もあるのですが、これは凋叶棕さんの曲づくりのスタンスによるものです。
ここまで読んでくださっている方ならおそらくご存知かと思いますが、東方界隈のSound Horizonさん、とイメージしていただくのがよいかと思います。
凋叶棕さんの楽曲は「聞く同人誌」とも呼ばれるほどストーリー性が強く、実際に曲の中でキャラを動かすような表現も多く見られます(この曲もそのうちのひとつ)。
とはいえ固有名詞が出てくるのは結構珍しいですが……
そろそろ歌詞の中身について触れていきます。
そんなわけで、本作の物語は、記憶を失った蓮子が「身に覚えのない喪失感」に戸惑っている場面から始まります。
原因が判らないため誰を責めることもできず、遣り場のない複雑な感情が抱えきれず零れ落ちそうになっている――というのが1番。
我が身の在り処を正しく知ることのできる彼女ですが(※)、メリーのいる秘封倶楽部という居場所が失われてしまったことで、自分の居場所がわからなくなった、といったところでしょうか。
※【Topics!】世界の仕掛けを見通す探求者、宇佐見蓮子!――
蓮子さんは秘封倶楽部の代表者的な存在で、「不思議」を見つけると首を突っ込みたがる厄介な好奇心旺盛な大学生です。
シックな服装が好みのようで、男装すると結構モテそうな感じ。
上記の性格とはギャップがあってよきですね。
そんな蓮子さん、星月を見ただけで現在地と現在時刻を瞬時に求められるという、異能と呼べるほど明晰な頭脳を持っています。
(後々登場したご先祖様と思しき人物を見ていると、本当に異能の可能性も……?)
ただこの能力、一部は日本限定ということが判明しています。
海外旅行時は反動で迷子になりやすくなってたりして。
蓮子さん的には使い勝手の悪いこの能力にご不満のようで、成長していく相棒の能力を見て内心妬ましく思うことも。
とはいえ軽口を言い合えるくらいには仲良しなので、音楽性の違いで秘封倶楽部解散!なんてことにはならないでしょう。……きっと。
二次創作においては、メリーからの依存具合が盛られ気味。
もちろん程度に差はありますが、極まって重度のヤンデレへと身を堕とした彼女に振り回される(オブラート)ようなケースもあったりなかったりするとかしないとか。
……凋叶棕メリーさんはそんなことない普通の人ですよ?(隕石落として人類滅ぼすくらいで)
昔は「うさみみれんこん」って呼ばれていたらしい
誰かに助けを乞い願うも、ただ時間は流れていって物語は2番へ。
ここでふと蓮子は、現実が歪められていて、忘れてしまった何かがその先に隠されていることに気づきます。
一度綻びに気づいてしまえば、真実に辿り着くのは難しくありません。
Bメロの最後でついにすべてを思い出した蓮子は、その後のサビで「絶対にメリーを取り戻す」という決意を胸に立ち上がります。
やがてその先で、メリーを奪い去った幻想という名の障壁と対峙する時がくるでしょう。
しかしそうした強大な敵も、蓮子ならきっと乗り越えていけるはず。
がんばれ蓮子、負けるな蓮子。
――そしてラストは、かつてありふれた日常で囁いた、彼女への呼びかけで締めくくられます。
…………! …………!!(おっさん号泣中)
感想︰曲調とボーカル
……すみません、取り乱しました。
長くなってしまいましたが、ここが最後なのでもう少しお付き合いください。
乱高下が多く素人目にも難しいと解るこの曲を、美しくも軽やかに歌い上げているのが、さきほどもご紹介した3Lさんです。
この方もいろいろなサークルで活躍されていますが、高音域が得意な方で、時折「人間の限界にでも挑戦してるのかな?」と感じるような曲も見かけます(キャンドルマジックとか)。
この曲に焦点を当てると、最初は蓮子の苦悩に合わせて抑え気味になっていますが、覚醒する2番Bメロ以降は段々とギアを上げていって、最後は蓮子の決意が幻想郷の結界を超えていくかのような、力強くも透き通った声が突き抜けていきます。
そんな3Lさんの歌声を優先させているのか、演奏の主張はやや控えめ。
とはいえ、インストパートを聴くだけでも、物語の進行や蓮子の心境に合わせて柔軟に変化していることがわかり、飽きを感じさせない作りになっています。
2番に差し掛かる際、一瞬音が吸い込まれるように無くなるところが個人的な推しポイント。
(たぶん他の曲でも似たようなこと言うと思います。どうやら自分はこういうのが好きらしい、というのがコレ書きながら整理できました)
ちなみにボーカル部分での推しは、2番Bメロで蓮子が記憶を取り戻すシーン。
正直なところ、記憶を失っている期間が長いと感じることもあるのですが、そこで焦らされた分、この部分の一気に真相へと迫る表現が、己を制御しきれていないぶつ切りの歌詞と相まって、ゾクゾクするような高揚感をもたらしてくれます。
サビに切り替わるときの叫ぶような「ああ!」と、直後のサビに入る音が、本来あるべき世界への扉を開け放ったかのようで――
最初聴いたときは鳥肌が立ったのを憶えています。
この曲の記憶を消してもう一度聴きたい。
……でも、忘れてしまうと喪失感がすごいことになりそうだなぁ。
次はどんな名曲(ふしぎ)と出会えるかな?
ねえ蓮子、この曲も一緒に聴いておいたほうがいいんだって!
A Secret Adventure(原曲:ヒロシゲ36号 ~ Neo Super-Express、月の妖鳥、化猫の幻)
かつての日常。
すべてはこの曲から始まった――
実際、凋叶棕さんとしてもこれを「第一話」として扱っているのか、『Rebellion』の最後の歌詞はここに繋がるようになっています。
こんなんもう最終回じゃん?
ちなみにデュオ形式となっていて、この曲の蓮子役ボーカルは紫月菜乃さんです。
ヒメゴトクラブ(原曲:少女秘封倶楽部)
こちらも上記と同じアルバム(『廻』)に収録されたデュオですが、どことなく未来の別れを予感してしまう1曲。
上記から少し時間が経ち、やがて立ちはだかるであろう「何か」に怯え、お互いを強く求め合う様子が描かれます。
そして、えー、なんというか、なかよし度が少々斜め上に高まったかのような表現が一部あります。
待ってメリー、こっちのサークルでも私達の物語を聴いてみましょう?
二人の結晶 −INNOCENSE−(サークル:暁Records)
Stackさんのパワフルな声でひと味違った蓮メリちゅっちゅ秘封成分が摂取できる一曲。
続編の『神様Stories −INNOCENT−』も併せて聴いておきたいところ。
原曲キメラもいい加減にしろ!
Brandnew Overture(サークル:GET IN THE RING)
2人で同じ時を歩んでいく幸せを優しく描いた一曲。
残酷な別れに翻弄される彼女たちを見ていられないときは、こちらを流して切り替えましょう。
(『少女秘封倶楽部』は原曲として用いられていません)
ちなみにここ、原曲キメラを語る上で外せないサークルさんです
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