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去勢手術をした話

<はじめに>

こんにちは。こんばんは。おはようござます。
チェレンの飼い主ことみです。
今回は、チェレンが去勢手術をしたお話です。


<去勢手術って何?>

去勢手術とは、簡単に言うと、男の子のたまたまを手術で取ってしまうことをいいます。
女の子は子宮と卵巣をとってしまうことを避妊手術といいます。
また、避妊手術と去勢手術をまとめて不妊手術とも呼びます。
不妊手術の主な目的は、繁殖能力を奪うことです。(言い方…)
繁殖能力がなくなることで、犬の「3つの本能」のひとつである「繁殖欲求」を抑えることも大きな目的です。
(ちなみに「3つの本能」の残りつは、「危険回避本能」と「捕食本能」です。)
そのほかにも、生殖器の病気予防にもなります。

不妊手術は一般的に生後半年~1年程で行うとよいとされています。
これは乳腺の病気予防の効果がでやすい時期だからだそうです。
ただ、この年齢でやらなきゃいけない!というものはありません。あくまで目安です。
(チェレンも6歳で手術しましたし!)

不妊手術は動物病院で行われます。
一般的には、全身麻酔をして、該当箇所を摘出し、麻酔から覚めるのを待ちます。
うちのチェレンは日帰りでしたが、一泊する場合もあるようです。

手術の傷口を縫っているので、糸をかみちぎらないように、エリザベスカラーや術後服と言われる服を着せて、抜糸の日まで過ごします。

病院で買ったエリザベスカラーをつけるチェレン

手術後1週間~10日程で、異常がなければ抜糸をして、無事手術の全工程が完了!といったイメージです。
手術後~抜糸まではもちろんですが、抜糸後1週間ほどはシャンプーは控えるようにしましょう!

不妊手術をすると繁殖能力以外にも変化があります。
男の子の場合は去勢手術すると少しおとなしくなることもあります。
不妊手術をすると太りやすくなるともいわれていて、手術後はフードの量を調整したり、低脂質で太りにくいフードに変える方もいらっしゃいます。
チェレンの場合、手術前は絶対に足を上げておしっこをしていたのですが、手術後はたまに座った状態でおしっこをするようになりました。

<去勢手術をして大変だったこと>

去勢手術をして、大変だったことがいくつかあったので、少しご紹介させてください。

<とにかく元気がない>

手術後数日は、明らかに元気がなくなります。
全身麻酔が抜けきるまでに1~2日かかるので、トイレも上手にできないです。
そりゃあ、手術してますもんね。当たり前なのですが、本当に見ていて胸が痛くなるくらい元気がなかったです。
また、不妊手術をする場合、だいたいは全身麻酔をするので、一緒に歯石取りを行うことも多いです。
チェレンも歯石取りをお願いしていたのですが、歯の状態がとても悪く、結果的に4本抜歯しました。
身体にメスを入れられて、たまたまを取られて、歯を4本抜いて…。
元気なわけがないですね。

震えてここからずっと動かなかったです。

<エリザベスカラーを怖がる>

上記に載せていた写真の通り、最初はプラスチック製のエリザベスカラーをつけていました。
これがどこかに当たるたびに、音が鳴り怖かったみたいです。
またエリザベスカラーの形の特性上、カラー内で音が響くようで、ぶつかったとき以外の音にも怖がっているように見えました。
また、固いので、寝にくそうにもしていました。
あまりにもかわいそうだったので、布製のエリザベスカラーを買いにい走りました。

布製りんご型のエリザベスカラーをつけるチェレン

布製のエリザベスカラーは柔らかく、ぶつかっても音があまりならないので、チェレンにはあっていたみたいです。
ただ、透明なプラスチック製のものと違い、視界が遮られるので、わんちゃんによってはプラスチック製の方がいい場合もありるようです。
あと、人間的には見た目がかわいいので、ほっこりします。(犬にとってはたまったもんじゃないでしょう…。ごめんね。)

<費用が…とんでもねぇ…>

これは人間のお話ですが、とってもお金がかかります。
不妊手術をする前に、手術をしても大丈夫か確認するために色々検査をします。(私が連れて行った病院は任意のものと必須のものがありました。)
全身麻酔もします。色々とお金がかかります…。
不妊手術は病院や検査項目などによってお値段は様々ですが、だいたい3~8万円はすると思います。去勢手術より避妊手術のほうが高額になります。
それにプラスで歯石除去をしてもらったり、チェレンのように抜歯が必要だったりすると、さらにお金がかかります。
私は、めっちゃ払いました。もうね、めっちゃお金かかりました。えぇ。はい。。。

<不妊手術は必要なのか?>

ではなぜ、そんな大金はたいてまで手術を受けさせたのか。
そもそも去勢・避妊手術なんて人間のエゴじゃないのか?
健康な体にメスを入れる必要があるのか?
そう思われる方もいらっしゃるとおもいます。

<不妊手術に対する世界の考え方>

実際、ペット先進国と呼ばれるアメリカやヨーロッパ各国でも考え方は様々です。
欧米諸国や日本では不妊手術に対して積極的な考え方を示していますが、スウェーデンなど北欧では消極的だそう。
なので、去勢・避妊手術は絶対にしないといけない!することが正義だ!!といったことはありません。
ちなみに、日本の動物愛護法では、「繁殖して困るなら、そうならないように不妊手術してね。」といった記載があります。(第37条)

第三十七条 
犬又は猫の所有者は、これらの動物がみだりに繁殖してこれに適正な飼養を受ける機会を与えることが困難となるようなおそれがあると認める場合には、その繁殖を防止するため、生殖を不能にする手術その他の措置を講じなければならない。

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=348AC1000000105

<不妊手術のメリットデメリット>

以下に不妊手術のメリットデメリットを簡単に3つずつ載せておきます。
ここに記載がある以外にも色々あります。
また、メリットデメリットは一般的に言われていることです。
例えば、わんちゃんの睾丸が正しい位置に降りてきていない(潜在精巣)などの場合は将来腫瘍化しやすいです。
不妊手術を検討されている方は、一般論だけを鵜呑みにせず、わんちゃんの状態をしっかり見た上で判断してくださいね。

<不妊手術のメリット>

  • 意図しない繁殖を防げる

  • 生殖器の病気を防げる

  • メスの場合はヒート(生理)を防げる、オスの場合は性本能による興奮を抑えられる

  • など

<不妊手術のデメリット>

  • 繁殖できなくなる

  • 麻酔や手術による心身への負担が大きい

  • 倫理観の問題

  • など

<私が去勢手術を決意した経緯>

ちなみに、こんなことを言っては元も子もないのですが……
私の場合は、チェレンをシェルターで引き取る際の条件として、去勢手術を受けさせるといった項目があったので、私の意思がどうであれ受けさせる運命ではありました。

とはいえ、「そういう約束だし~」といった気持では受けさせていません。
正直、去勢手術をするのかは悩みました。
最近は医療技術も進んでるとはいえ、麻酔から目覚めなかった…という悲しい事故もあります。
大げさかもしれませんが、自分の選択で目の前のわんちゃんの命が左右されるのです。

そんな悩んでいる私の背中を押してくれたのはとあるアニメでした。
「DOG SIGNAL(ドッグシグナル)」というアニメです。
「DOG SIGNAL」は、ドッグトレーナーとその見習いの男の子の物語です。
犬を飼う上でものすごく有益な情報がてんこもりなアニメなので、とってもおすすめです!
原作はマンガです。
アマゾンプライムでアニメは視聴できます!

アニメの3話では、見習いくんの飼い犬が去勢手術をするか悩むお話になっています。
このお話の中では、犬の「3つの本能」についても触れています。
繁殖能以外の2つ(危険回避本能と捕食本能)については、しつけやトレーニングなどにすり替えて、欲求を満たすことができます。
しかし、繫殖本能だけは、何かに置き換えて満たしてあげることができません。

悩んでいる見習い君(未祐くん)に対して、ドッグトレーナーの師匠(丹羽さん)はこう話しました。

「だったら目の前に全裸の女を置かれて、一切触るな興奮するなと叱られ続けて生きる一生をお前は幸せだと思うか?
それが自然のままの姿だと犬の幸せだとお前は思うのか?
手術は一瞬の痛みだが、それで本能要求が薄らいで、日々穏やかに過ごせるなら、俺は犬の為に、手術を選ぶ。
たとえエゴだとしても。」

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このセリフには考えさせられました。
何が人間のエゴなのか。犬の為にはどうすることがベストなのか。
私は、チェレンのために、人間のエゴであっても、去勢手術をさせることを決意しました。

<おわり>

今回は文字数が多くなってしまいました。
最初はただの体験談にしようと思ったのですが、気が付いたら……(笑)
一人でも多くの方に、犬の不妊手術がどんなものなのか知っていただければ幸いです!

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