ニンジャスレイヤーTRPGソロシナリオ【無人島1週間サバイバルチャレンジの罠】
ヘッダ画像はいらすとやから
はじめに
このシナリオは「ニンジャスレイヤーTRPG」第2版の成長の壁を突破していない、ナンシー・リーから依頼を受けられるニンジャ向けのシナリオです。
また、本シナリオには前提となる時空の設定が存在しており、アルゴスによる世界再定義計画が頓挫した結果アマクダリの力が原作よりも衰えており、逆にソウカイヤが力をつけてネオサイタマ政界やメディア、軍事などにシックスゲイツやそれに等しい実力を持つニンジャを置いて支配力を強めているという時空となる。
なお、ニンジャスレイヤーとナンシー・リーは原作通り3大組織を潰すために動いている。
導入
あなたは、ニンジャにしては人間性を残しており、そこまで邪悪ではないニンジャで3大組織を嫌っているか、ただのモータルかもしれない。
そんなある日、あなたはNSTVの『オニツギ島サバイバル生活~1週間生き残れたら100万札!』という番組にサバイバーとして参加することにした。
だがこれはただ参加するわけではない、YCNANという謎の人物からこの番組に参加した者で生きて戻ってきたのはほんの一握りしかおらず、その背後にソウカイヤとニンジャの影があるとして、ニンジャであるあなたに依頼をしてきたのだ。
快く依頼を受けたあなただが、NSTVや今回参加する番組、およびオニツギ島に関する情報がないので集めなければ。
IRC上で情報を集めたり、足で情報を集めたりしよう。
最も適した交渉スキル(+2):『◉共感』『◉駆け引き』
次に適した交渉スキル(+1):『◉理路整然』『◉誘惑』
最も適した知識スキル(+2):『◉ソウカイヤ』『◉現代的アート』
次に適した知識スキル(+1):『◉古代ニンジャ文明』『◉危険生物』
成功した場合は以下の情報を得られるが、失敗した場合はナンシー・リーから必要最小限の情報のみ与えられる。
【6,6】以上の出目が出て成功した場合は、追加で以下の情報を得た上で緊急回避ダイスと即応ダイスを1個ずつ獲得する。
オニツギ島に到着
写真はぱくたそから
あなたは、他の参加者と共にオニツギ島へ降ろされた。
撮影は明日かららしい。
支給されたのはナイフなどの必要最低限の道具と、3日分ほどしかない飲み水に、撮影用に追尾してくるドローン達だ。
どうやら、食料は現地で調達しろとのことらしい。
なお、所持品は外部と連絡が取れる携帯UNIX端末やスシ・トロ粉末などの回復アイテムは取り上げられてしまい、武器のみを持ち込むことが許されている。
ミキヨは無事帰れたらIRC-SNS上に上げるための写真を取るのに夢中で、何をしに来たのか分からない。
一方でゴウダとイチロー・モリタ、カゲサワはそんなミキヨを無視して荷物を運び出した。
もちろんあなたも荷物の一つである寝袋を運び出すが、流石に5人分となると重いしバランスが取りにくい。
【カラテ】NORMALと【ワザマエ】NORMAL判定を行い、どちらか失敗するとバランスを崩すなどで転んで【体力】1のダメージを受ける。もちろん、両方失敗した場合は盛大に転んで【体力】2のダメージを受けてしまう。
それでもあなたは3人についていくが、ミキヨがついてくることはなかった。
しばらく3人についていくと、カゲサワが暗黒メガコーポの無人観測所を見つけてここを拠点にしようと言い出した。あなたとイチロー・モリタとゴウダはそれに賛成したが、ここでイチロー・モリタがミキヨは来ていないのかと聞く。
もちろんあなたはずっと写真を撮っていると話すが、カゲサワはすぐに探してこいとあなたに告げた。
あなたは言われては仕方がないとのことでミキヨを探しにいく。
しかし、あなたが降ろされた場所に戻ってもミキヨの姿は見当たらない。
一体どこへ行ってしまったのだろうか?
「アイエエエ!タスケテー!」
突如、ミキヨの悲鳴が聞こえてくる。あなたが居る場所から更に北の方に行った所からだ。
あなたが悲鳴が聞こえた方角へ走っていくと、ミキヨがバイオウルフにかこまれているではないか!
「このケダモノどうにかしてください!アイエエエ!食べられたくないよ!」
このままミキヨを放置するわけには行かないので、あなたはカラテを構えてバイオウルフを挑発した。
挑発されたバイオウルフはあなたを新たな獲物だと認識して襲いかかってくる!
カラテで叩きのめしても、スリケンを投げるでも、ジツで攻撃するでもなんでもいいのでバイオウルフを3体撃破せよ。
攻撃難易度はNORMALだが、武器やジツによる難易度の増減がある場合はそちらが優先される。
バイオウルフたちは回避を行えず【体力】6。
さらにあなたの攻撃で体力が0にならない限り、回避難易度NORMALの2ダメージ攻撃を行う。
バイオウルフたちの体力が0になると、ミキヨはあなたに礼を言った後で奇妙なことを言った。
「このケダモノ達、いきなり出てきたんです。それこそ今その場に湧いてきたみたいに。ホント意味わからない」
いきなりバイオウルフが出てきた?奇妙な話だがミキヨを連れて拠点へ戻ろう。
なお、戻った後は明日から1週間どう動くかを5人で話し合った。
サバイバル生活開始
1日目
明朝朝10時。
撮影用ドローンが起動し、合成マイコ音声がルールを説明。
期間は今日の朝10時から1週間後の朝10時、途中リタイアはドローンに申告。外部と連絡を取るものは没収。
説明を終えると、ドローンは終了までの残り時間を表示しながらあなた達を撮影し始める。
いよいよサバイバル生活スタートだ。
まずあなたの役目は、3日分しかない水を補うために飲み水を探すこと。
20年ほど前まで人が住んでいたというので、今は廃墟となった居住地区に何かしら貯水場があるかもしれない。
【ワザマエ】U-HARD判定で廃墟と化した居住区を探し回り、飲み水になり得るものを探し出せ。
なお、失敗すると【体力】もしくは【精神力】に1ダメージを受けて成功するまで継続することになるが、前日に受けていたダメージは全て回復しているものとする。
成功した場合、拠点としているメガコーポの無人観測所から30分ほど移動した場所に飲用水用に使っていたと思われる貯水池を発見。
20年余り経過していたが貯水池はまともに機能しているようで、煮沸すれば飲めないことはなさそうだ。
他の4人はどうなっているのか?気になるところだがとりあえず拠点に戻って共有しよう。
しかし、拠点に戻っても誰一人居ない。
居るのは撮影用についてきているドローンだけだ。
ドローンに凝視されながらも、あなたはニンジャ記憶力を頼りにカゲサワが持ち込んでいた白紙の紙と筆記具を使って貯水池までの地図を書く。
そしてあなたが地図を書き終えた頃に、同じく居住区の廃墟群に何か使えるものがないかを探しに行っていたイチロー・モリタとミキヨが帰ってくる。
イチロー・モリタは燃料になりそうな廃材を、ミキヨはまだ使えそうな鍋やロープ、カーボンシートなどを持って帰ってきた。
「流石に20数年も経過しているとガラクタばかりねー」
ミキヨはイチロー・モリタの指示であなたと一緒に雨風を凌ぐためのテントを張る。
無人観測所とはいえ、扉は固く閉ざされているので中へ入ることはできず、施設の前のスペースを拠点としているだけだ。
「しかし、ゴウダ=サンとカゲサワ=サンはまだ戻ってきていないのか。森の方へ食料調達に行くとは言っていたのだが」
テントを張り終え、3人で一段落しているとイチロー・モリタがそんなことを呟く。
サバイバルが始まって早4時間ほど、狩猟に行っているにしても一旦は戻ってきていい時間だ。
「申し訳ないが、探しに行ってはもらえないだろうか?私はミキヨ=サンを守らなければならない。何があるか分からないからな」
イチロー・モリタに言われて、あなたはゴウダとカゲサワを探しに行くことになった。
なお、撮影用ドローンも撮れ高を求めてあなたについてきたが。
森に入って30分、あなたはゴウダとカゲサワを発見。
だがなにか様子がおかしい、あなたがニンジャ視力で観察していると2人は牛ほどのサイズがあるバイオイノシシに追われているではないか!
「ザッケンナコラー!あんなクソでかいイノシシがいるなんて聞いてねえッゾコラー!」
「俺もあのサイズは初めてだ!くそっ、弾を装填する隙がない!」
このままでは2人共バイオイノシシの牙に貫かれて殺されてしまう!なんとかせよ!
カラテでバイオイノシシを殴るには、色付きの風となって接近しても間に合うかどうかだ。スリケンなどで攻撃するか、遠距離攻撃が可能なジツを使ってバイオイノシシを攻撃せよ。
攻撃難易度はNORMALだが、難易度はあなたが使う攻撃方法によって変動する。
イノシシを攻撃することに成功した場合
イノシシを攻撃することに失敗した場合
2~3日目
2日目は特に何事もなく過ぎていき、【体力】と【精神力】が+3されるが、もし初日にゴウダかカゲサワが死亡している場合は+1しかされない。
3日目の朝、ついに不満を爆発させたかのようにミキヨがこんなことを言い出す。
「もう2日も風呂に入っていないなんて信じられない!どこかにオンセンとかないの!?」
ミキヨの言葉にあなたもまあ確かにと思うかもしれない。
ドローンはそれをほくそ笑むように撮影を続けている。
「体の不衛生は良くない、オンセンならば森にあったぞ」
ここでカゲサワが死亡していないならばカゲサワが、もしカゲサワが死亡していた場合はゴウダが天然のオンセンが森の中にあると教えてくれる。
すると、ミキヨはあなたたちの同行者をつけろという話を聞かずに一人でそのオンセンの場所へ行ってしまった。
このまま放っておくわけにはいかない。
あなたはミキヨを追いかけて再び森へと向かう。
だが森へ向かう途中、あなたのニンジャ聴力がミキヨの悲鳴をキャッチした。
「アイエエエ!タスケテ!」
悲鳴的に、ただ走って向かっていては間に合わないと確信したあなたは連続側転で急行する!
【連続側転】HARDを行い、0コンマ1秒でも早くたどり着け!
連続側転に成功した場合
連続側転判定に失敗した場合
バイオウルフとバイオイノシシに次いで、今度はバイオワシ。
こんなにも危険生物が次々と襲ってくるのはあまりにもタイミングが良すぎる。
違和感を覚えつつ、あんな事があった後でも風呂に入らないという選択肢を頑として受け入れなかったミキヨの警護をあなたはすることになった。
なお、ミキヨが連れ去られてしまった場合、あなたはそのまま拠点へ引き返すだろう。
ミキヨが連れ去られたという話を聞いて、あなた以外の3人は何が起きても仕方がないと言わんばかりのアトモスフィアで攻めることはなかった。
3日目はこれ以上何も起こらず過ぎていく。
4~5日目
4~5日目はほぼ何も起きないまま過ぎていったが、限りある食材でしか作れる料理しか食べられないため、皆の士気はだだ下がり。
それでも【万札】100の賞金のためにどうにかサバイバル生活を続けているという状況だ。
そんな5日目の夜中、イチロー・モリタがあなたを起こす。
何事かと聞くとあなただけに話があるという。
他の参加者に聞かれない場所まで移動してくると、イチロー・モリタは突如あなたの眼の前で赤黒のニンジャ装束を纏ったニンジャに変貌。
「ドーモ、ニンジャスレイヤーです。この番組はソウカイヤの首領ラオモト・カンが弱者が必死に足掻くのを楽しみつつ、そういう趣味があるカチグミ共に賭けをさせるために制作されているという」
「つまり私もオヌシと同じく、ナンシー=サンの依頼でこのサバイバル生活に参加しているということだ」
イチロー・モリタ改め、ニンジャスレイヤーはあなたと同じくナンシー・リーから依頼を受けてこのサバイバル生活に参加していることを説明した。
ニンジャスレイヤー―――ネオサイタマの死神。
あなたはそんな都市伝説でしかない存在が目の前にいることがすぐには理解できなかったが、ニンジャスレイヤーは話を続ける。
「そして、この番組を任されているニンジャが居る。ヴァーンズィンエアレーザーという名前のニンジャだ。テイマー・ニンジャクランという動物を意のままに操り、時には自分のジツで様々な動物を召喚するニンジャクランのソウル憑依者だ」
「危険生物がタイミング良く襲ってきているのもそのニンジャの仕業だろう」
ニンジャスレイヤーはここまで一通り話を終えると、密かに持ち込んだと思わし携帯UNIX端末の画面をあなたに見せる。
#YCNAN@GOKUHI:ヴァーンズィンエアレーザーというニンジャが6日目にジェノサイド作戦を計画。
#YCNAN@GOKUHI:バイオパンダとバイオイノシシ、飢餓バイオスモトリetcをけしかけて参加者を全員始末する算段。
#YCNAN@GOKUHI:ソウカイヤはモータルではなく、ニンジャが参加していることに最初から気付いている。
#YCNAN@GOKUHI:だからこそのジェノサイド作戦で、ヴァーンズィンエアレーザー自身が出てくる可能性も重点。
メッセージの送り主はYCNAN。
もしナンシーとのユウジョウを結んでいない場合、ここでYCNANがニンジャスレイヤーの言うナンシー・リーであると気づく。
「私はヴァーンズィンエアレーザーというニンジャをどうにかする。オヌシは他の参加者を連れて明日この無人島から脱出するのだ」
「船はすでに手配して隠してある、明日朝私が合図したら海岸まで行くのだ」
それだけを告げるとニンジャスレイヤーは再びトレンチコートにハンチング帽姿のイチロー・モリタへ戻り、あなたにもう寝るよう伝えた。
明日に備えて寝るとしよう。
6日目
翌朝、あなたが起きるとすでにイチロー・モリタことニンジャスレイヤーの姿はなく、代わりにオリガミ・メールでこう書かれていた。
あなたは他の参加者をどうにか説得して、イチロー・モリタことニンジャスレイヤーに指定された場所へ向かわなければならない。
交渉判定HARDで説得せよ。
最も適した交渉スキル(+2):『◉共感』『◉理路整然』
次に適した交渉スキル(+1):『◉駆け引き』『◉欺き』
最も適した知識スキル(+2):『◉危険生物』『◉オカルト』
次に適した知識スキル(+1):『◉ストリートの流儀』『◉バイオ系メガコーポ』
成功した場合はあなたの話を信じてついてきてくれるが、失敗した場合はあなたの話を訝しみ、いきなり現れた飢餓バイオスモトリたちに捕食されてあなたを除く全員が死亡する。
どちらにせよ、降ろされた場所とは別の海岸へ向かわなければ!
ヴァーンズィンエアレーザー、現れる
あなたは一人だったにせよ、他の参加者を引き連れているにせよ、目的の海岸へたどり着いた。
そこに係留されていたのは、赤黒の船体に「忍」「殺」と書かれたボート!
とりあえずこのボートに乗れば脱出できる、そう思った次の瞬間!
「おおっと、リタイアするならちゃんとリタイア宣言してもらわなきゃあ困るな。ドーモ、ヴァーンズィンエアレーザーです」
あなた達の目の前に、カウボーイめいたニンジャ装束にムチを腰に携えたニンジャがエントリーした。
「不正リタイアするような奴は、この世からサヨナラしてもらわなきゃあな。サモン・バイオワシ!イヤーッ!」
ヴァーンズィンエアレーザーがムチを鳴らすと、ミキヨを連れ去ろうとしたあるいは連れ去ったヤクザ4WDほどはあるバイオワシが飛んできて、あなた達に襲いかかる!
「ウオォォーッ!」
「ザッケンナコラー!」
もし、ゴウダとカゲサワが両方とも生きていた場合は、ニンジャリアリティショックなどなんのそのでバイオワシに無我夢中で発砲!当然バイオワシはダメージを受けるが、それでもゴウダとカゲサワに向かって両足の爪で貫かんとする!
【カラテ】でバイオワシの足を受け止めるか、【ワザマエ】で色付きの風となって接近して突き飛ばすしかない。
なお、どちらも判定に失敗した場合ゴウダとカゲサワは死亡する。
成功した場合
失敗した場合
エンディング
どうにか無人島から脱出できたあなた。
犠牲を払ったのかそうでなかったのかにせよ、今は生き延びたことを喜ぶべきだろう。
なお、あの後『オニツギ島サバイバル生活~1週間生き残れたら100万札!』は諸般の事情により番組が打ち切りとなったことを、あなたはYCNANからの報酬入金の際に聞かされた。
あの後ニンジャスレイヤーはどうしたのかは分からないが、ソウカイヤがあなたに刺客を送ってくることもない。
ヴァーンズィンエアレーザーは後から聞く話ではシックスゲイツ級だとも言われていたようだが……。
全員生還で無人島を脱出した
【万札】20 【名声】+1
1人でも死亡した状態で無人島を脱出した
【万札】15 名声変動なし
余暇日数:4日
利用規約
この記事に含まれる自作データは非商用の場合に限り、セッション中に利用したり、自作シナリオ、自作記事へ流用することができる。ただし当シナリオのデータを流用して作成したものを公開する場合、可能な限りこの記事を引用元として明記することが望ましい。「ダイハードテイルズ」公式以外による無断の商用利用は一部の例外を除いて原則不可。