見出し画像

ニンジャスレイヤーTRPGソロシナリオ「ソニックブームに無理矢理有給を取らせろ!」

ヘッダはいらすとやから

はじめに

このシナリオは、ソウカイヤあるいはソウカイヤに協力的なフリーランス向けのシナリオとなります。
初期作成ニンジャでもできないことはないシナリオですが、あまり初期値が低いサンシタの場合は厳しいかもしれません。
また、ニンジャスレイヤーは出てきませんが、場合によってはソニックブーム戦うことになるため、爆発四散こそはしないが叩きのめされる可能性ありと明記しておきます。

導入

泣く子も黙るソウカイヤのニンジャ、あるいはそんなソウカイヤの仕事を受けることがあるフリーランスのあなたはある日、トコロザワピラーのサンシタ向け食堂で、辺りに目を光らせながらオモチ・ドーナッツを食べているヘルカイトに遭遇しました。

シックスゲイツであるヘルカイトがなぜこんなところに?

あなたが訝しんでいると、ヘルカイトは油断ならぬ目つきであなたを睨んできました。
その目線からは「こっちへ来い」と言っていることが分かります。
シックスゲイツに呼ばれたからには逃げられない。
そう思ったあなたはヘルカイトの前に座りました。

「ドーモ、ソウカイシックスゲイツのヘルカイトです。単刀直入に言う、お前にやってもらいたい仕事がある。これはゲイトキーパー=サンからの依頼で、俺はその仕事ができそうな奴らをここで探していた」

やってもらいたい仕事がある。
あまりにもざっくりした依頼にあなたが詳細を聞くと、ヘルカイトはオモチ・ドーナッツをひとしきり食べ終えてから詳細を話し始めました。

・ネオサイタマ都知事選がアマクダリの工作で現知事の任期が延長となったため、中止になった

・準備していたラオモト=サンはこれに狼狽えず、次の任期満了に伴う選挙に向けて動き出した

・その一環として、ラオモト=サンは実際欺瞞の「すべてのサラリマンは一定以上の有給を取ろう」という公共広告のCMを打とうとしている

・それに伴い、ネコソギファンドやソウカイヤ内でも有給を取れという動きができている。シックスゲイツやその候補生のポジションの奴らだけだがな

・俺も近々有給を取るが、本題はここからだ。お前もよく知るソニックブーム=サンのことだ

・ソニックブーム=サンはそんな動きなどいざ知らずと言わんばかりに仕事を続けている。一応俺やバンディット=サンにゲイトキーパー=サンに、奴と親交があるアーソン=サンからも言ったが、「近いうちにな」と聞き流して逃げるばかり

・このままではゲイトキーパー=サン含め俺たちシックスゲイツ全員がラオモト=サンに大目玉をくらうので、どうにか無理矢理有給を取らせようと思う。手段は問わない

・何ならダイダロス=サンも、今回の件に関してはハッキングしても不問に処すと許可を出しているくらいだ

・お前の仕事は、ソニックブーム=サンにどんな手を使っても有給を取らせること。一番手っ取り早いのはUNIXをハッキングして偽の有給申請を上げるか、ハンコを盗んで紙で代理申請を上げるかだ

・もしお前に度胸があるならば、ソニックブーム=サンに組み手の相手をしてもらうフリをしてアンタイニンジャウイルス「タケウチ」を打て。それでしばらく入院させて潮時を迎えたら解毒剤を使えばいい

「話は以上だ。一応タケウチは渡しておくが、使うかはお前次第だ。さあ行け、タイムイズマネー!」

なおもオモチ・ドーナッツを食べているヘルカイトにタケウチ吹き矢を渡された上でどやされ、あなたは食堂を出てスカウト部門事務所へ向かいました。

以下にタケウチのステータスを明記する。
引用元:公式シナリオ「ドラゴン・ドージョー襲撃

タケウチ吹き矢はこのシナリオ限定装備のため、持ち越しは出来ないので注意。

タケウチ吹き矢:
  遠隔武器、特殊拳銃、連射6、時間差、ダメージ0、装弾数6発、射程距離5マス、隣接射撃不可

スカウト部門事務所にて

あなたがスカウト部門事務所へ行くと、幸か不幸かソニックブームはおろか、他のニンジャもいませんでした。
ですが、いつ他のニンジャないしソニックブームが戻ってくるか分かりません。
あなたはソニックブームの机へ真っ先に向かいます。

机を調べると、机の下にはハンコなどが入ってると思わしき小型金庫、そしてUNIXが電源入れっぱなしで放置されています。
机の上にはスケジュール帳もあります。
ここであなたが取れる行動は下記のいずれです。

ハッキングでUNIXを操作し、虚偽の有給申請をソウカイネットから上げる→【ハッキング】U-HARD判定

金庫を開け、ソニックブームのハンコを使って虚偽の有給申請を代理かつ紙で上げる→【ワザマエ】HARD判定

ソニックブームのスケジュール帳に自分との組み手予定を書き入れる→判定不要(ソニックブームは忙しすぎて、スケジュール帳に誰かが勝手に予定を書き込んでも気づかない)

なお、今回はこの判定に限り精神成功が使用できないので注意!

・ハッキングに成功した場合
パワリオワー!
突如小さくファンファーレが鳴り響き、画面には「申請完了な」のメッセージと共に鳥獣戯画めいたウサギとカエルがマキモノをせっせと運んでいるアニメーションが描画された。

あなたはヘルカイトへ完了報告のIRCメッセージを送り、事務所からさっさと出ました。
→エンディングへ

・ハッキングに失敗した場合
ブガーッ!ブガーッ!
大きなアラート音と共に画面に「アクセスエラーな」の文字が表示され、鳥獣戯画めいたウサギとカエルが慌てふためいているアニメーションが表示される!

「おいお前、俺たちの筆頭の机で何やってんだ!?」

そんなあなたが頭を抱えていると、ナムサン!ソニックブームへのソンケイを拗らせて、過激な思想や異常な行動を取るようになったスカウト部門所属のニンジャ強火ニュービーが事務所へ戻ってきてしまった!

「俺たちから筆頭を奪う気だな!?そうはさせねえぞ!」

「筆頭が有給なんて取ったら、筆頭が働く姿を飯代わりにしてる俺たちが飢え死にする!させるか!」

「お前のしたことはオニイサンに言いつけてやるからな!」

あなたはどうにか強火ニュービーたちの攻撃を掻い潜り、事務所から逃げるように立ち去りました。
→ゲームオーバー、エンディングへ

・ワザマエ判定に成功した場合
あなたは難なく金庫を開けて、中にあったソニックブームのハンコと申請用紙の中から有給申請用の紙を見つけ出し、ハンコを押して代理申請の書類を書きました。

あとは総務部門に提出すれば、ソニックブームは有給を取らざるを得なくなります。
あなたは事務所を出、総務部門に書類を提出したのちにヘルカイトへ完了報告のIRCメッセージを送りました。
→エンディングへ

・ワザマエ判定に失敗した場合
金庫はあなたを嘲笑うかのように、うんともすんとも言わない!

「おいお前、俺たちの筆頭の机で何やってんだ!?」

そんなあなたが頭を抱えていると、ナムサン!ソニックブームへのソンケイを拗らせて、過激な思想や異常な行動を取るようになったスカウト部門所属のニンジャ強火ニュービーが事務所へ戻ってきてしまった!

「俺たちから筆頭を奪う気だな!?そうはさせねえぞ!」

「筆頭が有給なんて取ったら、筆頭が働く姿を飯代わりにしてる俺たちが飢え死にする!させるか!」

「お前のしたことはオニイサンに言いつけてやるからな!」

「ウォーッ!その筆頭のハンコをよこせ!俺は筆頭の扶養に入るんだ!」

あなたはどうにか強火ニュービーたちの攻撃を掻い潜り、もみくちゃになった際に偶然開いた金庫から飛び出したハンコをうまく片付けて事務所から逃げるように立ち去りました。
→ゲームオーバー、エンディングへ

・スケジュール帳に書き入れた場合
あなたがそそくさと事務所から立ち去った翌日。
あなたは唐突にソニックブームから呼び出しを受けました。

「おう、テメエ。俺様に組み手の相手頼んでおいて、忘れたとは言わせねえぞ?エェッ?それに、なぜか知らんが、ヘルカイト=サンも見にくるらしいがどうでもいい。さっさと来いやコラー!」

ソニックブームはあなたが勝手に予定を書き入れたことには全く気づいてないようです。
これ以上ソニックブームに青筋を立てさせる前に、ソニックブームのところへ行きましょう。

ソニックブームと組み手(スケジュール帳に書き入れるルートの場合)

あなたがトコロザワピラーのトレーニンググラウンドに行くと、ソニックブームはジューウェアに身を包んであなたを待っていました。
そして、少し離れた場所で強火ニュービーとスナック菓子を頬張っているヘルカイトの姿も。

「やっと来たな?それじゃあとっとと始めるぞ」

ソニックブームがカラテを構え、あなたもカラテを構えます。
イクサの時間だ!

◆ソニックブーム (種別:ニンジャ)	
カラテ     12		体力	12	
ニューロン    6		精神力	6		
ワザマエ    10		脚力	6		
ジツ       (3)		万札	50		
装備や特記事項
 装備:ヤクザスーツ(追加ルールなし)
 スキル:『●連続攻撃2』、『●連射2』、『ソニックカラテ衝撃波』
					
『ソニックカラテ衝撃波』:
 ソニックブームはスリケン投擲の代わりにソニックカラテ衝撃波で遠隔攻撃する	
  ・ソニックカラテ衝撃波(連発):連射5、ダメージ2
  ・ソニックカラテ衝撃波(収束):連射2、ダメージ3、時間差	
  ・ソニックカラテ衝撃波(乱打):連射10、ダメージ1
    ※乱打を行うのは、ソニックブームに対して1以上のダメージを与えた場合に限る。	
・ソニックブームのステータスは公式準拠となる
・また、この戦闘では古矢沢=サン考案のイッキウチルールを用いる
・勝利条件はソニックブームにタケウチを打ち込むか、ソニックブームの体力を0にする
・サツバツ!は発生せず、ダメージ+1として扱われるが、サツバツ!出目6はダメージ+2として扱う

古矢沢=サンのイッキウチルールは下記参照

特殊ルール:イッキウチ
:このルールの適用下では1ターンの処理が次のような形となり、ルールが以下の様に変更される。
『回避ダイス回復』→『先行行動』→『後攻行動』→『先行行動』→『後攻行動』
:『連続側転』の回避ダイスボーナスが+1になる。つまり、2回の手番で両方とも
 連続側転して初めて場合通常通り+2となる。

イッキウチルールの詳細は古矢沢=サン作のシナリオ「スカウト部門の日常」を参照。

・ソニックブームにタケウチを打ち込むことに成功した
「グワーッ!?」

突然ソニックブームが膝をつき、脂汗を流す!
タケウチは即効性のウイルスだ!ソニックブームの顔がどんどん青くなっていく!

「ザッ…ケンナコラー!」

ソニックブームはヤクザスラングを振り絞り、カラテで立ち上がる。

「テメエ…俺様に何を打った?俺様がこれくらいでくたばると思ったか?スッゾコラー!」

青い顔に青筋を立てながら、キリングオーラの籠った口調であなたに詰め寄るソニックブーム。
しかし、誰が見ても立っているのがやっとと言った感じだ。
それでもこのアトモスフィアを出せるのはシックスゲイツのなせる技か。
それを見た強火ニュービーたちは慌てふためき、ヘルカイトに至ってはコーラを飲みながらどこかに電話している。

「それはタケウチ…!テメエ、ナメた真似を…スッゾスッゾスッゾオラー!」

ナムサン!ここであなたが持っていた吹き矢にソニックブームが気付き、激怒してソニックカラテで殴りかかってきた!
ヤバレカバレのその一撃は、サンシタならば爆発四散しかねない威力!

スターン!

だが次の瞬間、トレーニンググラウンドのカーボンフスマ障子戸が開き、誰かが入ってくる。

「ドーモ、ソニックブーム=サン。ゲイトキーパーです。そこまでにしなさい。この一件は私が頼んでやらせたことだ、彼(彼女)に罪はない。全ての責任は私にある」

なんとシックスゲイツ創設者のゲイトキーパーだ!
どうやらヘルカイトはゲイトキーパーを呼んでいたらしい。

「ソニックブーム=サン、君は私が有給を取るよう頼んでも言い訳ばかりして逃げてばかりだ」

怒りを鎮めたソニックブームは遅れてゲイトキーパーにアイサツする。
その顔はもはや真っ青を通り越しており、カラテとヤクザの意地で立っているに過ぎない。

「だからこうして君が有給を取るために、君の部下を使って手荒な真似をさせてもらったのだ」

とここで、ゲイトキーパーの背後から白衣クローンヤクザが現れ、ソニックブームに肩を貸す。

「安心したまえ、ヨロシサンから解毒剤は入手している。だが、有給はしっかり取ってもらうよ。君がそのような状態では、次期シックスゲイツ候補生たちに示しがつかないからね」

「ハイ…」

ソニックブームは白衣クローンヤクザに連れられ、トレーニンググラウンドを後にした。

「さてと、君には礼を言わなくてはならない。ヤクザも一つの組織だ。上層部がしっかりしてないと、下の者に示しが付かないからね。君もそれはよく理解してくれたと思う。君にも休暇を何日か与えねばならない。では失礼するよ」

ゲイトキーパーはあなたにそう話すと、トレーニンググラウンドを去っていった。

その背後で、強火ニュービーたちがソニックブームが膝をついた所に頬擦りなどをしているが、無視して今日は帰ろう。
→エンディングへ

・ソニックブームの【体力】を0にした
「グワーッ!」

ソニックブームはあなたの攻撃を受け、グラウンドの床に大の字で倒れて気絶しました。
あなたはソニックブームに勝ったのだ!
なお、組み手を見ていた強火ニュービーたちは気絶したソニックブームに駆け寄り、なんかしている。
なおヘルカイトはコーラを飲みながらどこかに電話をしていた。

スターン!

あなたがやったぞと思った矢先、カーボンフスマ障子戸が開き、誰かが入ってきた。

「ドーモ、ゲイトキーパーです。ソニックブーム=サンを気絶させるとは隠れた逸材がいたものだ。ひとまず感謝するよ、これで私や他のシックスゲイツがラオモト=サンに大目玉をくらうことはなくなったからね」

その誰かとは、シックスゲイツ創設者のゲイトキーパー!
その背後では白衣クローンヤクザが待機していた。

「ソニックブーム=サンを連れて行くのだ」

「ハイヨロコンデー!」

ゲイトキーパーが背後で待機していた白衣クローンヤクザに声をかけると、気絶したソニックブームを担架に乗せて連れていってしまった。
それに次いでゲイトキーパーも出ていってしまう。

あなたはソニックブームが倒れていた部分を削り取ろうとしたりしている強火ニュービーを無視し、帰った。
→エンディングへ

・ソニックブームに体力を0にされた場合
「アバーッ!」
あなたとソニックブームの実力差は明らかであった。
あなたは遠のく意識の片隅に、ソニックブームの「くだらねぇ」という顔を見た。
→ゲームオーバー、エンディングへ

エンディング、報酬タイム

・有給を取らせることに成功していた場合
あの後ソニックブームは、非常時を除く全ての仕事に関わることを禁止され、2週間近い有給を取らされて復帰したが、馬鹿真面目さが故に有給に入る前よりもストレスが溜まっているように見えたらしい。

ヘルカイトがソニックブームの家にたびたび行って監視していたとか、強火ニュービーが仕事をサボってソニックブームの自宅に行き、ソニックカラテで叩き出されたなどと言った話があなたの耳に入った。

なお、この一件でソニックブームがあなたを見る目を変えた気がするが、気のせいだろう。

・有給を取らせることに失敗していた場合
あの後、ソニックブームは他のシックスゲイツとラオモトに四面楚歌状態で有給を取ることを命令されたらしい。
しかもそれだけではない。
ソニックブームが有給を取ることを拒んでいたことがラオモトの耳に入り、全員大目玉をくらったというのだ。

※下記はソニックブームと組み手をするルートで有給を取らせることに失敗した場合に発生する追加バッドイベント

そしてあなたにもそのとばっちり、もといインガオホーが訪れた。

「イヤーッ!」

「グワーッ!」

あなたは激昂したヘルカイトに呼び出された上に拘束されて、タケヤリで百叩きの拷問という名の制裁を受けたのであった。

次回シナリオのみ【体力】と【精神力】-2
※これによって体力と精神力が0もしくはマイナスとなる場合、下限は1とする。

◆以下報酬な◆
ソニックブームにタケウチを打ち込んだ、あるいはソニックブームを気絶させた
【名声(ソウカイヤ)】+2 【万札】30【余暇】5日

ソニックブームに普通に有給を取らせることに成功した
【名声(ソウカイヤ)】+1【万札】15 【余暇】3日

ソニックブームに有給を取らせることに失敗した
→片腕ごとのケジメを強いられ【名声(ソウカイヤ)】-2

あとがき

今回は欲を出してソニックブームと戦って負けると、重いペナルティを受けるシナリオとしてみた。
あと単純に10区=サンが描くヘルカイトや強火も出してみたかったのだ。
以上でシナリオは終了です、オツカレサマドスエ!

いいなと思ったら応援しよう!