【キックスタート・ア・チーム・ファンタスティックビースト】

サイド・ウィズ・モレファシア

セイントサイとの樹液サイ集の後、ウィズダムサファイアと合流してIRCカフェで一夜を過ごしたモレファシアは、翌朝IRCカフェの前でウィズダムサファイアと別れて余暇をどう過ごそうかと考える。

「そういえばセイントサイ=サンから変なマキモノもらってたわね。トコロザワ・ピラーで読んでみようかしら」

こうしてモレファシアの1日目の余暇の行動は決まった。

余暇1日目
【*マキモノ・オブ・シークレット・ニンジャアーツ*】を読んでジツに目覚める。

◆◆◆

ここはトコロザワ・ピラー、ザゼントレーニングルーム。
壁には「為せば成る」「平常心」「静粛重点」といったショドーが掛けられ、騒ぐようなニンジャは誰一人として居ない。
モレファシアはショドー鍛錬を行っている着物姿の女ニンジャの隣にそっと腰を下ろすと、セイントサイから貰ったマキモノを広げて読み始めた。

1d6(3)=3
※NM裁量で3以下の条件を2以下に緩和、ボンサイでゼンを積んでいたモレファシアは運が良かった。

「何かが分かったような、分からないような。不思議な感覚ね」

モレファシアがマキモノを読み終えたと同時に、マキモノに書かれていた文字はすべて消え、マキモノ自体も風化して風に乗り、どこかへ行ってしまった。

【ジツ】0→1
ジツには目覚めたが、カーバンクル・ニンジャクランは色々開発調整中なのでステータスのみ保有。
【*マキモノ・オブ・シークレット・ニンジャアーツ*】は消費アイテムのため、使用と同時に失う。

この後モレファシアは、ミルシュニーアとカンオケホテルへ行って余暇の1日目を終えた。

翌日、今度はミルシュニーアと別れたモレファシア。
そんな腹は減っていないので、食事は今はしなくてもよいだろう。
それよりも残った余暇の過ごし方をどうするかだ。
キョセイニンジャから金を貯めておけと言われた手前、ブラックマーケットで下手に買い物もできない。
ではどうするか?モレファシアはトコロザワ・ピラーのボンサイルームへ行き、趣味で育てている分のボンサイでそこまで価値が高くないものを持ち出し、ブラックマーケットへ赴く。

余暇2日目
ソウカイヤの仕事ではなく、自分が趣味で育てたボンサイをブラックマーケットで売る

「見慣れん顔だな、ソウカイヤのニュービーか?最も、ゴリラのニンジャアニマルも来たことがあるからそこまで驚きはしないが」

「ドーモ、モレファシアです。ボンサイの買取ってやってもらえませんか?」

「どれどれ、見せてみろ」

ブラックマーケットの店主と2、3話をした後、モレファシアは持ってきたボンサイの買取を頼めないかとカウンターの上にボンサイを置く。
店主は注意深くボンサイを調べてこう言う。

**ボンサイ・オブ・ダークネス**ほどではないが、ジツの香りがする。これはお前さんが育てたのか?」

「ええ、ラオモト=サンからも直々にボンサイ栽培を命じられているわ。豪邸買ってもお釣りが来るくらい価値があるものも育てるけど、売り上げは全部ソウカイヤの懐行き」

「ほほう、まあいい。ラオモト=サンにも命じられていると言うからには安く買い叩くわけにはいかんな。そうだな…【万札】15でどうだ?もっと上質なものがありゃあ、それはそれで高く買い取ろう」

「いいわ、決まり」

「まいどあり」

【万札】11→26

モレファシアがブラックマーケットを出るや、携帯UNIX端末にソニックブームからの呼び出しメッセージを受信。
しかも自分だけではなく、ウィズダムサファイア・キョセイニンジャ・クェルヴァルムにも同じメッセージが送信されていることが宛先で分かった。
モレファシアは何かしらと思慮にふけながらトコロザワ・ピラーへ向かうのだった。

サイド・ウィズ・クェルヴァルム

「余暇が2日。どう消化しようか。余暇を終えたら俺様のオフィスに来いってソニックブーム=サンに言われたし」

バイオニンジャを医務室へ連れて行った後、クェルヴァルムはソニックブームからの呼び出しメッセージを読みながら余暇の消化の仕方を考えた。
クェルヴァルムはウィズダムサファイアたちとは違い、カンオケホテルやIRCカフェで寝泊まりはせず、適当な廃墟などで野宿をしていることが多い
当然、ヨタモノなどに寝込みを襲われるのではないかと思いがちだが、クェルヴァルムは野宿での就寝時はニンジャ存在感を起きている時以上に放出して寝るので、それが蚊取り線香のような役割を果たしてヨタモノたちを寄せ付けないのだ。
それはどうでも良くて、与えられた余暇の消化のほうが重要。
しばらくカフェで悩んだ後に、やがてクェルヴァルムは以下のように余暇の消化プランを決めた。

余暇すべてをUNIX機の設置設定バイトへ当てる
まとめて2日分の判定を行う。
【ニューロン】+【ワザマエ】
1日目 
HARD 9d6(3 + 2 + 2 + 3 + 6 + 4 + 2 + 2 + 5)= 29 

2日目
HARD 9d6(2 + 2 + 6 + 4 + 3 + 5 + 6 + 4 + 5)= 37

成功数6で【万札】12を得た。
【万札】28→40

タダシイ行為により余暇中の描写はカット、ナムアミダブツ!

サイド・ウィズ・ウィズダムサファイア

今回は上書きされていた【余暇】2日を持ち越して消化させることにした

「さて、モレファシア=サンと別れたし後は2日間自由。だがここでソニックブーム=サンから余暇が終わったら俺様のところに来いと命令が来た」

IRCカフェの前でモレファシアと別れた後、自分の携帯UNIXにソニックブームから余暇を終えたら自分のところへ来いという旨のメッセージが入っていることを確認した。
自分以外の宛先が宛先だったので、もしやチームを結成させられるのではと思いながら余暇プランを決定。

余暇すべてをおひねり稼ぎに当てる

「とにかく、住まいを手に入れるためには金が要る。金を稼がないと」

まとめて2日分の判定を行う。
【ニューロン】+【ジツ】
1日目
HARD 9d6(4 + 4 + 1 + 6 + 2 + 3 + 3 + 5 + 2)= 30

2日目
HARD 9d6(5 + 1 + 2 + 1 + 4 + 6 + 6 + 6 + 2)= 33

成功数6で【万札】12ゲット!
【万札】68→80

当然のようにタダシイ行為により余暇中の描写はカット、ナムアミダブツ!

サイド・ウィズ・キョセイニンジャ

「ソニックブーム=サンから呼び出しか、徹夜明けの体にはきついな」

徹夜で実験データを取っていたので、一睡もしていないキョセイニンジャだったが、UNIX端末にソニックブームから自分のオフィスへ来いと言うメッセージが届いていることに気付いて気が重くなった。

「とにかく、目を覚まさねば」

ヨロシサン製薬本社ビルロビーに設置されている自動販売機で、バリキドリンクを購入し、それを一気に飲み干したキョセイニンジャはトコロザワ・ピラーへ向かう。
ヨロシサン製薬本社からトコロザワ・ピラーまでは、ニンジャの足で徒歩10分程度。
これがモータルなら歩いて30分以上はかかるので、電車やタクシーで行くのが主である。

「ウィズダムサファイア=サン、モレファシア=サン、クェルヴァルム=サン宛にも一斉送信されていることから、おそらくはチームを結成させる話なのだろう。だが真意は行って確かめなければ分からないな」

キョセイニンジャはUNIX端末をしまい、トコロザワ・ピラーへと急ぐ。

◆◆◆

モレファシア:「ドーモ、余暇は過ごせた?」
ウィズダムサファイア:「うむ、ぼちぼちといったところだろうか」
クェルヴァルム:「それなりにはかな」
キョセイニンジャ:「私は先に余暇を潰していたのでヨロシサンで仕事だ」

スターン!
4人が揃い、他愛もない話をしていると突如カーボンフスマが開き、ソニックブームがオフィスへと入ってきた。

ソニックブーム:「オウ、テメェら。ちゃんと時間通りに来たな。中には時間すら守れんサンシタも居るからな。お前らは違うな、エェッ?」

ソニックブームはソファに座って足を組むと、煙草に火をつけて吸い始めた。

モレファシア:「ドーモ、ソニックブーム=サン」
ウィズダムサファイア:「ドーモ、ソニックブーム=サン。当然のことです、時間厳守は非ニンジャであっても最低限のビズマナーです」
クェルヴァルム:「ドーモ、ソニックブーム=サン。時間を守れないようでは約束を守れないのも同然です」
キョセイニンジャ:「ドーモ、ソニックブーム=サン。遅刻など言語道断、理由の如何を問わずケジメ案件です」

モレファシア達はソニックブームが座ったのを見計らい、アイサツをする。

ソニックブーム:「まぁ、そんなことはどうでもいい。もっと重要な話がある、耳ん穴かっぽじってよく聞けよ?エェッ?」

大きく紫煙を吐き出したソニックブームは、モレファシア達に次のようなことを話す。

最近ソウカイヤに入るニンジャの数が増え、ニンジャ組織として抱えるニンジャの数も増えてきた。
だが個々のニンジャの実力は玉石混交。
本当にミカジメ徴収や借金取り立てなどの雑用しか出来ないサンシタ中のサンシタもいれば、相手がサンシタなら殺して首を持ってこれるニンジャも居る。
そこでラオモト=サンはそんなサンシタニンジャたちを4人程度のチームにまとめ、シックスゲイツを気軽に出すわけにはいかない仕事を任せることにした。
もしテメェらがそこで這い上がってこれるようなタマの持ち主なら、ラオモト=サンから一定の評価をもらえるだろう。
要するに、ラオモト=サンは他のサンシタチームを蹴散らしてでものし上がって来れるサンシタニンジャとそのチームをふるい分けるためにこの案を立案した。
ソウカイヤも実力主義だ、それくらいテメェらもよーく理解しているだろう。
最もテメェらが、サンシタのままソウカイヤで過ごしたいと言うなら別だがな、止めはしねぇ。俺様はそれを笑って見ているだけだ。

ソニックブーム:「というわけで、テメェら4人を集めて呼んだわけだ。…ちなみにこれは余談だが、最近テメェら以外にもニンジャアニマルが増えてきて俺様は頭が痛い。なんせニンジャ以外に話が通じない奴らも居るせいで、どういう仕事を割り振ったら良いのかが分からねぇからな」

クェルヴァルム:「フェアリーのニンジャアニマルがそのケースと聞いています。ミカジメ徴収の人手が足りないので行かせようにも、ヤクザと話ができないのでどしようもないとか」

ソニックブーム:「全くその通りだ、クェルヴァルム=サン。テメェにもミカジメ徴収先を増やして対応させてるがそれでも足りねぇ。なんせ、ヤクザクラン以外からの徴収もあるからな。おっと、話が逸れちまった。して、今日からテメェら4人をチームファンタスティックビーストと任命し、個々での仕事は無論のこと、チームでの仕事にも当たってもらうことになるからな。リーダー?俺様がそこまで面倒見ると思ったか?エェッ?テメェらで決めろや」

ソニックブームは、モレファシア達4人をチームファンタスティックビーストと任命し、個々の仕事ではなくチームとしての仕事も今後は振ると名言した。

クェルヴァルム:「構いません、僕たち4人は面識があるので連携も取りやすいので何ら問題はありません」
モレファシア:「確かにそうね、やりやすいことこの上ないわ」
キョセイニンジャ:「ソニックブーム=サンの命なら従いましょう」
ウィズダムサファイア:「冒険者とて、強敵に挑んだりする時はパーティーを組んで挑む。それと同じことだな」

ソニックブーム:「というわけでしっかりやれよ、エェッ?ニンジャアニマルを含めたチームはテメェらが初だ。そして、テメェらに聞いておきたいことがある。テメェら…ソウカイヤ提供アジトを誰一人として使ってないと聞いてるぞ?どこで寝泊まりしてやるんだ?エェッ?」

アジトを誰一人として借りていないことを不審に思い、ソニックブームは4人に問いかけた。
すると4人はこんな返事をソニックブームに返す。

ウィズダムサファイア:「IRCカフェやカンオケホテルを使っています」
キョセイニンジャ:「同じく。しかしながら現役でヨロシサンに勤務しているため、仮眠室で寝泊まりすることもあります」
モレファシア:「ウィズダムサファイア=サンと同じです」
クェルヴァルム:「えーと、スラム街なんかの廃墟で寝泊まりしてます。ニンジャなので僕の寝込みを襲ってくるような輩は居ないし、ギャングスタやヨタモノを味方につけて警備させています

IRCカフェやカンオケホテルで寝泊まりしているというのは、ソニックブームもまだ理解は出来た。
だが、クェルヴァルムのようにヨタモノやギャングスタを味方につけてスラム街の廃墟で寝泊まりしているというのを聞いた瞬間、ソニックブームは吸っていた煙草を思わず口から離しかけ、慌てて咥え直す。

ソニックブーム:「オイオイ、テメェは仮にもソウカイニンジャだろクェルヴァルム=サン。そんな生活じゃ箔がつくどころの話じゃねえだろ、エェッ?」

クェルヴァルム:「いえ、ヨタモノやギャングスタからの情報もなかなか使えますよ、ソニックブーム=サン。奴ら、うちがミカジメ徴収しているヤクザクランの動きを知っていることが多いので。なにか不審な動きがあればすぐに噂を聞けますし」

ソニックブーム:「まあいい、それならヤクザクラン以外の情報も手に入ることがあるだろう。だが、チームを組む以上は同じ場所で生活を共にするのが最善策だろう。何が言いたいかと言うと…テメェら、物件を借りるか買え。金はそれなりに持ってるってのはテメェらの仕事履歴見りゃあ分かる。」

クェルヴァルムが廃墟で寝泊まりしているという話から始まり、ソニックブームは最終的にチームファンタスティックビーストにちゃんとした拠点を構えろと命じた。

ソニックブーム:「その上でテメェらに3日の余暇を特別に与える。この間にとっとと拠点決めてこいやコラー」

こうしてチームファンタスティックビーストは、ソニックブームから半ば強制的に3日の余暇を与えられ、その期間の間に拠点を探してこいと命じられたのであった。


【キックスタート・ア・チーム・ファンタスティックビースト】 完
【チーム・ファンタスティックビースト・ハウス・サーチ】 へ続く

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