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夜明けの緑のたぬき

おはようございます。

イタリアは朝の4;30です。
1時間前に目が覚めて、何度も二度寝に挑戦するも頭が冴えきっています・・・

今日は友人がイベントに出店するというので助っ人に出ることになり始発電車に乗ってフィレンツェに行くので脳みそが緊張していたのでしょう。

空腹でもあったのでそのまま起きて、日本から持って帰ってきた緑のたぬきと巻き寿司を食べることにしました。


緑のたぬきといえば、私の母は「みどり」という名前でした。
過去形なのはこの4月にこの世を去ったからです。

2年前の年末に手術をしてから口もあまりきけなくなって、ゆっくりと衰弱して4月半ばにそのまま眠るように兄がラインのビデオ電話を繋いでくれて家族で見守る中旅立ちました。


母の名前がみどり、そして人生全般がふっくらたぬきさんのような体型だったので「緑のたぬき」といえば母の笑顔が浮かぶのです。(なんかかわいそう)


生まれて半年の娘、27歳の時の私と母


そんな母は盲人の方々が読書を楽しめるようにと朗読ボランティアをやっていました。
大きなテープがドーンとあるプリミティブな録音機をそれは器用に扱いながら自分の声で様々な本を読んでいました。
いつか時間ができたら母の朗読するテープを聴こう・・・と思いながら自分がこんな歳になってしまいました。

読んでいたのは主に現代文学で、星新一さんの作品などが印象に残っています。

そして、最後に居た老人ホームにも本がありました。
母が大好きだった吉本ばなな先生の本、イラストの本、似顔絵の本、俳画の本、料理の本、より良く生きる為の本、旅行の本など様々な種類のものが母方の祖父の家にあったアンティークな本棚に並んでいました。

これをゆっくり老後に読むのよ〜ととっくに老後になった状態で何度も言っていました。

母が亡くなり、老人ホームのその本達を箱に詰めてその他手放すのは惜しいものを兄とレンタカーで亡父が住んでいた山の家に運びました。

 きっとあの家で母が気に入っていたロッキングチェアに座って、山の空気を吸いながらゆっくり本を読んでいるのだろうと想像すると嬉しくなります。

そんな私は夜明けの緑のたぬきを美味しく完食して、まだ暗い町を歩いて電車に乗りフィレンツェに向かいます。


しつこいけどあのライトの光はなに

皆さま良い日曜日をお過ごしください♪

アンリミテッドが3ヶ月無料だそうです……❤️
ここの本にもいつも救われています

はっ!
フィレンツェに着きました。
行って来まーす❣️

朝6時過ぎの駅構内

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ぴろここのタデ食う虫も好きずき
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