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2024年のメギドPvP環境の個人的な解釈

はじめに

 2024年の8月末に公開されたプロデューサーレター vol.69で7周年までは新メギド・オーブは実装されことが明言されました。それすなわちPvP環境が変わらないということを意味します。それを受けてCurehulkさんが「現環境の保存、公開」を目的の1つとした有志のPvP大会を主催され、僕も参加させていただく運びとなりました。
 そのような大会の参加者の一人として現環境をどのように捉えているのかを記事にしておこうと思います。僕が大会で使用したPTについては別記事にて詳しく解説する予定です。
 本稿ではメギド8柱からなるチームを「編成」、その中から実際に戦う5柱を「選出」という単語で表現しています。

 そもそもメギド72というマイナーゲーのその中でも一番敬遠されがちなPvPというコンテンツで30人もいなさそうなPvPプレイヤーの全員が勝利至上主義で遊んでいるわけでもないので環境と呼べるようなものなんて存在しないだろとか言ってはいけない


環境の中心・ベルゼブフ

 2024年のメギドPvPにおける中心選手は間違いなくベルゼブフです。ベルゼブフの何が強いのかは様々な人が言及しているので詳しく知りたい方はTwitterなりgoogleなりで「ベルゼブフ PvP」とでも検索してください。すごくざっくり言うと「アホみたいな高ステータス」「お手軽全体化とそれによるヘイト吸引力」「連撃技持ちのカウンターファイター」という3つの要素が噛み合って他のメギドとは一線を画した存在感を放っています。

 現環境のコロシアムでどのように戦うかを考えることはすなわちベルゼブフをどのように活かすか、もしくは相手のベルゼブフをどのように対策するかを考えることにほかなりません。そのためにベルゼブフにどのオーブを持たせるかを真っ先に考えることになります。僕の体感だと現環境での採用率は素早さオーブが90%、防御無視オーブが10%、その他 (エンジェリルとか) が極々少数といった感じだと思います。
 下の項でそれぞれのオーブを持ったベルゼブフの強みとそれを中心にどのようなPTが組まれるのかを書いていこうと思います。

素早さオーブ (エージェント・エルシーハーパー・ネクロス)

 現環境の中心であるベルゼブフをもっとも強く使える選出は何か?と考えた際に真っ先に思い浮かぶのがネルガルのMEを踏ませることです。ただでさえ素早さの高いベルゼブフに更にエージェントを持たせて圧倒的速度から防御無視スキルを振ることで相手は動く前に半壊してしまいます。ベルゼブフより速いメギドを採用していても、リブラネルガルの自動かばうやアムドゥスキアスのバリアで邪魔をされては全体化を解除できません。

ネルガル型の基本構造

 空いた枠に入るのはMEを活かせるベルフェゴールや、余ったアタックチャージを活かせるメギドが採用されることが多いでしょうか。

 ネルガルLは強力ですが現環境では真っ先に対策されるため、他メギドをリーダー選出しても戦えるように編成を作ることになります。ベルゼブフに素早さMEを踏ませて更に爆速にするか、ネルガル特性の自動蘇生を活かせるネクロ編成のどちらかの方向性にしてる人がおおいでしょうか。
 すると編成がカウンターだらけになりみんなエージェントを持ってるみたいな状態になります。そのような方向性のPTについてはCurehulkさんが色々と解説記事なり動画を出しているのでそちらを参考にしてもらえたらと思います。

 ベルゼブフに素早さオーブを持たせるメリットはベルゼブフをもっとも強く使えるネルガル選出を組めること。デメリットはネルガル以外のリーダーでは防御貫通がなくなり火力が激減すること、地獄の同速対決が発生しやすいこと。というのが個人的な見解です。

防御無視オーブ (チーフブレンダー・ハニワキング・ジンファン)

 ベルゼブフに防御無視オーブを持たせるとネルガルMEに頼る必要がなくなり、どんな編成でも火力役としての採用が見込めます。ベルゼブフにスキルを積んで相手にターゲッティングさせ、別のメギドでチャージやアタックを使って強力な奥義を狙う動きが基本になります。

 また、防御無視ベルゼブフを使うならぜひ採用したいのがBハックです。彼をリーダーにすることで素早さ331から強化スキルを振ることができ、全体化を解除するためにはアムドゥスキアスを選出するか素早さMEを利用するかの二択となり相手の選出を誘導することができます。熟練者相手だと単純なハックブフはなかなか通用しませんが対応を強制することができ、選出せずとも十分に仕事をしてくれるメギドだと言えます。

 ベルゼブフに防御無視オーブを持たせるメリットはどんな編成に組み込んでもヘイトタンク兼単体火力役の仕事ができること、デメリットは相手のベルゼブフに先に動かれる分プレイングが窮屈になりがちなことだと感じています。

ベルゼブフの全体化をどうやって解除するか

 現環境ではベルゼブフの全体化を解除することが対戦の第一歩、名刺交換みたいなところがあるのでその手段を考えていきます。想定する相手は「アムドゥスキアス入りネルガルL」「爆速ベルゼブフ」「ハックブフ」の3つです。色々と面倒くさいのでリリスはこの世に存在しないものとします
                                  

アムドゥスキアス入りネルガル

素早さはアムドゥスキアス344、ベルゼブフ276
①アムドゥスキアスよりも速く列攻撃でベルゼブフを削る。具体的にはアミーかアンダカに速度MEを踏ませる。
②アンダカとベルゼブフの両方に速度MEを踏ませてそれぞれにスキルを渡すことでアムドゥスキアスがスキルとアタックどちらを取っても対応できるようにする。
③アクィエルLグシオンでかばってきたネルガルを寝かせて、ベルゼブフより速いメギドで3回殴る (アンダカS+アクィエルAとか)。
④オリアスのネズミ化にすべてを賭ける
                                  

爆速ベルゼブフ

素早さ344以上のメギドで先に殴ります。以上。
 防御無視がないので、選出によっては全体化スキルを1発食らっても大丈夫なこともあるかも。素早さ20%MEをベルゼブフとアムドゥスキアスの両方が踏んでいる場合、ベルゼブフの上から3発殴るのが現実的ではないので全体化スキルを一発受けること前提になりがち。
                                  

ハックブフ

素早さ332以上のメギドで先に殴ります。以上。
 上の爆速ベルゼブフに比べて防御無視とスキル強化が乗って火力が跳ね上がっているので絶対に全体化は解除しなくてはなりません (敢えて受けてマナナンガル戦旗で切り返す手も一応ある)。
 素早さ332以上をMEの補助無しで達成できるのはアムドゥスキアスとアガリアレプトだけなので、どちらかをピン刺しするか素早さMEを持つメギドをリーダーに据えるかの2択になります。対策できてないと不意に当たったときにイージーウィンを許してしまうので必ず対応できるようにしましょう。
                                  

現環境で強いPT6選

①ネクロ型ネルガル
 ネクロ編成へのスイッチを重視したネルガルPT。リブラではなくエンジェリルだとかばう確率は40%。

Curehulkさんのnoteより引用


②コロッセオ型ネルガル
 ベルゼブフとネルガルとブリフォーが採用されてる編成。ネクロや暴奏に対してコロッセオで切り返していく。

棚尾さんのTwitterより引用


③ネルブフ↔️ジズブフスイッチ
 ジズLとネルガルLを使い分けていく編成。一応ベルフェゴールLにも組める。特化構築と比べると各選出の出力は若干低くなりがちな印象があり、選出読みとプレイングであらゆる相手にギリギリ勝てるようにという設計思想だと個人的には思っている。

妖精さんのTwitterより引用


④Rバルバトス
 僕が愛用している編成。ジズブフにもネルガルLにも対応している (つもり)。別記事で詳しく解説


⑤Bサラサタン
 BF覚醒+2のMEとBサラ奥義を利用して2T目1巡目に黒い犬を展開する。
自分がサタン持ってないのと構築相性的に苦戦した記憶がないので詳しくは語れないが、噂によると黒い犬が展開できれば結構強いらしい。

⑥アクィエルグシオンなどの状態異常系
 低確率でも運ゲーに勝利すればどんな相手にだって勝てるさ理論。グシオンMEをベルゼブフに踏ませても面白い。ユフィールやBサキュバスの採用率の下がった現環境にはある程度刺さってる印象。

ミロんさんのTwitterより引用

まとめ

 これまで書いてきたように、現環境はベルゼブフを中心に廻っており持たせるオーブが素早さupか防御無視かによってPTの方向性が大きく変わります。例えるならば、将棋の戦術は居飛車か振り飛車かで大別されるけれど、どちらも飛車という強力な駒が中心になっているのに似ています。まるで将棋だな
 言い換えればベルゼブフ抜きで現環境のPvPを戦おうとするのは自分だけ飛車落ちで指すようなもんなので結構な茨の道です。とはいえ環境への理解と工夫とプレイングスキル (と一方的にボコボコにされてもめげない強い心) があれば、戦える編成はあります (Bサラサタンとかマナナンガル爆弾とか状態異常系とか)。

 現状ではベルゼブフには素早さオーブを持たせるのが主流になっており、それに伴ってカウンターメギドの採用が多くなっています。逆に防御無視オーブのベルゼブフはまだまだ開拓されていない分野だと思います。どんなPTでも採用しうる自由度があり、研究が進んでいけば既存の編成とは全く違う新しいPTが環境を席巻するかもしれません。この記事が新しい編成の誕生のきっかけになってくれれば嬉しいなと思います。

 PvP目線で見るとメギドの性能格差はかなりのもので、中でもベルゼブフのステータス・マナナンガルのアーマーと戦旗バフの数値・タナトススキルの倍率あたりはナーフするべきだと思いますが、個人的には現環境はかなり面白いです。上で挙げた将棋の例でいうと、飛車と香車には大きな格差がありますがそれを理由に「将棋はバランス崩壊ゲー」とはならんわけです。軸になるメギドがいるからそれをどう活かすのかで戦術が明確になりやすい面もあるでしょう。
 これでベルゼブフが配布メギドだったら良かったのですが、問題なのは彼がシンギュラリティメギドで入手機会が限られていることです。第二回前田光世杯を観て「ガチパ同士の対戦が面白そう、自分もやってみたい」と思う人がいたとしてもまずスタートラインに立つために天井覚悟で特異点召喚に挑まなければならないのはとてもじゃないが健全な環境とは言えません。

新ルール提案

 ベルゼブフを持っていない人でもガチバトルができる新ルールとして、2柱BANルールというのを提案してみたいと思います。

 このルールでは自分の編成8柱に加えて、BANメギド2柱を指定します。当然ですがBAN指定するメギドは自分の編成の8柱とは異なるメギドにする必要があります。

大会運営者に編成8柱+BAN2柱をエントリーする。10柱すべて大会期間中は変更不可

 このBANルールにより、ベルゼブフを持っていない人でもBAN指定してしまえばお互いに使用不可となり対等に戦えるというわけです。例えばソロモン王Aが上の編成、ソロモン王Bが下の編成でエントリーして対戦するとしましょう。

ソロモン王Bのエントリーメギド

 その場合、ソロモン王BはベルゼブフとRジズが使用不可なのでそれ以外の6柱から選出を決める必要があり、逆にソロモン王Aの編成にはBANメギドのタナトスとネルガルがいないので8柱全員の中から選出が可能です。

 このルールの良いところは特定のメギドの対策のために編成を歪ませる必要がなく、マイナーなメギドほどBANされづらいので編成に多様性がうまれることです。また、暴奏一本で勝負するような編成はRジズをBANしている相手に当たってしまうと手も足も出ないためどのメギドがBANされても戦える編成を組む構築力や、他のソロモン王がどのメギドをBANしそうでそれを踏まえてどんな編成を使ってきそうかといった環境を読む力も試されてきます。

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